この記事の要約
お子様の身長が周りの子と比べて低いと感じ、「将来どこまで伸びるのだろうか」「このままで大丈夫だろうか」と不安に思う親御様は少なくありません。
身長は遺伝だけでなく、様々な要因が絡み合って決まりますが、目安として両親の身長から「予測身長(ターゲットハイト)」を計算することができます。計算結果はあくまで統計的な予測ですが、現在のお子様の身長ペースが適切な範囲にあるかを判断するひとつの基準になります。
もし計算結果や平均身長から大きく外れている場合は、隠れた疾患や成長ホルモンの問題が潜んでいる可能性もあるため、早めに医療機関へ相談することが大切です。
本記事では、SBC整形外科クリニックの低身長外来で小児低身長治療(自費診療)を行う立場から、ターゲットハイトの正しい計算方法や、整形外科で受けられる検査(骨端線の確認や採血など)について詳しく解説します。
ターゲットハイト(Target Height)とは、父親と母親の身長から算出される、お子様の最終的な予測身長のことです。過去の膨大なデータをもとに統計学的に導き出された計算式を使用しており、遺伝的なポテンシャルを知るための目安として小児科や整形外科でも活用されています。
計算式は、男の子と女の子で異なります。お手元に電卓をご用意いただき、実際に計算してみてください。
男の子の予測身長は、ご両親の身長の合計に13cmを足し、それを2で割ることで算出できます。父親と母親の遺伝的要素を均等に反映した数値となります。
【男の子の予測身長 計算式】
(父親の身長 + 母親の身長 + 13cm)÷ 2
💡 計算例
父親の身長が170cm、母親の身長が158cmの場合
(170 + 158 + 13)÷ 2 = 170.5cm
この場合、男の子の最終的な身長は、約170.5cmになると予測されます。
女の子の予測身長は、ご両親の身長の合計から13cmを引き、それを2で割ることで算出できます。男の子と比べて平均身長の差があるため、マイナス13cmの調整が入ります。
【女の子の予測身長 計算式】
(父親の身長 + 母親の身長 - 13cm)÷ 2
💡 計算例
父親の身長が170cm、母親の身長が158cmの場合
(170 + 158 - 13)÷ 2 = 157.5cm
この場合、女の子の最終的な身長は、約157.5cmになると予測されます。
計算で出たターゲットハイトは絶対的な数値ではありません。男児は上下9cm、女児は上下8cmの範囲(ターゲットレンジ)に約95%の人が収まるとされています。予測値に幅があることを理解し、一つの目安として捉えることが大切です。
例えば、先ほどの男の子の計算例(予測身長170.5cm)であれば、161.5cm〜179.5cmの範囲に収まる可能性が非常に高いということです。遺伝的な要素だけを見てもこれだけの幅があるため、生活環境や適切な医療アプローチによって、本来のポテンシャルを最大限に引き出せる可能性があります。
ターゲットハイトの計算で「思ったより低かった」と落ち込んでしまう親御様もいらっしゃいますが、身長は遺伝的要因がすべてではありません。たしかに遺伝的要因は大きく影響しますが、後天的な環境要因も身長の伸びに深く関わっています。
一般的に、身長は両親からの遺伝的影響を強く受けます。しかし、両親の身長が低くても、お子様が必ずしも低身長になるわけではありません。隔世遺伝など、ご先祖様からの遺伝的要素が影響することもあります。そのため、両親の身長だけで「うちの子は背が伸びない」と諦める必要はありません。
お子様の身長は、遺伝の影響が約8割と言われていますが、残りの約2割は生活習慣や成長ホルモンの分泌状態などに大きく左右されます。日々の生活環境を整えることが、お子様の持つ遺伝的なポテンシャルを最大限に引き出す鍵となります。
「うちの子は背が低いかもしれない」と気になったとき、自己判断で様子を見続けるのは推奨できません。適切な時期に治療を開始しないと、骨の成長が止まってしまい、手遅れになる可能性があるからです。以下の基準を参考に、お子様の成長状況を確認してみてください。
日本の小児医療では、同性・同年齢の子供の標準身長から「-2SD(標準偏差)」を下回る場合を「低身長」の目安としています。これは、同年齢の子供が100人いた場合、背の低い方から数えて約2〜3番目に入る程度の身長です。
母子手帳の最後の方にある「成長曲線」のグラフに、お子様のこれまでの身長の記録を点で打ってみてください。一番下の曲線(-2SDの線)を下回っている場合は、一度医療機関へご相談されることをお勧めします。
現在の身長だけでなく、「1年間に何センチ伸びているか(成長速度)」も非常に重要です。現在の身長が平均の範囲内であっても、安心はできません。
⚠ 注意すべきサイン
小学生の時期は通常1年間で5〜6cm程度伸びますが、これが「1年間で4cm以下」しか伸びなくなった場合は注意が必要です。
