「小学生の身長を伸ばすには、何をしたらいい?」「朝ごはんや睡眠を変えれば背が伸びる?」「同じクラスの子より小柄だけれど、このままで大丈夫?」
小学生のお子さまの身長が気になると、食事や睡眠、運動など、家庭でできることを探したくなるものです。
結論からいうと、特定の食べ物や運動だけで、健康な子どもの最終身長を確実に高くする方法は確立されていません。
まず知っておきたい結論
小学生の健康な成長を支える基本は、十分な食事・睡眠・身体活動です。
さらに大切なのは、成長曲線と年間成長速度から、お子さま自身がどのようなペースで身長を伸ばしているかを確認することです。
平均身長より低いからといって、必ずしも病気とは限りません。一方、身長の伸びが以前より鈍くなっている場合などには、成長の経過を詳しく確認することが重要です。
この記事では、小学1年生から6年生までの男女別平均身長、家庭でできる食事・睡眠・運動のポイント、身長が伸びにくい場合の確認方法と受診目安を解説します。
まずは、同年代の子どもの平均身長を確認してみましょう。
下記は、文部科学省が2026年2月13日に公表した令和7年度(2025年度)学校保健統計に基づく、6〜11歳の男女別平均身長です。
| 学年の目安 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|
| 小1(6歳) | 116.6cm | 115.6cm |
| 小2(7歳) | 122.7cm | 121.6cm |
| 小3(8歳) | 128.3cm | 127.5cm |
| 小4(9歳) | 134.0cm | 133.8cm |
| 小5(10歳) | 139.5cm | 140.9cm |
| 小6(11歳) | 146.1cm | 147.4cm |
出典:文部科学省「令和7年度学校保健統計」。年齢は2025年4月1日現在の満年齢で、学年は目安です。
平均身長は、同じ年齢の子どもたちの身長を知るための参考値です。
ただし、平均より身長が低いことだけで、病気がある、将来も背が低いと判断することはできません。
子どもの成長には個人差があり、もともと小柄な子どもや、思春期の始まる時期が比較的遅い子どももいます。
例えば、男子の平均身長は6歳で116.6cm、7歳で122.7cmですが、この差である6.1cmが、すべての6歳男子に必要な年間成長量という意味ではありません。
平均身長は、それぞれの年齢集団を調査した値です。同じ子どもを1年間追跡した数値ではありません。
平均身長だけでは分からないこと
「平均より何cm低いか」よりも、「お子さま自身が、この1年間に何cm伸びたか」を確認することが重要です。
身長の伸びが気になる場合は、学校の健康診断の記録や母子健康手帳を用意して、これまでの身長の変化を確認しましょう。
小学生の身長には、遺伝や体質だけでなく、栄養状態、ホルモン、思春期の進み方、骨の成熟状態などが関係します。
身長が伸びる仕組みを理解するうえで重要なのが、骨端線(こったんせん)と呼ばれる組織です。
子どもの腕や脚などの長い骨には、骨端線(成長板)と呼ばれる軟骨性の組織があります。
成長期には、骨端線の軟骨細胞が増殖・成熟し、骨組織に置き換わることで、骨が長さ方向に伸びていきます。
この過程には、成長ホルモンやIGF-1、甲状腺ホルモン、性ホルモンなどが関わっています。
また、骨や筋肉などの身体をつくるために、十分なエネルギーと栄養素を取ることも大切です。
小学生の多くは、骨が長く成長する時期にあります。
ただし、骨の成熟の進み方には個人差があり、同じ小学6年生でも、思春期がまだ始まっていない子と、すでに身体の成熟が進んでいる子がいます。
思春期が進むにつれて骨端線は成熟し、最終的に閉鎖します。骨端線が完全に閉鎖すると、その骨が自然に長く伸びる成長は基本的に終了します。
今後の身長を考えるには、学年だけでなく、これまでの成長記録や骨の成熟状態も重要です。
成長期の子どもにとって、毎日の食事は身体をつくるために欠かせません。
特定の食品をたくさん食べれば身長が伸びるわけではありませんが、成長に必要なエネルギーや栄養素が不足しないようにすることが重要です。
朝食は、午前中に活動するためのエネルギーや栄養素を取る機会です。
朝は食欲がないというお子さまもいるでしょう。毎日完璧な献立を用意する必要はなく、食べやすいものを組み合わせ、無理なく続けることが大切です。
小学生の朝食の組み合わせ例
食事量や組み合わせは、お子さまの年齢、食欲、活動量に合わせて調整しましょう。
成長期には、骨や筋肉などの身体をつくるために、さまざまな栄養素が必要です。
タンパク質
肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など。筋肉や身体の組織をつくる材料になります。
カルシウム
牛乳・ヨーグルト・小魚・大豆製品など。骨の形成に必要な栄養素です。
ビタミンD
魚・卵・きのこ類など。カルシウムの吸収や骨の健康に関係します。
鉄・亜鉛
肉・魚介類・豆類など。身体の成長や健康維持に必要な栄養素です。
