「去年は7cm伸びたのに、今年は3cmしか伸びていない」「急に身長の伸びが止まったように見える」と心配になることがあります。
先に結論
「7cm→3cm」という数字だけで、病気や低身長とは判断できません。
確認したいのは、①本当に1年間の変化なのか、②思春期のどの段階なのか、③成長曲線が下向きにずれていないか、の3点です。
まず、この順番で確認してください
最初に確認したいのは、身長そのものより測定日です。
学校の身体測定は毎年同じ時期に行われることが多いものの、前回と今回が必ずちょうど12か月離れているとは限りません。10か月で3cm伸びた場合と、14か月で3cm伸びた場合では、1年あたりの成長速度は異なります。
1年あたりの成長速度の計算
(今回の身長 − 前回の身長)÷ 測定間隔(月)× 12
例:10か月で3cm伸びた場合
3 ÷ 10 × 12 = 約3.6cm/年
米国小児科学会(AAP)も、成長速度は測定間隔を考慮して1年あたりに換算し、短すぎる期間の値を過度に重視しないよう案内しています。特に6か月未満の測定間隔では、成長のばらつきや測定誤差の影響を受けやすくなります。
参考:American Academy of Pediatrics「Growth Velocity」
まずは過去2〜3年分の「身長+測定年月日」を集めましょう。
母子手帳、幼稚園・保育園の記録、学校の健康手帳などが役立ちます。
子どもの身長は、毎年同じ速度で伸びるわけではありません。特に大きく変わるのが思春期です。
思春期には一時的に身長の伸びが大きく加速する「成長スパート」があり、そのピークを過ぎると、最終身長へ近づくにつれて成長速度は徐々に低下します。
成長スパート後
前年に大きく伸びたあと、翌年の伸びが小さくなることがあります。
まだ思春期前
それまで安定して伸びていたのに急に成長速度が落ちた場合は、成長曲線も含めて経過を確認する意味があります。
つまり、「今年3cm」という数値だけでなく、その3cmが成長のどの時期に起きたかを見ることが重要です。
年齢ごとの一般的な伸び方を知りたい方は、「子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?」をご覧ください。
思春期の成長スパートについては、「成長スパートはいつ?年齢別の身長の伸び方と男子・女子の違い」で詳しく解説しています。
「去年より何cm減ったか」だけでは、その子の成長状態を十分に評価できません。次に確認したいのが、成長曲線の流れです。
日本小児内分泌学会では、子どもの身長が気になる場合、過去の身長・体重を成長曲線に記録して経過を見ることを案内しています。
見るべきなのは「平均より何cm低いか」だけではありません。
−2SD以下は低身長の一つの目安ですが、−2SDより上なら必ず問題がないという意味ではありません。逆に、もともと小柄でもその子なりの成長曲線に沿って伸びている場合もあります。
「今年3cm」の見方を整理すると
測定間隔 → 本当に年間3cmか確認
思春期 → 成長スパート前後のどこか確認
成長曲線 → その子自身の伸び方が変化していないか確認
前年より伸びが少ないという1点だけで病気とは判断できません。ただし、次のような変化が重なる場合は、一度医療機関へ相談することを検討してください。
病気による成長障害が疑われる場合
成長ホルモン分泌不全症、甲状腺疾患、SGA性低身長症などの診断や保険診療が必要な場合は、小児科・小児内分泌科など専門医療機関での評価が必要です。ご家庭で病名を判断してから受診する必要はありません。
年間成長速度で分かるのは、過去から現在までにどのくらい伸びたかです。
一方、「去年より伸びが減った」という不安から次に知りたくなるのは、「この先、あとどれくらい伸びる可能性があるのか」ではないでしょうか。
今後の身長を考えるときは、最近の成長速度に加えて、これまでの成長曲線、現在の身長、ご両親の身長、思春期の進行、骨の成熟度などを組み合わせて確認します。
「7cm→3cm」という変化だけでは、残りの成長余地までは分かりません。将来身長について詳しく考える場合は、成長記録と骨の成熟度をあわせて確認します。
最終身長の考え方は、「身長はいつまで伸びる?最終身長や伸ばすためのポイント」でも詳しく解説しています。
骨端線について知りたい方は、「骨端線が閉じる時期・身長が伸びる余地について」をご覧ください。
この先の身長を詳しく知りたい方へ
SBC整形外科クリニックの身長予測シミュレーション
SBC整形外科クリニックでは、これまでの成長記録と手のレントゲンによる骨年齢・骨端線などを確認し、今後の身長を予測する身長予測シミュレーションを行っています。
対象 6歳(小学1年生)〜18歳
料金 15,270円(税込)
所要時間 約30分
予約 完全予約制
持ち物 年齢ごとの身長が分かる母子手帳・健康手帳など
成長記録をもとに成長曲線を確認し、手のレントゲンから骨年齢を評価して予測結果を説明します。現行の診療フローでは採血・栄養指導も行っています。
※身長予測は将来の最終身長を保証するものではありません。病的低身長の診断を目的とする検査とは異なります。
SBC整形外科クリニック公式予約フォームへ移動します
3cmという数字だけでは分かりません。思春期の成長スパートを過ぎた後であれば成長速度が小さくなることがありますが、思春期前で急に伸びが低下した場合は意味が異なります。成長曲線や思春期の進み方とあわせて確認します。
必ずしもそうとは限りません。前回と今回の測定日を確認してください。測定間隔が12か月でなければ、身長差を測定月数で割って12を掛けることで、1年あたりの成長速度の目安を計算できます。
3cmという数値だけで成長ホルモン分泌不全症とは判断できません。診断には成長経過や診察、必要に応じた専門的な検査が必要です。病的低身長が疑われる場合は、小児科・小児内分泌科などへご相談ください。
年間成長速度だけでは判断できません。今後の成長を考えるときは、成長曲線、思春期の進行、骨年齢や骨端線なども参考にします。
SBC整形外科クリニックでは、年齢ごとの身長が分かる母子手帳、幼稚園・保育園や学校の健康手帳などの成長記録を持参していただくよう案内しています。
去年7cm伸びたのに今年は3cmしか伸びていないと、「急に成長が止まったのでは」と不安になるかもしれません。
確認する順番はシンプルです。
特に思春期前で、それまでより成長速度が明らかに低下している、成長曲線が下方向へずれているなどの場合は、医療機関への相談を検討してください。
一方、「病気かどうか」ではなく、この先あとどれくらい伸びる可能性があるのかを詳しく知りたい場合には、成長記録と骨年齢・骨端線などを確認する身長予測シミュレーションがあります。
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