これまで順調に伸びていたのに、急に成長曲線が横ばいになってきている場合は、成長ホルモン分泌不全などの疾患が隠れているサインかもしれません。早めの受診をご検討ください。
「身長の相談は小児科?それとも整形外科?」と迷われる方も多いでしょう。小児科でも相談は可能ですが、骨の専門家である整形外科医の視点からアプローチすることも非常に有効です。当クリニックでは、主に以下のような検査を通じてお子様の成長の可能性を探ります。
身長が伸びるためには、骨の端にある「骨端線(こったんせん)」という軟骨組織が開いている必要があります。この部分が細胞分裂をして骨が長くなることで身長が伸びます。
思春期が終わり、この骨端線が完全に閉じて(硬い骨になって)しまうと、それ以降はどれだけ治療を行っても身長を伸ばすことはほぼ不可能です。そのため、まずは手のひらのレントゲンを撮影し、お子様の「骨年齢」を評価します。実際の年齢よりも骨年齢が若ければ、まだまだ身長が伸びる余地があると考えられます。
レントゲン検査と併せて、血液検査も実施します。血液検査では、以下のような項目を詳細に調べます。
※血液検査1回のみで成長ホルモンの分泌量を完全に評価することは難しいため、ソマトメジンC(IGF-1)の数値などを総合してホルモンの働きを間接的に確認します。ホルモンの働きが正常でも、栄養状態が悪ければ身長は伸びにくくなります。採血データをもとに、医学的な根拠に基づいた生活指導やサプリメントの提案を行うこともあります。
当院の小児低身長治療は、すべて自費診療(自由診療)のみのご案内となります。検査の結果、特定の病気ではないものの、ターゲットハイトやご本人の希望に対して身長が低い場合、自費診療での成長ホルモン補充療法などを検討することができます。当院の低身長外来では、ご自宅で行っていただく成長ホルモンの皮下注射などの治療法をご提案しています。医師の管理のもと、定期的に骨端線の状態や採血データをモニタリングしながら、安全に配慮して治療を進めていきます。
施術名:成長ホルモン療法
施術の説明:ヒト成長ホルモン(hGH)をご自身がご自宅で注射することで、不足した成長ホルモンを補います。※効果には個人差があります。
施術の副作用(リスク):成長ホルモンは元々体内にあるホルモンと同じ物質なので、通常、深刻な副作用は起こりにくいと考えられています。成長ホルモン分泌不全症に対する成長ホルモン治療は、不足したホルモンを補う治療(補充療法)であるため、基本的に体に対して想定外の影響がでる可能性は極めて少ないと考えられます。
施術の副作用(症状):注射針による内出血、注入部分の痛み、つっぱり感、熱感、硬結、ごくまれに蕁麻疹、末端肥大症、浮腫、手根管症候群、関節痛、筋肉痛、肝機能障害、女性化乳房などを生じることがあります。
治療期間:2年
治療回数:4回程度(経過観察・処方のための通院)
施術の価格:38,000円~328,800円
本施術は、日本国内未承認医薬品または医療機器を用いて処置を行います。(適応外使用の自由診療となります)
治療に際し使用する医薬品、機器等はSBCグループに所属する医師の判断の元、個人輸入手続きを行っています。
【重要】当院の小児低身長治療は「自費診療のみ」となります。
保険適用での治療・検査は行っておりませんので、あらかじめご了承ください。
一般的な低身長の治療を検討する際、多くの方が気になるのが「費用」と「保険適用の有無」です。治療には年単位の期間が必要となるため、ご家庭の経済的な負担も考慮した上で決めることが大切です。
| 保険診療 ※当院では対応しておりません |
自費診療 ※当院でのご案内はこちら |
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|---|---|---|
| 対象となるケース | 「成長ホルモン分泌不全性低身長症」など、特定の疾患と診断され、厳格な基準(-2SD以下など)を満たした場合。 | 「病気ではないが背が低い(特発性低身長)」場合や、予測身長よりも伸ばしたいと希望される場合。 |
| 費用の負担 | 自己負担は一部(小児医療費助成の対象になることも)。 | 全額自己負担。使用する薬の量や期間によって費用が異なります。 |
| 検査のハードル | 確定診断のために、入院を伴う精密検査が必要になるケースがあります。 | 外来でのレントゲン検査や血液検査で状態を評価し、治療を開始できます。 |
SBC整形外科クリニックは、整形外科診療を行う沼倉裕堅 院長のもと、一般整形外科治療はもちろん、自費診療での小児低身長治療や再生医療にも力を入れています。
「成長曲線から外れてしまった」「ターゲットハイトを計算したら不安になった」という場合は、一度当院へご相談ください。レントゲン撮影や採血による客観的なデータに基づき、お子様一人ひとりに合わせた最適なアプローチをご提案いたします。
