「両親とも背が低いから、子どもも伸びない?」
「身長は遺伝で決まるなら、生活習慣を整えても意味がない?」
「食事・睡眠・運動で、将来の身長はどこまで変わる?」
子どもの身長には遺伝的な影響が大きく関係します。 一方で、実際の成長は遺伝だけで決まるものではなく、栄養状態、ホルモン、思春期の時期、慢性疾患など複数の要因から成り立っています。
先に結論|身長は遺伝の影響を強く受けますが、「親が低い=子どもの最終身長も決まっている」ではありません
「遺伝だから仕方ない?」と迷ったら、まず成長記録を確認
ご両親の身長だけでは、お子様の現在の成長状態は判断できません。 母子手帳・学校健診などの身長記録から、成長曲線と1年間の伸びを確認することが重要です。
子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常? →成人身長は、多数の遺伝的要因と環境要因が組み合わさって決まる多因子形質です。 大規模な遺伝学研究でも、身長に関連する非常に多くの遺伝的変異が確認されています。
「身長は8割が遺伝」「9割が遺伝」と紹介されることがありますが、 遺伝率は対象となる集団・年齢・環境によって変化する統計学的な指標です。 一人のお子様について「身長の80%は遺伝、20%は生活習慣」と分解できる数字ではありません。
遺伝について押さえたい3点
日本小児内分泌学会も、子どもの低身長の多くは遺伝や体質による一方、 成長ホルモン・甲状腺ホルモンの病気、染色体・骨の病気、SGA性低身長、慢性疾患などが隠れている場合があると説明しています。
ご両親の身長から、遺伝的な身長の目安であるターゲットハイトを計算する方法があります。
ターゲットハイトの一般的な計算式
男の子:(父の身長+母の身長+13cm)÷2
女の子:(父の身長+母の身長−13cm)÷2
ただし、ターゲットハイトは将来その身長になることを保証する予測値ではありません。 現在の成長曲線・骨年齢・思春期の進み方などを無視して、計算結果だけで「あと何cm伸びる」と判断することはできません。
計算方法と結果の詳しい見方は、 ターゲットハイト計算式とは?子供の予測身長と低身長の受診目安 で解説しています。
成長期の長い骨の端付近には、骨端線(成長板)と呼ばれる軟骨組織があります。 骨端線で軟骨細胞が増殖・成熟し、骨へ置き換わることで骨が長くなり、身長が伸びます。
成長ホルモンだけが身長を決めているわけではありません。 栄養状態、甲状腺機能、思春期の開始時期、骨年齢、慢性疾患なども成長速度に影響します。
「骨に刺激を与えれば縦に伸びる」という単純な仕組みではありません
運動による荷重は骨の健康に重要ですが、ジャンプやランニングなど特定の刺激によって骨端線を縦に伸ばし、 最終身長を高くできるとは証明されていません。
成長ホルモンは一日の中で脈動的に分泌され、特に睡眠開始後の深いノンレム睡眠と関連して大きな分泌がみられます。
そのため、成長期には年齢に合った十分な睡眠を確保することが大切です。 ただし、「22時から2時に寝れば必ず伸びる」「睡眠時間を増やせばその分だけ最終身長が高くなる」という意味ではありません。
家庭で意識したいこと
成長ホルモンと睡眠については、 成長ホルモンは夜10時〜2時に分泌?睡眠のゴールデンタイムを解説 も参考にしてください。
子どもの直線的な成長は栄養状態の影響を受けます。 成長期には十分なエネルギーに加えて、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど幅広い栄養素が必要です。
十分なエネルギー
成長と日常活動・スポーツの両方に必要です。慢性的なエネルギー不足は成長に影響する可能性があります。
たんぱく質
肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などから摂り、筋肉や骨を含む身体組織の材料を確保します。
鉄・亜鉛・ビタミンDなど
不足がある場合には成長や全身状態へ影響することがありますが、足りている子どもが大量に追加すれば身長が高くなるわけではありません。
牛乳・カルシウム・亜鉛・アルギニンなど「これだけで背が伸びる食品・サプリ」はありません
日本小児内分泌学会も、健康な子どもの身長を本来の成長以上に高くすることが科学的に証明されたサプリメントはない、という趣旨の見解を示しています。
運動は、心肺機能・筋力・骨量・心身の健康などに重要です。 運動によって成長ホルモンの分泌が一時的に変化することもあります。
