「中学生になったら骨端線はもう閉じる?」「中3でもまだ身長は伸びる?」と気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、中1・中2・中3という学年だけでは、骨端線が開いているか、この先どのくらい身長が伸びるかは判断できません。
中学生でも骨端線が残っていることはあります。
一方、思春期が早く進んだ子では、中学生でも骨の成熟がかなり進んでいることがあります。判断するときに重要なのは、学年よりも最近の身長の伸び・思春期の進み方・骨年齢です。
この記事のポイント
検索すると「中1ならまだ伸びる」「中3になると骨端線が閉じる」といった情報を見かけることがあります。
しかし、学年だけから骨端線の開閉や残りの身長を判断することはできません。
中学1年生
思春期が始まったばかりの子もいれば、すでに成長スパートが進んでいる子もいます。中1というだけで「まだ十分伸びる」とは判断できません。
中学2年生
成長スパートの途中にいる子も、すでにピークを越えている子もいます。性別や思春期開始時期による差が大きくなります。
中学3年生
骨成熟がかなり進んでいる子もいますが、中3でも実際に身長が伸び続けている子はいます。「中3=成長終了」ではありません。
中学生は「同じ学年なら同じ成長段階」という年代ではありません。
思春期開始が早い子と遅い子では、同じ14歳でも骨の成熟状態や残されている成長期間が異なります。
そのため、「何年生か」よりも、最近1年間で実際に何cm伸びているのかを確認することが重要です。
骨端線(成長板)は、成長期の骨にある軟骨性の組織です。
成長板では軟骨細胞が増殖・成熟し、その後骨へ置き換わることで、腕や脚などの長い骨が長くなります。
思春期になると一時的に身長の伸びが加速しますが、同時に骨の成熟も進みます。その後、成長板は徐々に骨化し、最終的に閉鎖へ向かいます。
日本小児内分泌学会では、通常の思春期変化は女子では10歳頃、男子では12歳頃からみられると説明しています。
ただし、これは思春期変化が始まりやすい平均的な時期であり、骨端線が閉じる年齢や、身長が最も伸びる年齢を示しているわけではありません。
中学生には、思春期初期・成長スパート中・思春期後半の子が混在します。
そのため「中学生は身長が最も伸びる時期」と一括りにはできません。
骨端線が閉じる年齢そのものについて詳しく知りたい方は、 骨端線は何歳で閉じる?男子・女子の違いと骨年齢・思春期の見方 をご覧ください。
平均的には、女子は男子より思春期が早く始まり、骨成熟も早く進む傾向があります。
ただし、これは集団としての傾向です。
「女子だから中3ではもう伸びない」「男子なら中3でも必ず骨端線が開いている」と個人へ当てはめることはできません。
健康な14〜21.5歳の若年者958人をMRIで評価した研究でも、成長板の融合時期には男女差があり、女子の方が男子より早い傾向がみられました。一方で、手首・膝・足首など部位によっても時期は異なります。
初潮が来た瞬間に、すべての骨端線が閉じるわけではありません。
初潮後も身長が伸びることはあります。
ただし、初潮は思春期がある程度進んだ段階でみられる変化です。一般には、その後は成長スパートのピークを越え、身長の伸びが徐々に小さくなります。
そのため、「初潮が来たからあと○cm」と一律に予測するのではなく、初潮の時期・最近の成長速度・骨年齢などを合わせて考えます。
声変わりをした瞬間に身長が止まるわけではありません。
声変わり後にも身長が伸びる子はいます。
ただし、声変わりは男子の思春期が進んでいることを示す変化の一つです。残されている成長期間を考える場合には、声変わりだけではなく、最近の成長速度や骨年齢なども確認します。
身長、手足の大きさ、学年などから、骨端線の状態を自宅で確認することはできません。
骨格の成熟状態を評価するときには、医療機関で手・手関節のレントゲン画像などを用いて「骨年齢」を評価する方法があります。
骨年齢とは、生まれてから経過した年月を表す「実年齢」とは別に、骨格が現在どの程度成熟しているかを評価した指標です。
手・手関節には多数の骨があります。それぞれの骨の形、大きさ、骨化や成長板の成熟状態などを基準と比較し、骨格成熟を評価する材料にします。
手のレントゲンで全身すべての骨端線を直接確認しているわけではありません。
手・手関節にある複数の骨の成熟状態から、骨格の成熟度を評価します。
また、骨年齢も「あと何cm伸びるか」を確定する検査ではありません。
骨年齢と骨端線の違いを詳しく知りたい方は、 骨端線で成長期はわかる?手のレントゲン・骨年齢と身長の伸び をご覧ください。
実際に知りたいのは、「骨端線があるか」そのものより、この先どのくらい成長する可能性があるかではないでしょうか。
その場合、まず確認しやすいのがこれまでの身長記録です。
学校の健康診断、母子手帳、自宅の記録などから、1年前・2年前の身長を確認してみましょう。
「中3だからもう伸びない」と学年で判断するより、直近1年間に実際にどのくらい伸びているかを見る方が、現在の成長状態を考えるうえで有用です。
年間の成長速度について詳しく知りたい方は、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安 をご覧ください。
