「指の脱臼を病院で戻してもらったのに、まだ腫れている」
「整復後も曲げにくい。このまま様子を見て大丈夫?」
「一度戻してもらったのに、また外れそうな感じがする」
指の脱臼は、関節を元の位置へ戻す「整復」を受ければ、その時点ですべての治療が終了するとは限りません。
脱臼すると、関節を支える靱帯・関節包・掌側板などにも力が加わります。そのため、関節が元の位置へ戻ったあとも、腫れ・痛み・こわばり・動かしにくさが残ることがあります。
先に結論|整復後も腫れているだけで「また脱臼した」とは限りません
整復後も関節周囲の組織に炎症や損傷が残り、腫れ・痛み・こわばりが続くことがあります。
ただし、腫れや痛みが強くなっている、再び変形した、関節が不安定、自分の力で曲げ伸ばししにくいといった変化がある場合は、「整復後だから」と決めつけず再評価が必要です。
固定を外す時期や指を動かし始める時期も、脱臼した関節・脱臼方向・整復後の安定性・骨折や腱損傷の有無などによって異なります。現在治療中の方は、整復を受けた医療機関からの指示を優先してください。
この記事でわかること
指の脱臼では、骨と骨の位置関係だけが一時的にずれるわけではありません。
関節が外れる際には、関節を支えている靱帯・関節包・掌側板などにも大きな力が加わることがあります。
そのため、整復によって関節が正しい位置へ戻っていても、周囲の組織に損傷や炎症が残り、腫れ・痛み・動かしにくさが続く場合があります。
PIP関節は、指の先端から数えて2つ目の関節です。スポーツや転倒などの外傷で脱臼を生じることがあり、受傷後には腫れやこわばりが残る場合があります。
「まだ腫れている」という一点だけで整復が失敗しているとは判断できません。
見るべきなのは「腫れがあるか」だけではありません
時間とともに軽くなっているか、再び変形していないか、不安定感・しびれ・自力での運動障害などが出ていないかを合わせて確認することが重要です。
脱臼する前のけがが「突き指」だった方は、 突き指後の骨折・脱臼・腱損傷の受診目安 も参考にしてください。
整復後に腫れや痛みが残っていても、時間とともに軽くなっている場合があります。
一方で、次のような変化がある場合は、次回予約までそのまま待たず、整復を受けた医療機関や整形外科へ相談してください。
通常の経過観察を待たず、速やかな医療対応を考えたい症状
特に指先の色・温度・感覚に明らかな変化がある場合は、神経や血流への影響などについて速やかな確認が必要になることがあります。
固定中のしびれ・圧迫感については、 固定中に指先がしびれるときの受診目安 もご覧ください。
西新宿で整復後の指の腫れ・痛みを相談したい方へ
他院や救急外来で整復を受けたあとでも、一般整形外科での経過観察が可能な状態であれば、現在の腫れ・痛み・関節の動きなどについてご相談いただけます。
西新宿本院|整形外科保険診療を予約する※明らかな再脱臼、指先の血流・感覚異常、大きな開放創など緊急性が疑われる場合は、通常外来の予約を待たず適切な医療機関への受診を優先してください。
整復後も症状が残る理由を理解するには、脱臼が骨の位置だけの問題ではないことを知っておく必要があります。
このため、症状・受傷状況・診察所見などに応じて、X線(レントゲン)などの画像検査を検討します。
指先の関節だけが曲がったままで、自分の力では伸ばせない場合にはマレット変形など、脱臼とは別の損傷についても確認する必要があります。
整復した関節を保護するため、けがの状態に応じてシーネなどの固定や、隣の指と一緒に保護するバディテーピングが用いられることがあります。
ただし、すべての指脱臼を同じ方法・同じ期間で固定するわけではありません。判断には、
などが関係します。
痛みが減ったという理由だけで固定を外さないでください
痛みが軽くなっていても、関節を支える組織の回復が完了しているとは限りません。一方で、必要以上に長く動かさないことがこわばりにつながる場合もあります。固定期間や動かしてよい範囲は、現在の状態を確認した医師の指示を優先してください。
指の関節は動かさない期間が続くとこわばりやすいため、関節が安定している場合には、適切な時期から保護された範囲で運動を開始することがあります。
しかし、
といった場合には、固定方法や運動開始時期が異なります。
医師から動かしてよいと説明されている場合でも、強い痛みを我慢して押し曲げる、反動をつける、自分で関節へ強い力を加えることは避けてください。
固定後のこわばりについては、 指の固定後に曲げにくい場合の再診・リハビリの考え方 も参考になります。
「動かす」「固定を続ける」のどちらかを自己判断で選ぶのではなく、関節の安定性や合併損傷を確認したうえで決めることが重要です。
「一度整復しているのに、もう一度診てもらう意味があるの?」と感じる方もいるかもしれません。
