「骨端線は何歳で閉じる?」「男子は18歳、女子は16歳くらい?」「初潮や声変わりが来たら、もう身長は伸びない?」と気になる方も多いでしょう。
結論|骨端線が閉じる年齢は「○歳」と実年齢だけでは決められません
骨端線(成長板)は、一般に思春期の進行とともに成熟し、多くの長い骨では10代後半にかけて閉鎖へ向かいます。女子は平均的に男子より思春期が早く始まるため、骨成熟も早く進む傾向があります。
ただし、閉鎖時期は骨の部位・思春期の進み方・骨年齢によって異なり、「18歳になれば全員閉じる」「男子○歳・女子○歳で必ず閉じる」という実年齢のルールはありません。
ざっくりした時期
多くは10代後半へ向けて閉鎖
男女差
女子の方が早い傾向
重要
実年齢だけでは判定しない
男子・女子で違う?
女子は平均的に思春期が早く始まるため、骨成熟も男子より早く進む傾向があります。
初潮・声変わりで閉じる?
いいえ。どちらも思春期の途中にみられる変化で、その日を境に骨端線が閉じるわけではありません。
閉じているか確認するには?
手・手関節のレントゲンで骨格成熟=骨年齢を評価し、成長曲線・最近の成長速度・思春期も合わせて判断します。
この記事で分かること
・骨端線が閉じるおおまかな時期
・男子と女子で時期が違う理由
・初潮・声変わり後の考え方
・実年齢より骨年齢を見る理由
骨端線は、子どもの長い骨の端付近にある軟骨性の成長板です。成長板にある軟骨細胞が増殖・成熟し、軟骨が骨へ置き換わることで骨が長くなります。
思春期が進むと骨成熟も進み、最終的には成長板が骨化して閉鎖します。
ただし、骨端線が閉じる時期は、すべての骨・すべての子どもで同じではありません。
骨端線の閉鎖時期に個人差が出る主な理由
・性別
・思春期が始まる時期
・骨年齢の進み方
・ホルモンの状態
・体質や基礎疾患など
目安として「10代後半」と表現されることはありますが、実際には同じ子どもでも骨の部位によって閉鎖時期が異なります。したがって、実年齢だけを見て「もう閉じている」「まだ開いている」と判断することはできません。
研究から分かること
・女子の方が男子より融合が早い傾向
・手首、膝、足首などで時期が異なる
・同じ年齢でも個人差がある
14〜21.5歳の健康な若年者958人をMRIで調べた研究でも、女子は男子よりおよそ2年早い傾向がみられました。したがって、特定の実年齢を全身共通の閉鎖年齢にはできません。
「手→足→膝」など閉じる順番について知りたい方は、「骨端線はどこから閉じる?閉じる順番・年齢と身長の伸びを解説」をご覧ください。
一般に、女子は男子より思春期が早く始まる傾向があります。
日本小児内分泌学会では、通常の思春期変化は女子では10歳頃、男子では12歳頃からみられると説明しています。
※この10歳・12歳は思春期変化が始まりやすい年齢の目安であり、「身長が最も伸びる年齢」や「骨端線が閉じる年齢」ではありません。
思春期では、性ホルモンとGH・IGF-1系などが関係して身長の伸びが加速する一方、骨成熟も同時に進みます。
GIRLS
女子は早めに進む傾向
平均的に思春期開始が男子より早いため、骨年齢・成長板の成熟も早く進む傾向があります。
BOYS
男子は後ろへずれる傾向
平均的に思春期開始が女子より遅いため、成長スパートや骨成熟の時期も後ろへずれる傾向があります。
ただし、これはあくまで平均的な傾向です。同じ14歳でも、思春期がかなり進んでいる子もいれば、まだ途中の子もいます。
実年齢が同じ=骨の成熟度も同じではありません。
成長スパートの時期については、「成長スパートはいつ?年齢別の身長の伸び方と男子・女子の違い」で詳しく解説しています。
成長板の成熟・最終的な閉鎖には、男女ともエストロゲン作用が重要です。
女子だけでなく、男子でもテストステロンの一部がアロマターゼによってエストロゲンへ変換され、成長板の成熟に関与します。
ただし、閉鎖はホルモン一つだけで突然起こる現象ではありません。成長板そのものの成熟・老化と、性ホルモンを含む複数の因子が関係します。
初潮や声変わりが起きた時点で、すべての骨端線が閉じるわけではありません。
どちらも思春期の進行を知る重要な情報です。ただし、日本小児内分泌学会も、男児では声変わり、女児では月経が始まるとその後の身長の伸びは一般に小さくなっていくと説明しています。つまり「その日から0cm」ではありませんが、成長の後半に入っている可能性を考えるサインではあります。
初潮・声変わりを「成長終了日」にしない
どちらも思春期後半に近づいていることを示す大切な情報ですが、その日から身長が0cmになるわけではありません。
ただし:その後の伸びは一般に小さくなっていくため、「まだ大きく伸びる」と楽観的に決めつけないことも重要です。
女子の初潮後の成長については、「生理が始まると身長は止まる?初潮後は何cm伸びるか・成長余地の調べ方」をご覧ください。
同じ年齢でも、骨の成熟度には個人差があります。
そこで、残りの成長期間を考える際に使われるのが骨年齢です。
実年齢
生まれてから何年経過したか。骨端線の閉鎖状態そのものは分かりません。
骨年齢
手・手関節のレントゲンなどから推定する骨格の成熟度です。
例えば、実年齢が14歳でも骨年齢がそれより若い場合と、骨年齢がかなり進んでいる場合では、残っている成長期間の考え方が異なります。
ただし、骨年齢が若い=必ずあと多く伸びるとは限りません。骨年齢が遅れている原因や、最近の成長速度、思春期の進み方も合わせて評価します。
