「捻挫の痛みが減ってきたけれど、もう練習に戻っていい?」
「肉離れから何日たてば走れる?」「膝や肩が痛くなくなれば試合に出ても大丈夫?」
スポーツのけがでは、「いつ復帰できるのか」が大きな悩みになります。
結論からいうと、スポーツ復帰は受傷から何日・何週間たったかだけで決めるものではありません。けがの種類や程度、治療経過に加えて、痛みや腫れ、関節の動き、筋力、実際のスポーツ動作などを確認しながら判断します。
先に結論|「痛くない」と「競技に戻れる」は同じではありません
日常生活で普通に歩ける、腕を動かせる、痛みがほとんどない状態でも、スポーツでは走る・跳ぶ・止まる・切り返す・投げるなど、より大きな負荷がかかります。
復帰時期は、けがごとの治癒状況を確認したうえで、必要に応じて可動域・筋力・バランス・競技動作なども含めて検討します。
「○日たったから復帰」ではなく、「現在の状態でその競技の負荷へ戻してよいか」を確認することが重要です。
現在の状態を整形外科で相談したい方へ
西新宿本院・横浜駅前院は、整形外科保険診療をWebから予約できます。通いやすい院をお選びください。
東京・新宿|西新宿本院をWeb予約 神奈川・横浜|横浜駅前院をWeb予約予約画面では「整形外科保険診療」をお選びください。
スポーツ復帰は、回復やリハビリの最後に一度だけ「復帰OK」と決めて終わるものではなく、段階的に進んでいくプロセスとして考えられています。
例えば、軽い運動を再開できる状態と、通常練習に参加できる状態、試合でけが前と同じように動ける状態は同じではありません。
つまり、「軽く走れた」ことと「試合へ戻れる」ことは同じではありません。
現在の治療段階や競技内容に合わせて負荷を調整しながら、次の段階へ進めるかを確認していきます。
復帰時に何を確認するかは、けがの種類、治療方法、行っているスポーツによって異なります。
すべてのスポーツ外傷に共通する「この数値なら必ず復帰できる」という基準があるわけではありませんが、一般的には次のような項目を必要に応じて組み合わせて評価します。
これは自宅で行う「復帰判定テスト」ではありません
安全性を確認するために、自宅でいきなり全力疾走・ジャンプ・方向転換などを試す必要はありません。けがの治療段階によっては、まだ避けるべき動作がある場合があります。
痛みが改善していることは、回復を考えるうえで重要な情報です。
ただし、痛みが少なくなっていても、固定や運動制限によって筋力が低下していたり、関節の動きが十分に戻っていなかったり、競技特有の動作で不安定感が残っていたりすることがあります。
一方で、運動時に多少の症状があるからといって、すべての運動を完全に中止すべきとも限りません。
許容できる運動量や症状はけがによって異なるため、治療中の場合は「何をどこまで行ってよいのか」を主治医や理学療法士へ確認してください。
足関節捻挫では、「普通に歩ける」「腫れがかなり減った」という状態でも、スポーツに必要な機能まで回復しているとは限りません。
特に急性の外側足関節捻挫からのスポーツ復帰については、国際的な専門家コンセンサスとして「PAASS」という確認領域が提案されています。
P:Pain ― スポーツ中や直近24時間の痛み
A:Ankle impairments ― 足首の可動域・筋力・持久力・パワー
A:Athlete perception ― 足首への安心感・安定感・心理的な準備
S:Sensorimotor control ― バランス・身体のコントロール
S:Sport/functional performance ― ホップ・ジャンプ・敏捷性・競技動作・練習参加など
PAASSは、急性外側足関節捻挫で復帰時に確認すべき領域を整理したもので、すべてのスポーツ外傷へそのまま当てはめる基準ではありません。
また、自宅で項目を自己採点し、一定点数なら復帰してよいというものでもありません。
足首の捻挫から1か月以上たっても外側が痛い|治らない原因は? →
太ももやふくらはぎの肉離れでも、一律に「○週間でスポーツ復帰」と決めることはできません。