整復後の診察では、現在の症状に応じて次のような点を確認します。
指の脱臼では骨折や小さな剥離骨折を伴う場合があります。また、関節の位置や骨・関節の状態を確認する目的でX線撮影を検討することがあります。
新宿でレントゲンが撮れる整形外科|骨折が心配なときの受診方法 →
他院や救急外来で整復を受けた方は、紹介状、レントゲンなどの画像データ、画像診断報告書、固定や運動について受けた説明などをお持ちの場合はご持参ください。
以前の画像だけで診断を決めるのではなく、現在の腫れ・痛み・関節の動きなどと合わせて評価します。
他院のレントゲン画像・CD・検査結果を持参するときのポイント →
西新宿本院には院内MRI・CTはありません。診察の結果、MRI・CTなど追加の画像検査が必要と判断した場合は、対応可能な医療機関への紹介を検討します。
整復を受けた医療機関へ必ず通い続けなければならないとは限りません。
状態が安定し、一般整形外科で経過を確認できる場合には、自宅や職場から通いやすい整形外科へ相談できることがあります。
一方で、
といった場合は、元の医療機関や手外科など専門的な対応が可能な医療機関での継続診療が適切なことがあります。現在治療中の方は、まず受けている指示を優先してください。
SBC整形外科クリニック西新宿本院では、脱臼・骨折・捻挫などを含む一般整形外科の保険診療を行っています。
すべての脱臼後治療を西新宿本院で継続できるとは限りません
再整復、手術、複雑な骨折脱臼、専門的な手外科治療などが必要な場合は、元の医療機関への再診や、対応可能な医療機関への紹介を検討します。
脱臼では靱帯・関節包・掌側板などの関節周囲組織も傷つくことがあり、整復後も腫れ・痛み・こわばりが残ることがあります。腫れがあることだけで異常とは判断できません。ただし、腫れや痛みが強くなっている、再変形、不安定感、しびれなどがある場合は再評価が必要です。
腫れが落ち着くまでの期間は、脱臼した関節、損傷の程度、骨折の有無、固定方法などによって異なります。「○日で引かなければ異常」と一律には判断できません。日数だけではなく、時間とともに症状が改善しているかを見ることが大切です。
痛みを我慢して押し曲げることは避けてください。関節が安定していれば適切な時期から運動を開始する場合がありますが、骨折・不安定性・腱損傷などを伴う場合は運動範囲が異なります。現在受けている指示を優先し、不明な場合は再診してください。
痛みの程度だけで固定終了を判断することはできません。固定方法や期間は整復後の安定性や合併損傷によって変わります。医療機関から固定期間や外し方について指示を受けている場合は、その内容を優先してください。
自分で強く引っ張ったり、整復を繰り返し試みたりすることは避けてください。骨折や腱・靱帯損傷、神経・血管への影響を伴っている可能性もあるため、再び変形した場合は医療機関で状態を確認してください。
指の脱臼は、関節を元の位置へ戻せばすべての治療が終わるとは限りません。
靱帯・関節包・掌側板などを傷めることがあり、整復後もしばらく腫れ・痛み・こわばりが残る場合があります。
「一度戻してもらったから大丈夫」と決めつけず、症状の変化・関節の安定性・指の動きまで確認することが大切です。
けがをした直後から骨折・脱臼などが心配な方
固定後のこわばり・動かしにくさが気になる方
シーネ・固定後のしびれや圧迫感がある方
他院・救急外来で検査や整復を受けた方
SBC整形外科クリニック 西新宿本院 院長
沼倉 裕堅 医師
沼倉 裕堅医師のプロフィールを見る →他院や救急外来で指の脱臼を整復したあと、腫れ・痛み・動かしにくさなどが続いている方は、一般整形外科の保険診療をご相談ください。
| 所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階 |
|---|---|
| アクセス | 西新宿駅 徒歩2分 新宿駅 徒歩7分 都庁前駅 徒歩7分 |
| 診療時間 | 9:15〜18:00 |
| 最終受付 | 平日・土曜日 17:00 日曜日・祝日 16:00 |
| 予約制度 | 平日:予約優先制 土日祝:完全予約制 |
| 電話番号 | 0120-962-992 |
※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断を行うものではありません。脱臼した関節・脱臼方向・整復後の安定性・骨折や腱損傷の有無などによって、固定方法・固定期間・運動開始時期は異なります。現在治療中の方は担当医から受けている指示を優先してください。再び明らかな変形が生じた、強い痛みが急激に悪化した、新しいしびれ・感覚低下がある、指先が青白い・冷たいなどの場合は、通常外来の予約を待たず速やかな医療対応をご検討ください。