「卵を毎日食べると身長が伸びる?」
「身長のためなら、1日2個・3個とたくさん食べさせた方がいい?」
卵はたんぱく質を含み、毎日の食事にも取り入れやすい食品です。そのため、お子様の身長が気になると「卵をたくさん食べさせれば、もっと伸びるのでは?」と考える方もいるでしょう。
先に結論|卵は成長期の食事に取り入れられる食品ですが、多く食べるほど身長が伸びるわけではありません
卵に含まれるたんぱく質は、子どもの身体をつくるために必要な栄養素です。
ただし、必要な栄養を摂れている子どもが卵だけを追加しても、その分だけ成長ホルモンが増えたり、成人時の最終身長が高くなったりするとは言えません。
卵を食べること自体が、子どもの最終身長を高くするわけではありません。
卵にはたんぱく質をはじめ、身体の成長や健康維持に必要な栄養素が含まれています。そのため、成長期の食事を構成する食品の一つとして取り入れることはできます。
一方、身長は一つの食品だけで決まるものではありません。
これまでの成長経過
食事量・栄養状態
家族性の身長傾向
成長ホルモンなどのホルモン
思春期の開始時期・進み方
骨の成熟状態や病気の有無など
さまざまな要因が関係します。
「卵=身長を伸ばす食品」と考えないことが重要です
栄養不足がある場合には不足を改善することが重要ですが、すでに必要な栄養を摂れている子どもが卵を増やしても、本来の成長以上に身長が高くなるとは証明されていません。
たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚など身体を構成するために必要な栄養素です。
身体そのものが大きく成長する時期ですから、年齢や性別に応じて必要なたんぱく質を不足させないことは大切です。
重要なのは「必要量を摂ること」であって「できるだけ多く摂ること」ではありません
子どものたんぱく質の推奨量は年齢・性別などによって異なります。「子どもは大人より必ず多く必要」「身長のために○g追加する」と一律には考えません。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」でも、たんぱく質を含む栄養素の基準は年齢・性別などに応じて設定されています。
成長ホルモンはアミノ酸から構成されるペプチドホルモンです。
しかし、だからといって、たんぱく質を多く食べれば材料が増え、そのまま成長ホルモンの分泌量も増えるという仕組みではありません。
また、一時的に成長ホルモンの分泌が変化することと、成人時の最終身長が高くなることも別です。
成長ホルモンと食べ物の関係について詳しく知りたい方は、 成長ホルモンを増やす食べ物はある?子どもの身長と食事・栄養の関係 をご覧ください。
「身長を伸ばすためには1日○個」という卵の推奨個数はありません。
卵を何個食べるかだけではなく、1日の食事全体で必要なエネルギーや栄養素を確保できているかを考えます。
卵だけにたんぱく質源を偏らせない
肉・魚・大豆製品・乳製品など、ほかの食品も組み合わせます。
卵でお腹がいっぱいにならないようにする
主食や野菜など、ほかの食品が極端に減ってしまえば食事全体のバランスが崩れます。
「身長のため」と無理に増量しない
卵の個数を増やすこと自体を成長対策の目標にする必要はありません。
卵を食べられなくても、身長のために無理に食べる必要はありません。
卵アレルギーがある場合なども、たんぱく質を含む食品はほかにあります。個別の食事制限がある場合は、医師・管理栄養士などへ相談してください。
子どもの正常な成長には、たんぱく質だけではなく、十分なエネルギーとさまざまな栄養素が必要です。
そのため、「卵を増やす」「牛乳を増やす」「亜鉛だけを追加する」というように、一つの食品や栄養素だけに注目しすぎないことが重要です。
成長期の食事でまず確認したいこと
・年齢や活動量に対して食事量そのものが不足していないか
・主食・主菜・副菜などを組み合わせられているか
・極端な偏食や食事制限がないか
・体重も含めて成長しているか
特に成長期は、身体を大きくするためのエネルギーも必要です。
「身長のために高たんぱく・低カロリーにする」といった食事制限を、自己判断で行う必要はありません。
具体的に「成長期は何を食べればいい?」という方は、 骨端線を伸ばす食べ物はある?成長期に必要な栄養素を解説 をご覧ください。
「卵も食べているし、食事のバランスにも気をつけている。それでも身長があまり伸びない」
という場合、食べ物だけに原因を求めず、実際のお子様の成長経過を確認することが重要です。