しかし、その一時的なホルモン変化が、そのまま最終身長の増加を意味するわけではありません。 また、「バスケなら伸びる」「水泳なら伸びる」「ジャンプすれば骨端線が伸びる」という十分な根拠もありません。
運動は「身長を伸ばすため」ではなく健康のために
運動と身長の関係は、 運動で身長は伸びる?成長期の運動と身長の関係 で詳しく解説しています。
身長のために特定の体重を目標にする必要はありません。 一方で、慢性的な低栄養やエネルギー不足は身長の伸びを低下させる原因になることがあります。
反対に、肥満の子どもでは成長ホルモンの分泌が低下することがありますが、 それだけを理由に「肥満だと背が伸びない」と単純に説明することもできません。 肥満児では思春期前に身長が高め・骨年齢が進みやすい傾向がみられ、その後の思春期成長のパターンも変化することがあります。
身長とあわせて体重も成長曲線で確認
思春期には身長が大きく伸びますが、同時に性ホルモンの作用で骨の成熟も進み、最終的には骨端線が閉鎖します。 そのため、思春期の開始時期は最終身長を考える重要な情報です。
「メラトニンを増やして思春期を遅らせれば背が伸びる」と考えないでください
十分な睡眠は健康な成長に重要ですが、睡眠や市販サプリメントによって意図的に思春期を遅らせ、最終身長を高くする方法は確立されていません。 思春期が明らかに早い場合は、生活習慣で抑えようとせず医療機関で評価します。
女子では乳房発育、男子では精巣の発達などから思春期が始まり、その後に身長の伸びが加速します。 「○歳だからもう伸びない」と年齢だけで判断せず、直近の成長速度や骨年齢も確認します。
日本小児内分泌学会では、身長が基準範囲から外れている場合だけでなく、 成長曲線の途中から伸び方が変化している場合にも早めの相談を勧めています。
一度詳しく確認したいサイン
低身長の原因について詳しくは、 子どもの身長が伸びない原因は?低身長の基準・受診目安 をご覧ください。
「あと何cm伸びる可能性があるか」を考えたい場合は、 身長はいつまで伸びる?最終身長・骨年齢の見方 も参考にしてください。
まず相談したい方|小児低身長 無料カウンセリング
「親も低いから遺伝なのか知りたい」「生活習慣だけで様子を見てよいかわからない」という方は、 平日限定の無料カウンセリングをご利用いただけます。
遺伝だけでなく「骨の成熟」まで確認したい方|身長予測シミュレーション
成長曲線、ご両親の身長、手のレントゲンによる骨年齢・骨端線などから、 現在の成長状態と今後の身長を考える材料を確認します。
※予測結果は将来の最終身長を保証するものではありません。
病気による低身長が疑われる場合について
SBC整形外科クリニックの小児低身長に関する診療・検査・治療は自由診療です。 成長ホルモン分泌不全症、甲状腺疾患、SGA性低身長症など病気による低身長の診断や、 保険診療による治療を希望する場合は、小児科・小児内分泌科などへご相談ください。
「親が低いから仕方ない」「生活習慣を完璧にすれば必ず伸びる」のどちらかで考える必要はありません。 まずお子様自身の成長記録を確認し、今の伸び方がその子なりの成長なのか、詳しい評価が必要なのかを見極めることが大切です。
あわせて読みたい
参考情報
西新宿本院・横浜駅前院では、平日限定の小児低身長無料カウンセリングと身長予測シミュレーションをご案内しています。 ご両親の身長だけでなく、これまでの成長曲線・骨年齢・骨端線などから現在の成長状態を確認できます。 未成年の患者様は親権者の方の同伴が必要です。
対応
小児低身長無料カウンセリング/身長予測シミュレーション/成長ホルモンプラン
アクセス
西新宿駅より徒歩2分/新宿駅より徒歩7分/都庁前駅より徒歩7分
診療時間
9:15〜18:00
通常の最終受付
平日・土曜日 17:00/日曜日・祝日 16:00
所在地
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階
電話番号
0120-962-992
対応
小児低身長無料カウンセリング/身長予測シミュレーション/成長ホルモンプラン
アクセス
横浜駅徒歩3分/横浜駅西口ジョイナス地下街直結
診療時間
全日 9:15〜18:00
通常の最終受付
17:00
所在地
〒220-0004 神奈川県横浜市西区北幸1丁目4-1 横浜天理ビル11階
電話番号
0120-003-943
※診療日・受付時間・予約枠などは変更される場合があります。来院前に公式ページ・予約画面で最新情報をご確認ください。