「中学生になったのに思ったほど身長が伸びない」「同級生との差が気になる」と悩んでいるお子様や保護者の方もいるでしょう。
中学生は成長期にあたる方が多い一方、残されている成長期間には大きな個人差があります。中学生であれば必ず今後も伸びるとは限らず、年齢だけで判断することはできません。
大切なのは、平均身長との比較だけではなく、これまでの成長曲線、1年間の身長の伸び、思春期の進み方、骨年齢などを確認することです。
この記事のポイント
文部科学省の令和7年度学校保健統計によると、12~14歳の平均身長は次のとおりです。
| 年齢・学年の目安 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|
| 12歳・中学1年生 | 153.8cm | 152.4cm |
| 13歳・中学2年生 | 161.1cm | 155.0cm |
| 14歳・中学3年生 | 166.1cm | 156.4cm |
※年齢は、調査年度の4月1日時点の満年齢です。学年と年齢が一致しない場合があります。
平均身長は、多くの子どもの測定結果から算出した参考値です。平均より低いことだけで「低身長症」と診断されるわけではありません。
また、同じ中学生でも思春期が始まる時期は一人ひとり異なります。早い時期に大きく伸びる子もいれば、中学校後半や高校生になってから伸びる子もいます。
子どもの身長を評価するときは、現在の数値だけではなく、これまでどのように伸びてきたかを示す成長曲線を確認します。
一般的には、同性・同年齢の標準身長から-2SD以下の場合が、低身長を疑う一つの目安です。ただし、身長が-2SDより高くても、以前より伸びが低下して成長曲線が下向きになっている場合は注意が必要です。
確認したいのは「今の身長」だけではありません
ご家庭で確認する際は、母子手帳、学校の健康手帳、健康診断結果などに記録された身長を成長曲線に記入してみましょう。
当院の低身長チェックも、現在の身長を確認する際の参考としてご利用いただけます。
子どもの身長が伸びるときは、腕や脚などの長い骨にある「骨端線」という軟骨組織が関係しています。
骨端線では軟骨細胞が増殖し、それが徐々に骨へ置き換わることで骨が長くなります。骨が長くなることによって、身長も伸びていきます。
骨の成熟が進むと骨端線は徐々に閉鎖します。骨端線が完全に閉鎖した後は、睡眠、食事、運動、ストレッチ、成長ホルモン治療などによって骨の長さを伸ばすことはできません。
骨端線が閉じる時期は、暦年齢だけでは判断できません。一般的に女子は男子より早く思春期が始まりますが、思春期の開始時期や進み方には大きな個人差があります。
中学生でも、まだ十分な成長期間が残っている場合もあれば、思春期が進み、残されている成長期間が短くなっている場合もあります。
医療機関では、手のレントゲン画像などから骨の成熟度である「骨年齢」を評価し、骨端線の状態や今後の成長余地を確認します。
生活習慣を整えたからといって、遺伝的に想定される範囲を超えて必ず身長が高くなるわけではありません。
しかし、睡眠不足、栄養不足、極端な食事制限、運動不足などは、成長期の健康や正常な成長を妨げる要因になり得ます。子どもが本来持っている成長の可能性を損なわないために、次の4点を意識しましょう。
成長ホルモンは、睡眠中、特に深い睡眠に入ったときに多く分泌されます。成長期の子どもは、睡眠の質だけではなく、十分な睡眠時間を確保することが重要です。
厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では、中学生・高校生は8~10時間を参考に睡眠時間を確保することが推奨されています。
「何時までに寝れば必ず身長が伸びる」という決まった時刻があるわけではありません。就寝時刻だけにこだわるのではなく、必要な睡眠時間を継続して確保することを優先しましょう。
成長期には、骨、筋肉、血液などをつくるためのエネルギーと栄養素が必要です。
タンパク質は体をつくる重要な栄養素ですが、タンパク質だけを多く摂取しても身長が高くなるわけではありません。主食・主菜・副菜を組み合わせ、次の栄養素を不足させないことが重要です。
| 栄養素 | 主な役割 | 食品例 |
|---|---|---|
| タンパク質 | 骨や筋肉など体の材料になる | 肉、魚、卵、大豆製品、乳製品 |
| カルシウム | 骨の材料になる | 牛乳、ヨーグルト、小魚、豆腐 |