ネット上の「男子15歳・女子14歳」に注意
日本小児内分泌学会が示す数字は実年齢ではなく、日本人TW2法RUSによる骨年齢です。
閉鎖に近い状態:男子15歳・女子14歳以上
閉鎖に相当:男子16.0歳超・女子14.6歳超
この数字を「実年齢15歳・14歳で全員の骨端線が閉じる」と読み替えてはいけません。
骨年齢の調べ方やレントゲンでの見え方については、「骨端線はどこにある?手・膝などの場所とレントゲン・骨年齢の調べ方」をご覧ください。
骨端線が開いていることは、その成長板がまだ完全には骨化・閉鎖していないことを示します。
しかし、「開いている」という二択情報だけでは、残りの成長量は分かりません。骨端線が見えていても、成熟がかなり進んでいれば身長の伸びが小さいことがあります。
成長板がわずかに残っていても、骨成熟がかなり進み、年間の身長の伸びが小さくなっていることがあります。
「あと何cm?」は6つの情報を組み合わせる
1.骨年齢・骨格成熟
2.現在の身長
3.半年〜1年間の成長速度
4.これまでの成長曲線
5.思春期の進み方
6.ご両親の身長など
また、骨年齢を使った将来身長予測にも誤差があります。予測値は、現在得られる情報から算出する目安であり、最終身長の確定値ではありません。
骨端線が開いている=GH治療の適応、ではありません
骨端線が閉鎖していないことは小児のGH治療で重要な条件ですが、それだけでは治療適応になりません。GH分泌不全性低身長症、SGA性低身長症、ターナー症候群など、対象疾患ごとに診断・適応基準が異なります。
身長が気になるときは、骨端線だけを確認するより、まずこれまでどのようなペースで身長が伸びてきたかを見ることが重要です。
3つの情報は役割が違います
実年齢:何歳か
骨年齢:骨がどこまで成熟しているか
成長曲線:これまでどんなペースで伸びてきたか
−2SD以下は低身長の一つの目安ですが、病気の診断ではありません。反対に、平均範囲内でも成長曲線が継続して下がっている場合には、成長状態について小児科などへ相談することが考えられます。
年間の成長速度については、「子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安」をご覧ください。
原因を調べたい
成長が遅い・病気や思春期異常が心配
→ 小児科・小児内分泌科などで医学的評価を優先してください。
病気やGH治療適応の診断ではなく、「今の骨の成熟度を知りたい」「この先どのくらい伸びそうか、あくまで予測値として確認したい」という場合には、成長記録と骨年齢などを使った身長予測という選択肢があります。
「骨端線は閉じた?」だけでなく、この先の身長の目安まで知りたい方へ
SBC整形外科クリニックの身長予測シミュレーション
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳を対象に、これまでの成長記録、現在の身長、ご両親の身長、手のレントゲンによる骨年齢・骨端線などを参考に、今後の身長の目安を算出する身長予測シミュレーションを行っています。
対象 6歳(小学1年生)〜18歳
料金 15,270円(税込)
公式ページ記載の想定所要時間 約30分
予約 完全予約制
年齢ごとの身長が分かる母子手帳や園・学校の健康記録などを持参し、成長曲線と手のレントゲンをもとに医師が予測結果を説明します。
※公式ページには想定所要時間「約30分」と記載されていますが、予測結果説明後に採血・栄養指導を行う流れも掲載されています。実際の滞在時間は予約時にご確認ください。
※身長予測シミュレーションは病的低身長の確定診断やGH治療適応を判定する検査ではありません。骨端線が開いていることだけから治療適応を判断するものでもありません。骨年齢を用いた将来身長予測には誤差があり、予測結果は最終身長を保証するものではありません。
予約フォームで「身長予測シミュレーション」をお選びください
いいえ。18歳は全員に共通する閉鎖年齢ではありません。多くの長い骨の成長板は10代後半に閉鎖へ向かいますが、女子の方が早い傾向があり、骨の部位や個人でも差があります。実年齢だけで判断しないことが重要です。
実年齢の基準ではありません。日本小児内分泌学会のGH治療に関する説明では、日本人TW2法による骨年齢で男子15歳・女子14歳以上を「閉鎖に近い状態」の一つとして扱っていますが、全員の骨端線がその年齢で閉じるという意味ではありません。
初潮後も身長が伸びることがあります。初潮は思春期の途中の出来事であり、その時点ですべての成長板が閉じるわけではありません。
声変わりだけで成長終了とは判断できません。最近の成長速度、骨年齢、思春期の進み方などを合わせて確認します。
一部の部位や特殊な医学的背景では成人後まで開存がみられることがありますが、一般化はできません。成人で明らかな成長板の開存が疑われる場合は、「遅い体質だから」と自己判断せず、必要に応じて内分泌・骨成熟の背景を医療機関で確認します。
この記事の要点
1. 多くの長い骨の成長板は10代後半に閉鎖へ向かうが、実年齢は一律ではない
2. 女子は男子より思春期・骨成熟が早く進む傾向がある
3. 初潮・声変わり=成長板閉鎖ではない
4. 実年齢より骨年齢を見ることが重要
5. 骨端線が残っていても、あと何cm伸びるかはそれだけでは分からない
6. 成長曲線・成長速度・思春期などを合わせて確認する
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