「同じクラスの子より身長が低い」「小学生のうちに何かしてあげた方がいい?」「食事や睡眠を変えれば、もっと身長は伸びる?」と心配になる保護者の方もいるでしょう。
結論|特定の食べ物・運動・生活習慣だけで、子どもの最終身長を自由に高くする方法はありません。
一方、小学生は成長期にあたるため、必要な栄養・睡眠・身体活動などが大きく不足しないよう生活環境を整えることは重要です。
さらに大切なのは、「今何cmか」だけでなく、これまでの成長曲線と1年間の身長の伸びを確認することです。
30秒でわかるポイント
「これをすれば必ず○cm伸びる」という方法はありません。
子どもの身長には、遺伝的要因、思春期の開始時期、さまざまなホルモン、栄養状態、健康状態など複数の要因が関係します。
成長期の腕や脚などの長い骨には、骨端線(成長板)と呼ばれる軟骨部分があります。
成長期には、この部分にある軟骨細胞が増殖・成熟し、骨へ置き換わることで骨が長くなります。
しかし、
という単純な仕組みではありません。
家庭で目指すのは「身長を無理に上乗せすること」ではありません
成長期に必要な栄養・睡眠・身体活動などが不足しない環境を整え、実際の成長経過に気になる変化がないかを確認することが重要です。
文部科学省「令和7年度学校保健統計」による小学生年代の平均身長は次のとおりです。
| 年齢・学年の目安 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|
| 6歳・小学1年生 | 116.6cm | 115.6cm |
| 7歳・小学2年生 | 122.7cm | 121.6cm |
| 8歳・小学3年生 | 128.3cm | 127.5cm |
| 9歳・小学4年生 | 134.0cm | 133.8cm |
| 10歳・小学5年生 | 139.5cm | 140.9cm |
| 11歳・小学6年生 | 146.1cm | 147.4cm |
※年齢は4月1日現在の満年齢です。学年は目安です。
平均身長は「1年間に正常に伸びるcm数」ではありません
この表は同じ子どもを1年間追跡したデータではなく、それぞれの年齢集団の平均値です。例えば6歳と7歳の平均値の差を、そのまま「1年間で伸びる正常値」と考えることはできません。
また、平均より低いからといって、それだけで病気や低身長症と判断することもできません。
お子様の身長を見るときに、平均値以上に重要なのが本人自身のこれまでの成長経過です。
母子健康手帳や学校の身体測定記録などから、過去数年間の身長を確認してみましょう。
確認したい3つのポイント
例えば、現在の身長が平均範囲内でも、
平均付近 → −0.5SD → −1.0SD → −1.5SD
というように成長曲線上の位置が継続して下がっている場合は、以前とは成長パターンが変化しています。
反対に、周囲より身長が低くても、本人なりの成長曲線に沿って安定して伸びている場合もあります。
子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生の成長速度を確認する
平均より低いかではなく「この先どのくらい伸びそう?」を知りたい場合
過去の成長記録だけでなく、骨の成熟状態などを確認すると、実年齢だけでは分からない今後の身長の目安を考えることができます。
朝食を食べれば、その分だけ身長が高くなるわけではありません。
一方、小学生は身体が成長する時期であり、1日を通して必要なエネルギーや栄養素を摂ることは重要です。
タンパク質だけ、カルシウムだけといった一つの栄養素に偏らず、主食・主菜・副菜などを組み合わせて食事全体を考えましょう。
朝食には、生活リズムを整えたり、1日に必要な食事量を確保したりする意味もあります。
食事をよく噛むことは、食べ物を細かくして食べやすくするなど、食生活の基本として大切です。
しかし、「一口15回以上噛めば栄養吸収が高まり、その結果身長が伸びる」といった具体的な効果は確立されていません。
噛む回数を身長のためのノルマにする必要はありません。
「白砂糖を食べると成長に必要な栄養素が消費されるため、身長が伸びなくなる」と考える必要はありません。
ただし、お菓子や清涼飲料水だけでお腹がいっぱいになり、必要な食事量を食べられなくなる場合には注意しましょう。
特定の砂糖を避けたり、黒砂糖やはちみつへ置き換えたりするだけで身長が伸びるわけでもありません。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、小学生について9〜12時間を参考に睡眠時間を確保することが推奨されています。
重要なのは、必要な睡眠時間を確保できる生活リズムです。
「22時までに寝れば身長が伸びる」といった固定されたゴールデンタイムにこだわる必要はありません。
運動は、骨や筋肉、心肺機能など子どもの健康に重要です。
一方、バスケットボール、縄跳び、ジャンプなど特定の運動で最終身長を高くできるとは確立されていません。
身長を目的に競技を選ぶのではなく、本人が無理なく続けられる身体活動を取り入れましょう。
長時間同じ姿勢を続けないことや、身体に負担の少ない姿勢を意識することは、首・肩・腰などの負担軽減には役立ちます。
しかし、姿勢を良くすることで骨そのものが長くなったり、「本来の身長を取り戻せる」とする医学的根拠はありません。