| ビタミンD | カルシウムの吸収を助ける | 魚、卵、きのこ類 |
| 鉄 | 血液をつくり、全身へ酸素を運ぶ | 赤身肉、魚、貝類、豆類 |
| 亜鉛 | 体内のさまざまな代謝に関わる | 肉、魚介類、卵、乳製品 |
食事量が不足している場合や、極端なダイエット、欠食、強い偏食が続いている場合は、体重だけでなく身長の伸びにも影響する可能性があります。
適度な運動は、骨や筋肉の健康、体力の維持、食欲、睡眠リズムなどを整えるために役立ちます。
特定の競技をすれば身長が高くなるわけではありません。バスケットボールやバレーボールを行ったことだけが理由で身長が伸びるという医学的根拠もありません。
大切なのは、本人が無理なく続けられる運動を習慣にすることです。一方、運動量に対して食事や休養が不足していると、成長や体調に影響する場合があります。
学校生活、受験、部活動、人間関係などによるストレスは、睡眠不足、食欲低下、生活リズムの乱れにつながることがあります。
ストレスを完全になくす必要はありませんが、眠れない、食事がとれない、体重が減っている、学校生活に支障が出ている状態が続く場合は、保護者や学校、医療機関へ相談してください。
ストレッチによって筋肉や関節の柔軟性が高まり、猫背などの姿勢が整うと、立ったときに本来の身長に近い姿勢を取りやすくなることがあります。
しかし、ストレッチによって骨そのものが長くなったり、最終的な身長が高くなったりすることが証明されているわけではありません。
「筋肉が硬いと骨が伸びない」「ストレッチで内臓の働きがよくなり、栄養の吸収が高まる」といった説明には、十分な医学的根拠がありません。
ストレッチは、体のコンディションを整える運動の一つとして無理のない範囲で行いましょう。痛みを我慢して強く伸ばす必要はありません。
一般的な成長期の子どもに対し、特定のサプリメントを飲むことで最終身長が高くなることは確認されていません。
栄養素が不足している場合は、不足を補うことが必要になることもありますが、自己判断で複数のサプリメントを使用するのは避けましょう。過剰摂取によって健康への影響が生じる可能性もあります。
偏食や食事量の少なさが気になる場合は、まず普段の食事内容を確認し、必要に応じて医師や管理栄養士へ相談してください。
「平均身長より何cm低ければ必ず受診する」という一つの基準だけでは判断できません。次のような場合は、一度医療機関で成長状態を確認することをご検討ください。
低身長外来への相談を検討したいサイン
特に重要なのは、現在の身長よりも身長の伸び方が変化していないかという点です。平均身長の範囲内でも、成長曲線が急に横ばいになった場合には、成長ホルモンや甲状腺ホルモンの異常、慢性疾患、栄養状態などが関係していることがあります。
反対に、身長が-2SD以下でも、一定の曲線に沿って伸びている場合があります。治療が必要かどうかは、身長の数値だけでなく、診察や検査を含めて総合的に判断します。
低身長外来では、問診、成長曲線、診察、画像検査、血液検査などを組み合わせ、身長が伸びにくい原因と今後の成長の可能性を確認します。
母子手帳や学校の健康記録などをもとに成長曲線を作成し、これまでの身長と体重の変化を確認します。
あわせて、出生時の身長・体重、ご両親の身長、睡眠時間、食事内容、運動、既往歴、使用中の薬、思春期の変化などを確認します。
手のレントゲン画像から、骨の成熟度である骨年齢や骨端線の状態を確認します。
実際の年齢と骨年齢は必ずしも一致しません。骨年齢が実年齢より若い場合は成長期間が残っている可能性がありますが、レントゲン結果だけで最終身長を確定することはできません。
必要に応じて、成長ホルモンの働きを反映するIGF-1、甲状腺機能、性ホルモンに関連する項目、肝機能、腎機能、血糖、貧血、栄養状態などを確認します。
成長ホルモンは一日の中でも分泌量が変動するため、通常の採血1回だけで成長ホルモン分泌不全を確定することはできません。必要な場合は、専門医療機関で成長ホルモン分泌刺激試験などの追加検査が検討されます。
当院の詳しい受診手順は、小児低身長の診療の流れをご確認ください。
成長ホルモン治療は、「背を高くしたい」という希望だけで誰にでも行える治療ではありません。
一般的な保険診療では、成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長症、ターナー症候群、軟骨無形成症など、一定の診断基準や治療基準を満たす場合に成長ホルモン治療が検討されます。