現在の身長
年齢・性別に対してどの位置にいるか確認します。
年間の成長速度
この1年間で何cm伸びたか、以前と比べて伸びる速度が変化していないかを確認します。
成長曲線の推移
現在値だけではなく、その子自身の成長曲線上の位置がどのように推移しているかを確認します。
1年間の身長の伸びについては、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安 で詳しく解説しています。
「もっと卵やたんぱく質を食べさせればよい」と自己判断し続けないことも大切です
成長曲線上の位置が継続して下がっている、以前より身長の伸びが低下している、体重減少や慢性的な体調不良があるなどの場合は、食事以外の原因についても確認します。
低身長の原因となる病気がないか調べたい場合は、小児科・小児内分泌科での医学的評価をご検討ください。
「食事だけで最終身長が決まらないのは分かった。では、うちの子は大人になったら何cmくらいになりそう?」
という方へ、SBC整形外科クリニックでは6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に、身長予測シミュレーションを行っています。
現在の身長だけではなく、これまでの成長記録、ご両親の身長、手のレントゲンで確認する骨の発育状態などを参考に、将来身長の目安を予測します。
現行の診療案内では、予測結果の説明後に採血を行い、その結果を踏まえた食生活の見直しや栄養指導も行っています。
対象年齢
6歳(小学1年生)〜18歳
料金
15,270円(税込)
想定所要時間
約30分
主な確認内容
これまでの成長記録・現在の身長・ご両親の身長・手のレントゲンによる骨の発育状態など
予約
完全予約制
初めて受診する方は、 小児低身長診療を初めて受ける方へ|持ち物・予約・診察・検査の流れ も参考にしてください。
「身長のために何を食べさせる?」から一歩進んで確認したい方へ
卵を含めた食事は、子どもの正常な成長を支えるために重要です。しかし、特定の食品だけから将来身長を判断することはできません。
お子様自身の成長記録や骨の成熟状態などから将来身長の目安を確認したい方は、身長予測シミュレーションをご検討ください。
※身長予測は現在得られる情報から将来身長を考えるための目安であり、成人時の身長を保証するものではありません。また、病的低身長の確定診断を目的とする検査とは異なります。
卵はたんぱく質などを含む食品ですが、毎日食べることで成人時の最終身長が高くなると保証されるものではありません。卵だけに偏らず、食事全体から必要なエネルギーや栄養素を摂ることが重要です。
身長を伸ばす目的で「1日○個」と決められた卵の推奨個数はありません。年齢や食事全体の内容、ほかのたんぱく質食品をどの程度食べているかなども含めて考えます。
どちらか一方を「身長を伸ばす食品」として選ぶ必要はありません。それぞれ含まれる栄養素が異なるため、一つの食品だけに偏らず、食事全体で必要な栄養を摂ることを基本にします。
卵そのものを食べられなくても、たんぱく質などは肉・魚・大豆製品・乳製品などほかの食品から摂ることができます。除去する食品が多い場合や食事量に不安がある場合は、医師や管理栄養士へ相談してください。
食事だけで判断せず、過去の身長記録から成長曲線や年間の成長速度を確認しましょう。以前より身長の伸びが低下している、成長曲線上の位置が継続して下がっているなどの場合は、小児科・小児内分泌科への相談も検討します。
卵を多く食べるほど最終身長が高くなるわけではない
たんぱく質は正常な成長に必要だが、多ければ多いほどよいわけではない
身長のための「卵1日○個」という推奨個数はない
一つの食品ではなく、食事量・栄養全体を見る
実際の身長が気になる場合は、成長曲線・年間の成長速度を確認する
卵は日々の食事に取り入れやすい食品ですが、「身長を伸ばしたいからたくさん食べる」という考え方ではなく、さまざまな食品と組み合わせて利用しましょう。
そのうえで、「この子は今後どのくらい伸びそうか知りたい」という場合は、食べ物ではなく、お子様自身の成長記録や骨の成熟状態などから将来身長を考える方法があります。
日本小児内分泌学会「『身長を伸ばす効果がある』と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解」
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