「成長ホルモンは何歳頃に一番多く出る?」「中学生・高校生がピーク?」「ピークを過ぎたら、もう身長は伸びない?」と気になっていませんか。
成長ホルモン(GH)の分泌量は成長段階によって変化し、思春期になると大きく増える傾向があります。
ただし、思春期が始まる時期や進み方には個人差・男女差があるため、「全員が15歳」「16歳が必ずピーク」と年齢だけで決めることはできません。
先に結論
成長ホルモンは思春期に多く分泌されますが、「何歳か」より思春期の進行段階で考える方が適切です
女子では比較的早い思春期段階からGH分泌が増え、男子ではそれより遅い段階で高くなる傾向があります。
そのため、同じ13歳や15歳でも、思春期の進み方が違えば成長ホルモンの分泌パターンも異なります。
さらに、成長ホルモンの分泌が多い時期と、身長が最も大きく伸びる時期は完全に同じ意味ではありません。
「1日のうち、成長ホルモンはいつ多く分泌される?」を知りたい方は、 成長ホルモンの1日の分泌ピークについて → をご覧ください。
成長ホルモンは、乳幼児期・学童期・思春期・成人期を通して分泌されるホルモンです。
その中でも、24時間あたりの成長ホルモン分泌は思春期に大きく増加します。
一方で、「何歳で最大になるか」をすべての子どもに共通する数字として示すことは適切ではありません。
成長ホルモンの分泌には、
さまざまな要因が関係します。
「15〜16歳=全員のピーク」ではありません
研究上、思春期の特定段階でGH分泌が高くなる傾向は示されています。ただし、これは集団としての傾向です。一人ひとりについて「15歳○か月がピーク」と決められるものではありません。
例えば、同じ13歳でも、
がいます。
そのため、成長ホルモンの年齢変化を理解するときは、暦年齢だけでなく「思春期の進行段階」を合わせて見ることが重要です。
思春期になると、身体の中では性ホルモンを含む内分泌環境が大きく変化します。
この時期には、成長ホルモンのパルス状分泌の大きさが増え、IGF-1の濃度も高くなる傾向があります。
成長ホルモンは肝臓でIGF-1の産生を促すとともに、骨の成長板にも作用します。
思春期が始まる
↓
性ホルモンを含む内分泌環境が変化
↓
成長ホルモンのパルス状分泌も増える
↓
IGF-1・成長板などを介して思春期の成長に関係
思春期の急激な身長増加は、成長ホルモンだけによるものではありません。性ホルモンと成長ホルモンなどが相互に関係しながら進むと考えられています。
違いがあります。
健康な子どもの24時間GH分泌を調べた研究では、女子では思春期の比較的早い段階から分泌量が増え、男子ではそれより遅い段階で高くなる傾向が示されています。
女子
一般に男子より早く思春期へ入り、GH分泌の増加も比較的早い思春期段階からみられます。
男子
女子より遅れて思春期へ入る傾向があり、GH分泌が高くなる時期も後になる傾向があります。
男女差よりも「その子自身の成長段階」を見ることが重要です
女子・男子それぞれに一般的な傾向はありますが、思春期の開始時期には個人差があります。同じ性別・同じ年齢でも成長段階は異なります。
完全に同じ意味ではありません。
思春期には、身長の伸びが一時的に大きく加速します。この時期を成長スパートと呼びます。
成長スパートには、
複数の要因が関係しています。
そのため、「GHが最も多い瞬間=身長が最も伸びる瞬間」と一対一で考えることはできません。
身長を見るなら「GHの推定ピーク」より実際の年間成長速度
お子様が今どのくらい成長しているかを知りたい場合は、「今がGHのピーク年齢か」より、実際に1年間で何cm伸びたか、過去数年間で伸び方が変化していないかを見る方が実用的です。
思春期の成長スパートについて詳しく知りたい方は、 成長スパートはいつ?年齢別の身長の伸び方と男子・女子の違い をご覧ください。
いいえ。成長ホルモンは成人後も生涯にわたって分泌されます。
成長期には骨の成長との関係が注目されますが、成人後も脂肪や筋肉などの代謝、身体組成や身体機能の維持に関係しています。
一般的には、思春期・若年期を過ぎると年齢とともに分泌量は低下していきます。
「成人後もGHが出る」=身長が伸び続ける、ではありません
通常、思春期後半に骨の成熟が進み成長板が閉鎖すると、成長ホルモンが分泌されていても骨を長軸方向へ伸ばすことはできません。
保護者の方が「成長ホルモンのピーク」を調べる背景には、
という疑問があることも多いでしょう。
この場合はGHの分泌量だけでは判断できず、成長曲線・最近の成長速度・思春期の進行状況に加え、必要に応じて骨の成熟度も参考になります。
これは「何歳がピークか」とは別のテーマです。
成長ホルモンは1日の中で一定量が出続けるのではなく、パルス状に分泌されています。
睡眠に伴う大きな分泌は、入眠後早期の深いノンレム睡眠と時間的に関連しています。
ただし、
という固定された時間で説明することはできません。
成長ホルモンは、多ければ多いほどよいホルモンではありません。
子どもの正常な成長には重要ですが、健康な子どものGH分泌を一時的に増やせば、その分だけ最終身長が高くなるという単純な関係ではありません。
また、成長ホルモンが病的に過剰な状態も健康上の問題を起こします。
身長は成長ホルモンだけで決まりません
遺伝、思春期の開始時期、骨の成熟、甲状腺ホルモン、栄養状態、全身の健康状態など、複数の要因が関係します。
年間の身長の伸びについて詳しく知りたい方は、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常? をご覧ください。
「もうピークを過ぎた?」「まだ伸びる?」と気になる方へ
年齢だけでは、お子様が成長スパートのどの段階にいるのか、あとどの程度成長する余地があるのかを判断できません。
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、平日限定の小児低身長無料カウンセリングをご案内しています。
「最近伸びが少なくなった」「同級生との差が広がってきた」「成長曲線をどう見ればよいか分からない」という段階でもご相談いただけます。
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※無料カウンセリングは平日限定です。
※無料カウンセリングではレントゲン・採血などの検査は行いません。
※18歳未満の患者様は親権者の同伴が必要です。
※成長ホルモン分泌不全症などの医学的診断・保険診療が必要な場合には、小児科・小児内分泌科など専門医療機関での評価が必要になることがあります。
成長ホルモンは子どもの時だけではなく、生涯を通じて分泌されるホルモンです。
その分泌は思春期に大きく増える傾向がありますが、思春期の始まる時期や進み方には個人差があるため、年齢だけで個人のピークを決めることはできません。
「もう成長ホルモンのピークを過ぎたから伸びない」と年齢だけで判断する必要はありません。今後の成長を考えるときは、これまでの身長の推移、年間の伸び、思春期の進み方などを合わせて確認しましょう。
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参考情報
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成長ホルモン分泌不全症などの医学的診断や保険診療が必要な場合には、小児科・小児内分泌科など専門医療機関での評価が必要になることがあります。