成長ホルモンはどこで作られる?脳下垂体前葉と身長が伸びる仕組み | SBC整形外科クリニック

成長ホルモンはどこで作られる?脳下垂体前葉と身長が伸びる仕組み

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「成長ホルモンは体のどこで作られている?」「脳から出ていると聞いたけれど、具体的にはどこ?」と疑問に思っていませんか。

成長ホルモンは、子どもの身長の伸びや全身の代謝に関係する重要なホルモンです。

先に結論

成長ホルモンは、脳の底にある「下垂体前葉」で作られます

下垂体前葉にある成長ホルモン産生細胞から、成長ホルモン(GH:Growth Hormone)が血液中へ分泌されます。

その分泌量やタイミングは、下垂体のすぐ上にある視床下部からの指令によって調節されています。

分泌された成長ホルモンは肝臓や成長板などに働き、IGF-1などを介しながら成長期の骨の伸びを支えます。

「成長ホルモンが出ているか」よりも、お子様の実際の身長の伸びが気になる方は、まず成長曲線を確認してみましょう。
子どもの低身長チェックをする →

成長ホルモンはどこで作られる?|脳下垂体の前葉です

成長ホルモンを作っているのは、脳の底部にある下垂体(脳下垂体)という小さな器官です。

さらに正確には、下垂体のうち前葉にある成長ホルモン産生細胞で成長ホルモンが作られ、血液中へ分泌されます。

成長ホルモンが分泌される仕組み

視床下部

↓ 分泌を促す・抑える信号を送る

下垂体前葉

↓ 成長ホルモンを血液中へ分泌

肝臓・骨の成長板・全身の組織へ作用

視床下部が成長ホルモンの分泌を調節します

下垂体が単独で成長ホルモンの量を決めているわけではありません。

下垂体のすぐ上にある視床下部から、成長ホルモンの分泌を促すGHRH(成長ホルモン放出ホルモン)や、分泌を抑えるソマトスタチンなどの信号が送られます。

このように、視床下部と下垂体が連携しながら成長ホルモンの分泌を調節しています。

下垂体前葉と後葉の違い|成長ホルモンを作るのは前葉

下垂体は大きく前葉後葉に分けられます。

どちらもホルモンに関係する重要な部分ですが、働き方は同じではありません。

下垂体前葉

成長ホルモンをはじめ、複数のホルモンを作って分泌します。

  • 成長ホルモン(GH)
  • 甲状腺刺激ホルモン(TSH)
  • 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
  • 黄体形成ホルモン(LH)
  • 卵胞刺激ホルモン(FSH)
  • プロラクチン(PRL)

下垂体後葉

抗利尿ホルモン(バソプレシン)やオキシトシンを血液中へ放出します。ただし、これらのホルモン自体は視床下部で作られ、後葉へ運ばれて貯蔵されたものです。

したがって、「成長ホルモンは下垂体で作られる」という説明をさらに詳しくすると、「下垂体前葉で作られる」が正確です。

下垂体から出た成長ホルモンは、どうやって身長の伸びに関わる?

下垂体前葉から血液中へ分泌された成長ホルモンは、肝臓や骨など全身の組織に作用します。

肝臓では、成長ホルモンの作用によってIGF-1(インスリン様成長因子1)の産生が促されます。

また、成長ホルモンは成長期の骨にある成長板にも作用し、IGF-1などとともに骨が長軸方向へ伸びる過程に関わります。

① 下垂体前葉から成長ホルモンを分泌

② 肝臓などでIGF-1の産生を促す

③ 成長ホルモン・IGF-1などが成長板へ作用

④ 成長期の骨が長くなり、身長が伸びる

身長が伸びるためには「成長板」が残っていることも重要

子どもの骨の端には、成長板と呼ばれる軟骨組織があります。レントゲンでは、この部分が骨端線として確認できます。

この成長板で軟骨細胞が増殖・成熟し、骨が長くなることで身長が伸びます。

子どもの手のレントゲンで確認できる骨端線
手のレントゲンでは、骨の成熟度や骨端線の状態を確認できます。

思春期が進み成長板が成熟して閉鎖すると、成長ホルモンが分泌されていても、骨を長くして身長を伸ばす作用は期待できなくなります。

成長ホルモンはいつ分泌される?