カルシウムだけ、タンパク質だけを多く取るのではなく、さまざまな食品を組み合わせましょう。
牛乳にはカルシウムやタンパク質など、成長期に必要な栄養素が含まれています。
ただし、牛乳を飲む量に比例して最終身長が高くなるわけではありません。牛乳が苦手な場合は、ほかの食品から栄養を取る方法もあります。
お菓子を食べること自体が、身長の成長を止めるわけではありません。
一方、お菓子や甘い飲み物でお腹がいっぱいになり、必要な食事が十分に取れなくなる場合は注意が必要です。
よく噛んで食べることは、食べやすさや食習慣の面で大切です。しかし、特定の回数噛むことで身長が高くなるという効果は確立されていません。
食事で意識したいこと
特別な食品を増やすよりも、成長に必要なエネルギーと栄養素を不足なく取ることが大切です。食事だけで身長を自由に高くできるわけではありません。
睡眠は、子どもの心身の健康や成長を支える重要な生活習慣です。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、小学生は9〜12時間を参考に睡眠時間を確保することが推奨されています。
厚生労働省の睡眠時間の目安
小学生
9〜12時間
朝7時に起きる場合は、必要な睡眠時間から就寝時刻を逆算すると考えやすくなります。
布団に入ってすぐ眠れるとは限らないため、就寝準備を始める時間には余裕を持たせましょう。
成長ホルモンの分泌は、睡眠、特に深いノンレム睡眠と関係しています。
しかし、成長ホルモンが22時から深夜2時にだけ分泌されるわけではありません。
また、睡眠時間が長ければ長いほど、最終身長も高くなるという関係が確立されているわけではありません。
寝る直前までスマートフォンやゲームを続けると、就寝時刻が遅くなったり、睡眠時間が短くなったりすることがあります。
寝る前には画面を見る時間を減らし、落ち着いて過ごせる環境を整えましょう。
睡眠について大切なこと
「何時に寝れば必ず身長が伸びるか」ではなく、必要な睡眠時間を無理なく継続して確保することを意識しましょう。
運動は、子どもの骨や筋肉、心肺機能などの健康を支える大切な習慣です。
ただし、特定のスポーツやストレッチを行えば、必ず最終身長が高くなるというわけではありません。
縄跳びやジャンプは、身体を動かす習慣をつくるうえで役立つ運動です。
しかし、ジャンプの刺激で骨端線が通常より大きく伸び、最終身長が高くなるという効果は確立されていません。
バスケットボールやバレーボールには、身長の高い選手が多くみられます。
ただし、競技を続けたから背が高くなったとは限りません。もともとの体格や身長が、その競技への参加や継続に影響する場合もあります。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、WHOのガイドラインを踏まえ、子どもに対して中強度以上の身体活動を1日60分以上行うことが参考として示されています。
身体活動は、スポーツの習い事だけではありません。
運動が苦手なお子さまも、まずは楽しく身体を動かす時間を少しずつ増やすことから始めましょう。
ストレッチで柔軟性が高まったり、姿勢を整えやすくなったりする場合があります。
しかし、姿勢を正すだけで骨が長くなるわけではありません。また、猫背になったことだけで骨端線の成長が止まるという根拠もありません。
運動で大切なのは
身長を伸ばす特別な競技を選ぶことではなく、楽しみながら身体を動かす習慣をつくることです。
「食事や睡眠に気をつけているのに、同級生より身長が低い」「最近あまり伸びていない気がする」
このような場合は、生活習慣を見直すだけでなく、お子さま自身のこれまでの成長記録を確認しましょう。
成長曲線とは、年齢ごとの身長や体重の推移を記録し、同年代の標準的な成長と比較するためのグラフです。
母子健康手帳や学校の健康診断結果などを使って、これまでの身長を確認できます。
例えば、平均身長より小柄でも、長期間ほぼ同じ成長曲線に沿って伸びている場合があります。
一方、現在は平均範囲に入っていても、成長曲線上の位置が継続して下がっている場合には、成長経過の確認が必要になることがあります。
年間成長速度とは、約1年間で実際に身長が何cm伸びたかを示す指標です。
年間成長速度の計算例
1年前の身長:130.0cm
現在の身長:135.5cm
1年間の伸び
5.5cm/年
思春期前の学童期では、年間5〜6cm前後の伸びが一つの目安になります。
ただし、年齢や思春期の進み方には個人差があるため、1年間の数字だけで正常・異常を判断することはできません。
以前は毎年5〜6cm伸びていたのに、最近は明らかに伸びが少ないなど、過去からの変化も重要です。
将来の身長を考える際には、現在の身長だけでなく、骨の成熟状態も参考になります。
骨年齢とは、骨格がどの程度成熟しているかを示す指標です。一般的には、手のレントゲン画像などを参考に評価します。
同じ10歳でも、骨の成熟が比較的早く進んでいる子どもと、ゆっくり進んでいる子どもがいます。