日常生活では痛くなくても、ランニング・ダッシュ・ジャンプ・急加速では筋肉へより大きな負荷がかかります。
診断やけがの程度に応じて、例えば次のような点を確認します。
特にスプリントを伴う競技では、「軽く走れる」と「高い速度で競技動作を繰り返せる」の間には大きな差があります。
スポーツ中の膝痛には、靱帯損傷、半月板損傷、膝蓋骨周辺の障害、繰り返し負荷による障害など、さまざまな原因があります。
そのため、「膝が痛くなくなった」という条件だけで、すべてのけがの復帰時期を決めることはできません。
走る、止まる、方向転換する、片脚で着地するといった競技では、日常生活より高い身体機能が求められます。
膝蓋骨脱臼後、階段や方向転換が怖い|再発予防のリハビリを相談 →
野球、テニス、バレーボール、水泳などでは、日常生活で腕を問題なく動かせても、投球やサーブなどの高負荷動作で症状が出ることがあります。
肩についても、すべての疾患に共通して使える単一のスポーツ復帰基準があるわけではありません。
診断、関節の動き、筋力、症状、行っている競技で必要な負荷などを確認しながら段階的に進めます。
骨折や手術後では、競技動作を確認する前に、骨や修復した組織の状態、荷重制限、関節運動の制限などを確認する必要があります。
「歩けるようになった」「固定が外れた」「痛くない」という状態でも、ジャンプや全力疾走などまで許可されているとは限りません。
リハビリ開始・関節運動開始・荷重開始・スポーツ復帰は別です
骨折や手術後に運動範囲・荷重・装具などについて具体的な指示を受けている場合は、自己判断で次の段階へ進まず、治療を担当している医師の指示を優先してください。
膝蓋骨骨折の固定後、膝が曲がらない|リハビリはいつから? →
画像検査は、けがの診断や治療経過を確認するための重要な情報です。
ただし、画像検査の結果だけでスポーツ復帰を決めるわけではありません。
けがによっては画像所見に加えて、症状、診察所見、関節の動き、筋力、実際の身体機能などを確認します。
逆に、画像上の所見だけを自分で判断して「もう治った」「まだ運動できない」と決めることも避けてください。画像の意味や復帰判断での重要度は疾患によって異なります。
疲労骨折後は、医師からランニング再開について案内を受けても、以前と同じ距離・時間・速度へ一度に戻す必要はありません。
ランニングでは歩行より大きな反復負荷が加わるため、日常生活で痛くなくても、走ると以前の場所へ症状が出ることがあります。
以前の疲労骨折と同じ場所が繰り返し痛む、以前より短い距離で痛みが出る、歩行や階段でも痛むようになった場合は、走り続ける前に現在の状態を確認してください。
疲労骨折後、ランニングを再開したら同じ場所が痛い|再診する目安 →
頭や身体への衝撃後に、頭痛、めまい、吐き気、ぼんやりする、記憶がおかしいなどがみられる場合は、足首や筋肉などのけがとは異なる対応が必要です。
スポーツ関連脳振盪が疑われる場合は、その日の競技へ自己判断で復帰せず、医療者による評価を受けてください。
長期間の完全安静を続けるのではなく、最初の24〜48時間程度は相対的な安静とし、その後は症状の変化を確認しながら日常生活や軽い身体活動へ段階的に進める考え方があります。
接触・衝突・転倒など、頭部への再受傷リスクがある段階へ進む場合には、医療者の管理のもとで復帰プロセスを進めることが重要です。
意識障害・繰り返す嘔吐・けいれんなどがある場合
通常の外来受診を待たず、救急医療機関への相談を検討してください。
けがのあとに関節の動きや筋力、日常生活動作などが低下している場合は、診察結果に応じてリハビリテーションを行います。
SBC整形外科クリニックのリハビリテーションでは、痛みや動きの制限、日常生活動作に加えて、スポーツ活動の制限についても評価しています。
SBC整形外科クリニックのリハビリテーションについて詳しく見る →
「どのようなスタッフがリハビリを担当するのか」「院内の雰囲気を確認してから受診したい」という方もいるでしょう。
こちらの動画では、SBC整形外科クリニックで働く理学療法士の様子をご覧いただけます。