「去年までは伸びていたのに、今年急に伸びが少なくなった」という場合は、 去年7cm伸びたのに今年3cmしか伸びていない|急に成長速度が落ちたら? も参考にしてください。
身長が平均より低めでも、その子なりの成長曲線に沿って伸びている場合があります。
一方、現在の身長が平均範囲でも、成長曲線上の位置が継続して下がっている場合には注意が必要です。
そのため、現在の身長だけで「大丈夫」「低身長」と判断するのではなく、これまでの経過を確認します。
十分な睡眠、適度な運動、年齢や活動量に合った食事は、中学生の健康や正常な成長を支えるために重要です。
しかし、生活習慣によって骨端線を意図的に長く開いたままにしたり、閉鎖時期を遅らせたりできることは確立していません。
「ジャンプで骨端線を刺激する」「亜鉛で成長ホルモンを増やす」「決まった時間に寝れば骨端線が長く開く」といった考え方は避けましょう。
成長ホルモンは睡眠と関連して分泌されますが、「夜10時〜2時に寝れば身長が伸びる」といった固定されたゴールデンタイムで考える必要はありません。
中学生では、慢性的な睡眠不足を避け、生活リズムを整えることを優先します。
適度な運動は体力づくりや骨の健康に重要です。
一方、特定のスポーツやジャンプ運動によって骨端線を開いたままにしたり、最終身長を高くしたりする方法は確立していません。
成長期には十分なエネルギーとたんぱく質をはじめ、鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンDなど複数の栄養素を不足させないことが大切です。
ただし、特定の食品や栄養素を必要以上に摂れば、骨端線の閉鎖が遅れたり、その分だけ最終身長が高くなったりするわけではありません。
「身長が気になる」といっても、必要な相談先は目的によって異なります。
成長速度の低下や体調変化がある
成長ホルモン、甲状腺、慢性疾患など病気による成長障害の評価が必要な場合があります。
→ 小児科・小児内分泌科などでの医学的評価を優先
まず今までの伸び方について相談したい
まだレントゲン検査までは考えていない場合
→ 平日限定・小児低身長無料カウンセリング
骨年齢と今後の身長の目安を確認したい
手のレントゲンを用いて骨格の成熟を確認したい場合
→ 身長予測シミュレーション
日本小児内分泌学会でも、身長が気になる場合には成長曲線を作成し、これまでの成長パターンを確認することが勧められています。
中学生の骨年齢と、この先の身長の目安を確認したい方へ
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に「身長予測シミュレーション」を行っています。
これまでの身長記録を確認し、手のレントゲンから骨年齢など骨格の成熟状態を評価して、今後の身長の目安を予測します。
※身長予測は将来の最終身長を保証するものではありません。また、病的低身長や成長ホルモン分泌不全症などを確定診断する検査ではありません。
※必要に応じたその後の検査や栄養面の相談については、診察時にご案内します。詳細は公式ページをご確認ください。
まず相談だけしたい方:
平日限定の小児低身長無料カウンセリングでは、過去の成長記録などを確認しながら現在のお悩みを相談できます。無料カウンセリング内ではレントゲン・採血は行いません。
無料カウンセリングを確認する
中学1年生という学年だけでは判断できません。思春期の開始時期や骨成熟には個人差があります。最近の成長速度や思春期の進み方、必要に応じて骨年齢などを確認します。
中学2年生でも、これから大きく伸びる子と、すでに成長スパートのピークを越えている子がいます。学年だけではなく、直近の成長速度や思春期の進行を確認してください。
中学3年生でも実際に身長が伸びている子はいます。一方、思春期が早く進んだ場合には年間の伸びがかなり小さくなっていることもあります。学年だけで成長終了とは判断できません。
初潮が来た時点ですべての骨端線が閉じるわけではなく、その後も身長が伸びることがあります。ただし、思春期が進んでいることを示す情報の一つです。
声変わり後にも身長が伸びることがあります。声変わりだけで成長終了とは判断できず、最近の成長速度や骨年齢なども合わせて確認します。
骨端線が開いていることだけから残りの身長を判断することはできません。骨年齢、成長速度、成長曲線、思春期の進み方、ご両親の身長など複数の情報を合わせて考えます。
中学生になったからといって、全員の骨端線が閉じるわけではありません。
一方で、「中学生ならほとんど開いている」「中学生ならまだ大きく伸びる」とも言い切れません。
中学生は、思春期初期から後期までさまざまな成長段階の子が混在する年代です。
この先の身長を考える場合は、中1・中2・中3という学年だけではなく、最近の年間成長速度、これまでの成長曲線、思春期の進み方、骨年齢などを合わせて確認しましょう。
また、成長速度が以前より明らかに低下している、成長曲線が継続して下がっている、体重減少や体調不良を伴う場合などは、小児科・小児内分泌科などでの評価も検討してください。
※身長予測シミュレーションは自由診療です。病気による低身長・成長障害の診断や原因精査が必要な場合は、小児科・小児内分泌科など専門医療機関へご相談ください。
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