当院は東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」より徒歩2分、JR「新宿駅」西口や都営地下鉄大江戸線「都庁前駅」からも徒歩7分とアクセスが良好です。また、土日祝日を含め全日診療を行っておりますので、お子様の学校やお稽古ごと、ご両親のお仕事の都合に合わせて無理なくご通院いただけます。(ご来院の際は、ご本人様確認のためマイナ保険証・健康保険証または資格確認書を忘れずにご持参ください。)
お子様の身長についてご相談いただく際、親御様からよく寄せられる質問をまとめました。疑問や不安の解消にお役立てください。
はい、伸びる可能性は十分にあります。
身長は遺伝の要因が約8割と言われていますが、残りの約2割は後天的な要素です。ご両親の身長が低くても、お子様の骨端線が開いている時期に、適切な睡眠・栄養・運動環境を整え、必要に応じて医療のサポートを受けることで、ターゲットハイト(予測身長)の範囲内で最大限にポテンシャルを引き出すことは可能です。
女の子は小学校低学年、男の子は小学校中学年頃までの受診をお勧めします。
身長を伸ばす治療は「時間との勝負」です。思春期に入り性ホルモンの分泌が活発になると、骨端線が急速に固まり始めます。一度骨端線が閉じてしまうと、どのような治療を行っても身長は伸びません。個人差はありますが、女の子は胸が膨らみ始める前、男の子は声変わりが始まる前など、できるだけ早い段階(5歳〜10歳頃)で一度骨年齢の検査を受けておくことを推奨します。
重大な副作用の報告は少ないですが、リスクが完全にゼロというわけではありません。
自費診療での成長ホルモン補充療法は、医師の厳密な管理のもとで適切な量を投与するため、比較的安全性の高い治療とされています。しかし、稀に関節痛や浮腫、血糖値の変動などが起こる可能性があります。治療中は定期的にクリニックで採血や診察を行い、お子様の体調や血液データに異常がないかを常に確認しながら安全第一で進めていきます。
お子様の身長予測(ターゲットハイト)は、男の子は「(父+母+13)÷2」、女の子は「(父+母-13)÷2」で計算でき、この数値の男児±9cm、女児±8cmの範囲に約95%が収まるとされています。しかし、身長は遺伝だけでなく、日々の生活習慣、そして何より「骨端線がいつ閉じるか」に大きく左右されます。
【本記事のポイント】
お子様の身長が平均より低い、あるいは伸びが悪くなってきたと感じたら、自己判断で放置せず、まずは医療機関で現在の状態を正確に把握することが解決への第一歩となります。
お子様の身長についてお悩みの方は、ぜひ一度SBC整形外科クリニックへご相談ください。当院では、専門の医師が自費診療による治療の選択肢を含め、わかりやすく丁寧に説明いたします。
まずは話を聞いてみたいという方に向けて、平日限定の無料カウンセリングをご用意しております。※無料カウンセリングでは骨端線の検査は行えず、お話をお伺いするのみとなります。
【検査をご希望の場合】
レントゲンや採血による詳細な検査をご希望の方は、
「身長予測シミュレーション(15,270円)」をご予約ください。より詳しい状態の確認と説明が可能です。
「治療をするかはまだ決めていないけれど、まずは話だけでも」という場合でも全く問題ございません。親御様の不安や疑問をお聞かせください。お子様の未来のために、私たちと一緒に最善の方法を見つけていきましょう。
※無料カウンセリングは「平日限定」でのご案内となります。土日祝日は対象外となりますのであらかじめご了承ください。
| 【所在地】 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7丁目-21-3 西新宿大京ビル7階 |
|---|---|
| 【電話番号】 | 0120-962-992 (電話受付時間 9:15~18:00) |
| 【最寄り駅】 | 西新宿駅より徒歩2分 新宿駅より徒歩7分 都庁前駅より徒歩7分 |
| 【診療日】 | 土日祝日も全日診療 |
沼倉 裕堅 院長
■ 経歴
| 2017年 | Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学 |
|---|---|
| 2018年 | 東北大学医学部医学科 卒業 湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科 スカイ整形外科クリニック |
| 2020年 | いわき市医療センター整形外科 |
| 2021年 | 竹田綜合病院 整形外科 |
| 2022年 | 山形市立病院済生館 整形外科 いしがみ整形外科クリニック 整形外科クリニック西新宿本院 |
| 2025年 | SBC整形外科クリニック 西新宿本院 |
■ 備考(所属学会)