ただし、骨年齢だけで「あと何cm伸びる」と正確に断定できるわけではありません。成長曲線や年間成長速度、思春期の進み方などとあわせて評価することが重要です。
身長が気になるときの確認ポイント
成長曲線・年間成長速度・骨年齢を組み合わせて、お子さまの成長状態を確認しましょう。
まずは母子健康手帳や健康診断の記録から、現在・1年前・2年前の身長を確認してみてください。
小学生の身長が平均より低いからといって、必ずしも病気があるわけではありません。
一方、身長が伸びにくい背景に、成長ホルモンや甲状腺ホルモンなどの病気が関係している場合もあります。
次のような場合は、成長の状態について医学的な評価を受けることが大切です。
必要に応じて診察や成長記録、血液検査、骨年齢の評価などから原因を調べます。
成長障害が疑われる場合
病気が原因で身長が伸びていない可能性がある場合は、将来身長の予測よりも、小児科・小児内分泌科などで原因を調べることが優先されます。
一方、「今の骨年齢を知りたい」「大人になったときの身長は何cmくらい?」「小学生のうちに成長状態を確認しておきたい」という方もいるでしょう。
そうした場合には、成長記録や骨の成熟状態などから、将来身長の目安を予測する方法があります。
まずは身長について相談したい方へ
当院では、平日限定の小児低身長無料カウンセリングを行っています。身長予測シミュレーションを受けるか迷っている方もご相談いただけます。
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このような疑問に対して、SBC整形外科クリニックでは身長予測シミュレーションを行っています。
現在の身長、ご両親の身長、これまでの成長記録、手のレントゲンによる骨の成熟状態などを参考に、お子さまの将来身長の目安を予測するメニューです。
主に次の情報をもとに、お子さまの成長を確認します。
成長曲線・年間成長速度
過去の身長記録から、これまでの成長ペースを確認します。
骨年齢・骨端線の成熟状態
手のレントゲン画像などを参考に、骨格の成熟度を評価します。
将来身長の目安
現在の身長や成長の経過、骨の成熟状態などから予測結果を説明します。
身長予測シミュレーションは、完全予約制の自由診療です。
身長予測シミュレーション
料金(税込)
15,270円
対象年齢
6歳(小学1年生)〜18歳
想定所要時間
約30分
予約方法
完全予約制
母子健康手帳や学校の健康診断結果など、年齢ごとの身長が分かる記録をご持参いただくと、これまでの成長を確認しやすくなります。
予測結果は現在得られる情報に基づく目安であり、最終身長を保証するものではありません。
お子さまの将来身長を知りたい方へ
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保護者の方から寄せられることが多い疑問をまとめました。
小学6年生でも身長が伸びる子どもは多くいます。ただし、思春期の開始時期や骨の成熟状態には個人差があります。これまでの成長記録や骨年齢などが、今後の成長を考えるための参考になります。
牛乳にはカルシウムやタンパク質などの栄養素が含まれますが、飲む量に比例して最終身長が高くなるわけではありません。ほかの食品も組み合わせて、必要な栄養を取りましょう。
縄跳びは身体活動として役立ちますが、縄跳びだけで最終身長が高くなるという効果は確立されていません。楽しめる運動を無理なく続けましょう。
年間3cmという数値だけで病気とは判断できません。ただし、思春期前で以前より伸びが明らかに少なくなっている場合や、成長曲線が下方向へずれている場合には、小児科などでの相談を検討しましょう。
成長曲線や骨年齢などを参考に、将来身長の目安を予測する方法があります。当院では6歳(小学1年生)〜18歳のお子さまを対象に、身長予測シミュレーションを行っています。
小学生の身長には、遺伝や体質、栄養状態、ホルモン、思春期の進み方など、さまざまな要因が関係しています。
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「どうすれば身長が伸びるか」を考えるときは、家庭でできる生活習慣と、お子さま自身の成長状態の確認を組み合わせましょう。
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SBC整形外科クリニック 西新宿本院 院長
沼倉 裕堅 医師
東北大学医学部医学科卒業。救急科・整形外科などで診療経験を積み、現在はSBC整形外科クリニック西新宿本院の院長として、一般整形外科や小児低身長に関する診療に携わっています。
お子さまの成長曲線や骨年齢、将来身長に関する情報発信にも取り組んでいます。
沼倉 裕堅医師のプロフィールを見る →SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、6歳(小学1年生)〜18歳のお子さまを対象に、身長予測シミュレーションをご案内しています。
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