治療の適応は、年齢だけでなく、現在の身長、成長速度、原因となる疾患、思春期の進行度、骨年齢、骨端線の状態、検査結果などから判断します。
思春期が進み、骨端線の閉鎖が近い場合は、治療を行っても期待できる身長の伸びが限られる可能性があります。そのため、治療を検討する場合は早めに現在の状態を確認することが重要です。
SBC整形外科クリニックで行う小児低身長の検査・治療は、原則として自費診療です。当院では、レントゲンや血液検査などの結果を確認したうえで、治療が適していると医師が判断した場合に、成長ホルモン療法などの選択肢をご案内します。
治療効果には個人差があり、治療によって希望する身長まで必ず伸びることを保証するものではありません。
自由診療の成長ホルモン療法に関する注意事項
費用や治療上の注意点は、小児低身長プランの費用・料金および小児低身長に関するよくある質問をご覧ください。
中学生でも身長が伸びる可能性はあります。ただし、残されている成長期間には個人差があり、中学生であれば必ず大きく伸びるとは限りません。
これまでの成長曲線、思春期の進行度、骨年齢、骨端線の状態などを確認する必要があります。
月経が始まった直後に身長の伸びが完全に止まるわけではありません。ただし、一般的には思春期の後半にあたり、月経開始前と比べると身長の伸びは緩やかになる傾向があります。
月経開始の時期だけで残りの成長量を判断することはできないため、気になる場合は骨年齢や成長曲線を確認します。
声変わりの後も身長が伸びる場合はあります。ただし、声変わりは思春期が進んでいるサインの一つであり、成長速度が徐々に低下していく時期に入っている可能性があります。
牛乳にはカルシウムやタンパク質などが含まれますが、牛乳だけを多く飲めば身長が高くなるわけではありません。
牛乳を飲みすぎて食事量が減る場合もあるため、主食、主菜、副菜を含む食事全体のバランスを優先してください。
平均身長の範囲内でも、身長の伸びが急に低下した場合は相談が必要です。現在の身長だけではなく、過去からの成長曲線を確認してください。
ご両親の身長から「目標身長」の目安を計算できますが、実際の最終身長を確定するものではありません。
計算方法や見方については、ターゲットハイト計算式と子どもの予測身長をご覧ください。
SBC整形外科クリニック西新宿本院では、お子様の身長に関するご相談を受け付けています。
平日限定・無料カウンセリング
まずは話を聞きたい方を対象に、平日限定で無料カウンセリングを行っています。無料カウンセリングでは、レントゲンや採血、骨端線の検査は行いません。
身長予測シミュレーション
レントゲンや採血などを行い、お子様の成長状態を詳しく確認します。
費用:15,270円(税込)
※診療内容、検査項目、料金は変更される場合があります。予約時に最新情報をご確認ください。
| 所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階 |
|---|---|
| 電話番号 | 0120-962-992 |
| 電話受付時間 | 9:15~18:00 |
| 診療時間 |
月曜日~日曜日・祝日 9:15~18:00 平日・土曜日の最終受付:17:00 日曜日・祝日の最終受付:16:00 |
| 予約 |
平日:予約優先制 土曜日・日曜日・祝日:完全予約制 |
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| 低身長診療 |
自費診療 平日限定の無料カウンセリングあり |
診療時間や予約方法は変更される場合があります。ご来院前に西新宿本院のクリニック案内をご確認ください。
中学生は成長期にある方が多い一方、思春期の進み方や残されている成長期間には個人差があります。
睡眠・食事・運動などの生活習慣を整えることは、健康な成長を支えるために重要です。ただし、特定の食品、サプリメント、ストレッチだけで骨を長くしたり、最終身長を高くしたりすることはできません。
身長について確認する際は、平均身長との比較だけでなく、過去からの成長曲線や1年間の成長速度を確認してください。
成長曲線が下向きになっている、以前より身長が伸びなくなった、思春期の進み方が気になる場合は、骨端線が閉鎖する前に一度ご相談ください。
記事監修・更新情報
監修:SBC整形外科クリニック西新宿本院
公開日:2024年4月25日
最終更新日:2026年7月25日