理学療法士は、医師の診断・治療方針を踏まえ、関節の動きや筋力、日常生活で困っている動作などを確認しながらリハビリテーションを行います。
復帰途中で症状が再び出た場合、「久しぶりだから痛いだけ」と決めつけて練習量を増やし続けないことが重要です。
運動負荷が現在の回復状態に対して高すぎる場合や、関節の動き・筋力などに課題が残っている場合もあります。
特に次のような場合は、現在の状態をもう一度確認することをご検討ください。
スポーツ復帰について整形外科で相談したい方へ
西新宿本院・横浜駅前院では、整形外科保険診療をWebから予約できます。通いやすい院をお選びください。
Web予約では「整形外科保険診療」をお選びください。
現在の症状やけがの種類が分かっている方は、より近い状況の記事から確認できます。
歩けるようになったものの、運動時の痛みや不安定感が残る方
ダッシュ・ジャンプ・着地後に急なふくらはぎ痛が出た方
普通に歩けても膝の不安定感が残る方
ランニング復帰後に以前と同じ場所へ痛みが戻った方
痛みの改善は重要ですが、それだけで復帰できるとは限りません。けがによっては関節の動き、筋力、バランス、競技で必要な動作なども確認します。現在治療中の場合は、主治医から受けている指示を優先してください。
損傷の部位や程度によって異なるため、一律に「○日」とは決められません。急性外側足関節捻挫では、痛みだけでなく足首の機能、本人の安心感、バランス、スポーツ動作などを確認する考え方が提案されています。
日常生活で痛くなくても、ランニングやダッシュでは筋肉へ大きな負荷がかかります。損傷の程度、筋力、走ったときの症状、行っている競技などを考慮しながら段階的に運動量を戻します。
画像検査だけでスポーツ復帰を決めるわけではありません。診断に応じて、症状や診察所見、関節の動き、筋力、身体機能なども含めて判断します。
運動を再開するたびに同じ症状が出る、運動後に痛みや腫れが増える場合は、無理に負荷を上げず現在の状態を再確認することをご検討ください。
スポーツ関連脳振盪が疑われる場合は、その日の競技へ自己判断で戻らず医療者による評価を受けてください。筋肉や関節のけがとは異なる段階的な復帰手順で進めます。
スポーツのけがからいつ復帰できるかは、けがの種類・程度・治療方法・行っているスポーツによって異なります。
スポーツ復帰は、競技への参加、スポーツへの復帰、その後のパフォーマンス回復へと段階的に進んでいくプロセスとして考えます。
痛みだけではなく、必要に応じて関節の動き、筋力、バランス、競技動作、本人の不安なども含めて現在の状態を確認します。
「何日休めばいいか分からない」「スポーツを再開するとまた痛い」「けが前のように動けるか不安」という場合は、自己判断で負荷を上げ続けず、整形外科で現在の状態をご相談ください。
SBC整形外科クリニック 西新宿本院 院長
沼倉 裕堅 医師
沼倉 裕堅医師のプロフィールを見る →整形外科保険診療をWebから予約できるのは、西新宿本院・横浜駅前院です。東京・神奈川で通いやすい院をお選びください。
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
西新宿駅 徒歩2分/新宿駅 徒歩7分/都庁前駅 徒歩7分
診療時間 9:15〜18:00
最終受付:平日・土曜日17:00/日曜日・祝日16:00
平日:予約優先制/土日祝:完全予約制
SBC整形外科クリニック 横浜駅前院
横浜駅 徒歩3分/横浜駅西口ジョイナス地下街直結
診療時間 9:15〜18:00/最終受付17:00
平日:予約優先制/土日祝:完全予約制
その他のSBC整形外科クリニックは受診方法が院によって異なります。 各院の受診方法を確認する →
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別のスポーツ復帰時期や復帰可否を示すものではありません。けがの種類・程度・治療方法・行っているスポーツによって、確認すべき項目や運動再開の条件は異なります。現在治療中の方は、担当医から受けている荷重・運動・競技復帰に関する具体的な指示を優先してください。