成長ホルモンは、24時間ずっと同じ量が分泌されているわけではありません。

分泌量が一時的に増えるタイミングと少ないタイミングを繰り返す「パルス状分泌」をしています。

睡眠に伴う大きな分泌もあり、特に入眠後早期の深いノンレム睡眠との時間的な関連が知られています。

「成長ホルモンをたくさん出せば、その分だけ最終身長が高くなる」という単純な関係ではありません

十分な睡眠、年齢に合った運動、バランスのよい食事は、成長期の子どもの健康を支えるために重要です。

一方、「夜○時までに寝れば○cm伸びる」「運動して成長ホルモンを増やせば高身長になる」といった考え方には医学的根拠がありません。

成長ホルモンの分泌時間について詳しく知りたい方は、 成長ホルモンの分泌ピークはいつ?1日の分泌リズムと睡眠の関係 をご覧ください。

身長が低い=成長ホルモンが足りない、ではありません

成長ホルモンの分泌不足は、子どもの身長が伸びにくくなる原因のひとつです。

しかし、身長が低い子どものすべてが成長ホルモン不足というわけではありません。

子どもの身長には、遺伝・体質、思春期が始まる時期、栄養状態、甲状腺ホルモン、出生時の状態、慢性疾患、骨や染色体の病気など、さまざまな要因が関係します。

「今何cmあるか」だけでなく、成長曲線を見ることが重要

子どもの成長を評価するときは、現在の身長だけではなく、これまでどのようなペースで伸びてきたかを見ることが重要です。

日本小児内分泌学会では、同性・同年齢の標準身長に対して-2SD以下を低身長のひとつの目安としています。

また、現在の身長が標準範囲内でも、成長曲線が以前のラインから徐々に下へ外れてきている場合には、成長速度の低下がないか確認することが大切です。

年齢ごとの成長速度については、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常? をご覧ください。

成長ホルモンが不足しているかは、どうやって調べる?

「成長ホルモンの値を1回採血すれば、不足しているか分かる?」と思う方もいるでしょう。

成長ホルモンはパルス状に分泌されているため、通常の採血で、その瞬間の成長ホルモン値を1回測っただけでは、分泌不足かどうかを判断できません。

低身長の原因を評価するときは、まず、

  • これまでの身長・体重
  • 成長曲線
  • 1年間の成長速度
  • 出生時の身長・体重
  • IGF-1などの血液検査
  • 骨年齢やその他の病歴

などを確認します。

そのうえで成長ホルモン分泌不全性低身長症が疑われる場合には、専門的な成長ホルモン分泌刺激試験が行われます。

日本小児内分泌学会では、成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断には、原則として2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験で分泌不足を確認する必要があるとしています。

子どもの身長について相談した方がよい目安

平均より少し身長が低いだけで、必ず病気があるわけではありません。

一方で、次のような場合は一度成長曲線を確認してみましょう。

  • 身長が-2SD以下
  • 以前より1年間の伸びが明らかに少なくなった
  • 成長曲線が徐々に下へ外れてきた
  • 同年代との差が年々広がっている
  • 思春期の始まり方や身体の発達にも気になることがある

「病院へ相談するほどなのか分からない」という方へ

SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、平日限定の小児低身長無料カウンセリングをご案内しています。

まずはこれまでの成長記録などをもとに相談し、より詳しく成長余地を確認したい場合には、身長予測シミュレーションを選択できます。

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※無料カウンセリングは平日限定です。レントゲン・採血などの検査は行いません。
※身長予測シミュレーションは6歳(小学1年生)〜18歳、15,270円(税込)、完全予約制です。
※18歳未満の患者様は親権者の同伴が必要です。
※小児低身長に関するSBC整形外科クリニックでの診療・検査・治療は自由診療です。病気による低身長の専門的診断や保険診療が必要な場合は、小児科・小児内分泌科などでの評価が必要になることがあります。

成長ホルモンが作られる場所についてよくある質問

Q. 成長ホルモンは脳のどこで作られますか?
脳の底部にある下垂体のうち、下垂体前葉にある成長ホルモン産生細胞で作られ、血液中へ分泌されます。
Q. 成長ホルモンを作るのは視床下部ですか?
成長ホルモンそのものを作るのは下垂体前葉です。視床下部はGHRHやソマトスタチンなどを介して、下垂体からの成長ホルモン分泌を調節します。
Q. 成長ホルモンが多いほど身長は高くなりますか?
いいえ。身長は成長ホルモンだけで決まるものではありません。遺伝や体質、思春期の時期、骨の成熟、栄養状態、甲状腺ホルモンなど多くの要因が関係します。また、成長ホルモンが過剰な状態も健康上の問題を起こします。
Q. 成長ホルモン不足は普通の血液検査で分かりますか?
1回の成長ホルモン値だけでは判断できません。成長曲線や成長速度、IGF-1などを確認し、必要に応じて成長ホルモン分泌刺激試験を行います。
Q. 身長が低ければ成長ホルモン注射が必要ですか?
身長が低いという理由だけで、すべてのお子様に成長ホルモン治療が必要になるわけではありません。低身長の原因、現在の成長速度、骨の成熟度、治療の適応などを確認して判断します。

まとめ|成長ホルモンは脳の「下垂体前葉」で作られます

成長ホルモンは、脳の底にある下垂体のうち前葉で作られ、血液中へ分泌されます。

分泌は視床下部によって調節され、成長期には肝臓でのIGF-1産生や成長板への作用を通じて、骨の成長に関係します。

  • 成長ホルモンを作るのは下垂体前葉
  • 視床下部が成長ホルモンの分泌を調節する
  • 成長ホルモンとIGF-1などが成長期の骨の伸びに関係する
  • 下垂体後葉のADH・オキシトシンは視床下部で作られる
  • 身長が低い=成長ホルモン不足ではない
  • 成長ホルモン不足は1回の通常採血だけでは診断できない

お子様の成長が気になる場合は、「成長ホルモンを増やす方法」だけを探すのではなく、これまでの成長曲線や年間の成長速度を確認することから始めましょう。

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監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本四肢再建・創外固定学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
    竹田綜合病院 整形外科
  • 2022年
    山形市立病院済生館 整形外科
    いしがみ整形外科クリニック
    西新宿整形外科クリニック
  • 2025年
    SBC整形外科クリニック 西新宿本院