先に結論
骨端線が閉じる年齢を「男子○歳・女子○歳」と実年齢だけで決めることはできません。
骨端線は思春期の進行とともに成熟し、身長の伸びに大きく関わる多くの長い骨では、思春期後半から10代後半にかけて閉鎖へ向かいます。
ただし、閉じる時期には個人差があります。「まだどのくらい成長する可能性があるのか」を考える場合は、実年齢よりも骨年齢・成長曲線・最近の身長の伸び・思春期の進み方を合わせて確認することが重要です。
30秒でわかるポイント
閉じる年齢: 実年齢だけでは決められません
男女差: 平均的には女子の方が思春期・骨成熟が早く進みます
初潮・声変わり後: その日から身長が0cmになるわけではありません
残りの成長: 骨年齢・成長曲線・成長速度などを合わせて確認します
骨端線とは、主に腕や脚などの長い骨の端付近にある軟骨性の成長部分です。「成長板」「成長軟骨板」と呼ばれることもあります。
成長期には、この部分で軟骨細胞が増殖・成熟し、骨へ置き換わっていくことで骨が長くなります。
その後、思春期の進行に伴って骨も成熟し、骨端線は徐々に薄くなって最終的に閉鎖します。
完全に閉鎖した骨では、長さ方向への成長は原則として終了します。
「18歳になったら全員閉じる」というものではありません
骨端線の成熟時期は、性別・思春期が始まった時期・骨年齢・骨の部位などによって異なります。同じ15歳、17歳でも骨の成熟状態が同じとは限りません。
また、全身の骨端線が同じ日に一斉に閉じるわけでもありません。
手首、膝、足首など、骨の部位によって成熟するタイミングには違いがあります。
骨端線はどこから閉じる?閉じる順番・部位について詳しく見る →
平均的には、女子の方が男子より早い時期に思春期を迎えます。
日本小児内分泌学会では、通常の思春期変化は女子では10歳頃、男子では12歳頃からみられると説明しています。
ただし、これは「その年齢で骨端線が閉じる」という意味ではありません。
思春期が始まると、性ホルモンの分泌が増え、一時的に身長の伸びが加速します。その一方で骨成熟も進んでいきます。
思春期は「大きく伸びる時期」であり「骨が成熟する時期」でもあります
思春期前半には身長が大きく伸びますが、思春期が進むにつれて骨の成熟も進み、その後は年間の身長の伸びが徐々に小さくなります。
骨端線の最終的な成熟・閉鎖には、男女ともエストロゲンの作用が重要です。
男子の場合も、体内のテストステロンの一部がエストロゲンへ変換され、骨成熟に関与します。
ただし、骨端線の閉鎖は一つのホルモンだけで突然起こる現象ではなく、思春期の進行や成長板そのものの成熟など複数の要因が関係します。
初潮や声変わりが起こったその日に、すべての骨端線が閉じるわけではありません。
どちらも思春期が進んでいることを知る重要な情報ですが、その時点から身長がまったく伸びなくなるわけではありません。
初潮後も身長が伸びる方はいます。
ただし、一般的にはすでに思春期の成長スパート後半に入っていることが多いため、それ以前と比べて身長の伸びは徐々に小さくなっていきます。
「初潮が来たからもう0cm」「初潮後なら必ず○cm伸びる」と一律に判断することはできません。
生理が始まると身長は止まる?初潮後の成長について詳しく見る →
声変わりも思春期が進んでいることを示す変化の一つですが、声変わりをした日が「成長終了日」になるわけではありません。
その後どの程度成長する可能性があるかは、最近の身長の伸びや骨年齢などを合わせて確認します。
同じ14歳、15歳でも、骨の成熟度は同じとは限りません。
そこで、骨格がどの程度成熟しているのかを確認するときに用いられる指標が骨年齢です。
骨年齢は、手・手首にある複数の骨の形や成熟状態などをレントゲン画像から評価します。
例えば、同じ実年齢14歳でも、骨成熟が比較的ゆっくり進んでいる場合と、すでにかなり進んでいる場合では、残っている成長期間の考え方が異なります。
実年齢と骨年齢は役割が違います
実年齢: 生まれてから何年経過したか
骨年齢: 骨格がどの程度成熟しているか
成長曲線: これまでどのようなペースで身長が伸びてきたか
ただし、骨年齢が若ければ必ずあと何cmも伸びる、という意味ではありません。
骨年齢が実年齢と異なる背景、最近の身長の伸び、思春期の進み方なども合わせて確認する必要があります。
骨端線が開いていることは、その成長板がまだ完全に閉鎖していないことを示します。
ただし、「骨端線が見える=これから何cmも伸びる」という意味ではありません。
骨端線がわずかに残っていても骨成熟がかなり進んでいれば、残っている伸びが小さい場合があります。
「あとどのくらい伸びそうか」を考えるときに確認するもの