生活習慣だけで何カ月も様子を見続けないことも重要です
「食事を変えたから」「早く寝るようにしたから」と様子を見るだけではなく、実際に身長がどの程度伸びているかを定期的に確認しましょう。
同級生より身長が低いという理由だけで、病気があるとは限りません。
一方、日本小児内分泌学会では同性・同年齢の平均身長から−2SD以下を低身長の一つの目安としています。
ただし、−2SDという数字だけで判断するのではなく、成長曲線の経過も重要です。
小児科・小児内分泌科などへの相談を考えたい例
低身長には、遺伝・体質によるもののほか、成長ホルモンや甲状腺ホルモン、染色体・遺伝子、骨・軟骨、慢性疾患などが関係する場合があります。
病気による成長障害が疑われる場合は、「身長を高くしたい」という目的の自費診療よりも、小児科・小児内分泌科などで原因を評価することを優先してください。
子どもの身長が伸びない原因・低身長の基準・受診目安を詳しく見る
いいえ。身長が低い、もっと伸ばしたいという理由だけで、すべての小学生に成長ホルモン治療が必要になるわけではありません。
成長ホルモン分泌不全性低身長症など、治療対象となる病気が疑われる場合には、成長経過や必要な検査を行い、診断や適応を判断します。
また、「男子15歳未満・女子14歳未満なら治療できる」といった年齢だけで治療の適否を決めることもできません。
原因や治療適応について確認したい場合は、小児内分泌を専門とする医療機関での評価が重要です。
病気による成長障害を診断することと、現在の成長状態から将来身長の目安を確認することは目的が異なります。
「現在は小学3年生だけど、今後どのくらい伸びそう?」「両親の身長から考えると、大人になったら何cmくらい?」など、病気の診断ではなく本人の今後の成長を知りたい場合には、成長記録や骨の成熟状態などを確認する方法があります。
小学生の「あとどのくらい伸びそう?」を詳しく確認
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に、これまでの成長記録やご両親の身長、手のレントゲンによる骨の成熟状態などから将来身長の目安を予測する「身長予測シミュレーション」を行っています。
対象:6歳(小学1年生)〜18歳
料金:15,270円(税込)
想定所要時間:約30分
主な内容:成長記録の確認・成長曲線・手のレントゲンによる骨の成熟状態・予測結果の説明
予約:完全予約制
※身長予測シミュレーションは、将来の最終身長を保証するものではありません。また、病的な低身長やホルモン疾患などを確定診断するための検査ではありません。
| 現在の状況 | 検討したいこと |
|---|---|
| 成長曲線の異常、−2SD以下、成長速度低下など病気が心配 | 小児科・小児内分泌科などで医学的評価 |
| 病気の精査ではなく、今後の身長の目安を詳しく知りたい | 身長予測シミュレーション |
| 有料検査を受けるか迷っており、まず相談したい | 小児低身長の無料カウンセリング |
「いきなり15,270円の検査を受けるか迷う」という方へ
SBC整形外科クリニックでは、小児低身長について平日限定の無料カウンセリングも行っています。まずこれまでの成長記録などを見ながら相談したい場合の選択肢です。
※無料カウンセリングではレントゲン・採血などの検査は行いません。病的な成長障害が疑われる場合は、小児科・小児内分泌科などの評価を優先してください。
年齢や思春期の進み方によって異なるため、すべての小学生に共通する「年間○cmなら正常」という数字はありません。前年までの成長速度や成長曲線と合わせて確認することが重要です。
朝食だけで最終身長が高くなるわけではありません。ただし、成長期に必要なエネルギーや栄養を確保し、生活リズムを整えるという意味では大切です。
よく噛むことは食生活の基本として大切ですが、噛む回数を増やすことで骨が長くなり、最終身長が高くなるとは確立されていません。
牛乳はカルシウムやタンパク質などを摂れる食品ですが、大量に飲めばその分だけ最終身長が高くなるわけではありません。一つの食品ではなく食事全体を考えましょう。
姿勢を整えることは身体への負担を減らすうえで有用ですが、骨そのものを長くして最終身長を高くする方法ではありません。
小学6年生でも成長が続く方は多くいます。ただし、残っている成長量は実年齢だけではなく、思春期の進み方や骨の成熟状態などによって異なります。
将来の最終身長を正確に保証することはできません。一方、これまでの成長曲線、ご両親の身長、骨の成熟状態などを組み合わせて、今後の身長の目安を考える方法があります。
小学生は成長期ですが、「この食べ物を食べれば伸びる」「姿勢を良くすれば伸びる」「よく噛めば伸びる」といった一つの方法で最終身長を自由に高くできるわけではありません。
家庭でできることは、必要な栄養・睡眠・身体活動などが大きく不足しない環境を整えることです。
それと同時に重要なのが、実際にお子様がどのようなペースで成長しているのかを確認することです。
本当に知りたいことが、「身長を伸ばすために何をする?」ではなく「うちの子はこの先どのくらい伸びそう?」なのであれば、成長記録と骨の成熟状態を確認する方法があります。
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