・骨年齢
・現在の身長
・半年〜1年間の身長の伸び
・これまでの成長曲線
・思春期の進み方
・ご両親の身長
骨年齢を使った将来身長の予測にも誤差があります。
予測値は、その時点で得られた情報から考える将来身長の目安であり、成人時の身長を確定するものではありません。
骨端線が開いている=成長ホルモン治療が必要、ではありません
成長ホルモン治療には対象となる疾患や診断基準があります。骨端線が開いているという情報だけで、成長ホルモン治療の適応を判断することはできません。
当院でも、お子様の今後の成長について確認する際は、骨端線だけを見るのではなく、これまでどのようなペースで身長が伸びてきたのかも確認します。
母子健康手帳や園・学校の身体測定記録などから過去の身長を成長曲線に記録すると、成長のペースや変化を確認しやすくなります。
成長状態について医学的な評価を考えたいケース
・身長が同性・同年齢の-2SD以下
・以前より年間の身長の伸びが明らかに低下している
・成長曲線が以前の軌道から継続して下がっている
・思春期の変化が年齢に対してかなり早い、または遅い
・体重減少や体調不良などを伴っている
-2SD以下は低身長の目安の一つですが、それだけで病気を診断するものではありません。
一方、身長が平均範囲内でも、成長曲線が以前の軌道から継続して下がっている場合などには、成長状態について小児科・小児内分泌科などへ相談することが考えられます。
子どもの身長は1年で何cm伸びればいい?年間成長速度を見る →
知りたいことによって相談先が異なります
成長が遅い・病気や思春期の異常が心配
→ 小児科・小児内分泌科などで医学的な評価をご検討ください。
有料検査を受けるか迷っており、まず相談したい
→ 当院では平日限定で小児低身長の無料カウンセリングを行っています。
骨年齢や「この先どのくらい伸びそうか」を確認したい
→ 当院の身長予測シミュレーションで、成長曲線と骨年齢などを確認できます。
「骨端線はもう閉じているのか」「今の骨の成熟度はどのくらいなのか」「この先の身長の目安を知りたい」という場合には、当院の身長予測シミュレーションをご利用いただけます。
当院では、これまでの身長記録から成長曲線を作成し、左手のレントゲンから骨年齢・骨端線などを確認したうえで、今後の身長の目安をご説明します。
当院の身長予測シミュレーション
対象:6歳(小学1年生)〜18歳
料金:15,270円(税込)
想定所要時間:約30分
主な内容:問診・成長曲線・左手レントゲンによる骨年齢確認・結果説明
予約:完全予約制
※予測結果は、将来の成人身長を保証するものではありません。
※身長予測シミュレーションは、病的な低身長や成長ホルモン治療の適応を確定診断する検査ではありません。
いきなり有料検査を受けるか迷っている方へ
当院では、西新宿本院・横浜駅前院で平日限定の小児低身長無料カウンセリングも行っています。
「成長曲線をどう見ればよいか分からない」「まだ検査を受けるか決めていない」という段階でもご相談いただけます。
※無料カウンセリングは平日限定です。無料カウンセリング内ではレントゲン・採血などの検査は行いません。
いいえ。18歳はすべての人・すべての骨に共通する閉鎖年齢ではありません。思春期の進み方、骨年齢、骨の部位などによって個人差があります。
平均的には女子の方が男子より思春期が早く始まるため、骨成熟も早く進む傾向があります。ただし個人差があり、実年齢だけでは判断できません。
初潮後も身長が伸びる方はいます。ただし、多くの場合は成長スパート後半に入っているため、その後の身長の伸びは徐々に小さくなります。
声変わりだけで成長終了とは判断できません。最近の身長の伸び、思春期の進み方、骨年齢などを合わせて確認します。
骨端線の開閉だけでは分かりません。骨年齢、成長曲線、最近の成長速度、思春期の進行、ご両親の身長などを組み合わせて今後の身長の目安を考えます。
骨端線が開いていることだけでは治療適応にはなりません。成長ホルモン治療には、対象となる疾患ごとの診断基準や適応条件があります。
骨端線が閉じる年齢には個人差があり、「男子○歳・女子○歳」と実年齢だけで決めることはできません。
女子は平均的に男子より思春期が早く始まるため、骨成熟も早く進む傾向があります。
また、初潮や声変わりが起きた日から身長がまったく伸びなくなるわけでもありません。
「この先どのくらい伸びそうか」を考える場合には、骨端線の開閉だけでなく、骨年齢、成長曲線、最近の成長速度、思春期の進み方などを合わせて確認することが重要です。
※当院の小児低身長に関する診療・検査・治療は自由診療です。18歳未満の患者様は、受診時に親権者の同伴をお願いしています。