子どもの身長を伸ばすためにやってはいけないことは?食事・睡眠・運動の注意点 | SBC整形外科クリニック

子どもの身長を伸ばすためにやってはいけないことは?食事・睡眠・運動の注意点

「子どもの身長のために、やってはいけないことはある?」「寝る時間が遅いと身長が伸びなくなる?」「食事や運動で気をつけることは?」と気になる保護者の方もいるでしょう。

結論|成長期には「極端な食事制限」「慢性的な睡眠不足」「運動量に対する食事不足」などは避けたいところです。

ただし、生活習慣を整えれば必ず最終身長が高くなるわけではありません。身長には遺伝や体質、思春期の時期、栄養状態、ホルモン、病気など複数の要因が関係します。

成長期の子どもたち

特に注意したいのは、身長の伸びが気になっているときに「寝るのが遅いから」「好き嫌いがあるから」と生活習慣だけを原因にして、これまでの成長経過を確認しないことです。

子どもの身長のために避けたい5つのこと

身長は一つの生活習慣だけで決まるものではありません。そのため、「これをしたら身長が伸びなくなる」という単純なルールはありません。

一方、成長期の健康という観点では、次のような状態は避けたいところです。

1.極端な食事制限や慢性的なエネルギー不足

2.長期間続く睡眠不足

3.運動量に対して食事量が不足している状態

4.特定の食品やサプリメントだけに頼ること

5.伸び方に変化があるのに生活習慣だけで様子を見ること

「成長ホルモンをできるだけ多く出す生活」を目指すのではなく、健康な成長に必要な環境を整えながら、お子様自身の成長経過を確認することが大切です。

1.極端な食事制限や栄養不足を避ける

成長期には、日常生活に必要なエネルギーに加えて、体を成長させるための栄養が必要です。

そのため、医学的な理由がないにもかかわらず極端に食事量を減らしたり、特定の食品群を長期間避けたりして、エネルギーや栄養が不足する状態は好ましくありません。

特に、体型を気にして自己流のダイエットをしている場合や、スポーツ量が増えているのに食事量が増えていない場合は注意が必要です。

「身長のために○○だけをたくさん食べる」という方法もおすすめできません。

たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなど、食事全体として必要なエネルギーと栄養を確保することが基本です。

たんぱく質を増やせば、その分だけ身長が伸びるわけではない

肉、魚、卵、大豆製品などに含まれるたんぱく質は、成長期に必要な栄養素です。

しかし、「たんぱく質は成長ホルモンの材料だから、多く摂るほど身長が伸びる」と単純に考えることはできません。

十分なエネルギーや栄養を摂れている子どもに、特定の栄養素だけを追加すれば、その分だけ最終身長が高くなるというものではありません。

お菓子や牛乳を一律に禁止する必要はない

お菓子や牛乳そのものが、直接子どもの身長を止めるわけではありません。

一方、間食や飲み物で満腹になり、通常の食事を十分に摂れない状態が続く場合は、量やタイミングを見直すことがあります。

特定の食品を「身長に悪い」と一律に禁止するより、1日全体の食事量とバランスを確認しましょう。

2.慢性的な睡眠不足を避ける

十分な睡眠は、子どもの心身の健康、学習、日中の活動や生活リズムを維持するうえで重要です。

成長ホルモンは睡眠と関連して分泌量が変化しますが、「22時〜2時に寝ていなければ身長が伸びない」という医学的な決まりはありません。

成長ホルモンは24時間を通してパルス状に分泌され、睡眠開始後の深いノンレム睡眠に伴って大きな分泌がみられます。

睡眠時間の一般的な目安

6〜12歳:1日9〜12時間

13〜18歳:1日8〜10時間

※American Academy of Sleep Medicineの推奨。必要な睡眠時間には個人差があります。

ただし、これは「長く寝れば寝るほど身長が高くなる」という意味ではありません。

睡眠と成長ホルモンについて詳しく知りたい方は、「成長ホルモンの分泌ピークはいつ?1日の分泌リズムと睡眠の関係」をご覧ください。

寝る直前に食べると身長が伸びない?

「寝る直前に食べると血糖値が上がり、成長ホルモンが出ないため身長が伸びなくなる」と単純化することはできません。

就寝直前の大量の食事は、胃もたれや睡眠への影響につながる場合があります。そのため生活リズムの面から見直すことはありますが、遅い時間に食事をしたことだけで身長が伸びなくなるわけではありません。

3.運動のしすぎより「運動量に対する食事不足」に注意

「運動しすぎると身長が伸びない」と心配されることがありますが、運動そのものを一律に避ける必要はありません。

注意したいのは、スポーツやトレーニングによる消費量に対して食事から得られるエネルギーが不足し、その状態が続くことです。

特に次のような変化がある場合は、練習内容だけではなく食事量や体調も確認しましょう。

  • 練習量が増えてから体重が減り続けている
  • 食事を十分に摂れない日が多い
  • 疲労が抜けにくい
  • けがを繰り返している
  • 女子で月経開始後に月経が長期間来なくなった

成長期のスポーツでは、「運動を減らせば身長が伸びる」と考えるのではなく、運動量に見合ったエネルギーと栄養を摂れているかを見ることが重要です。

4.特定の食品や「身長サプリ」だけに頼らない

「この食品を食べれば成長ホルモンが増える」「この成分を飲めば身長が伸びる」といった情報には注意が必要です。

成長期に必要な栄養素はありますが、健康な子どもが特定の食品やサプリメントを追加すれば、最終身長が高くなると確立されているわけではありません。

カルシウム、亜鉛、たんぱく質なども「多ければ多いほどよい」というものではありません。

まずは通常の食事から必要なエネルギーと栄養が摂れているかを確認しましょう。

5.「完璧な生活をさせれば身長が伸びる」と考えすぎない

食事や睡眠を整えることは、子どもの健康を支えるうえで大切です。

一方で、「昨日寝るのが遅かったから伸びない」「好き嫌いがあるから背が低い」「ストレスを感じたから成長ホルモンが減った」など、一つ一つの出来事を身長と直接結びつける必要はありません。

身長を心配するあまり、「もっと食べないと大きくなれない」「早く寝ないと伸びない」と繰り返すと、お子様自身が食事や身長に強い不安を感じることもあります。

身長を高くするために生活を完璧に管理するのではなく、健康的な生活を支えながら成長経過を客観的に確認するという考え方が大切です。

最も避けたいのは「生活習慣のせい」と決めつけて様子を見続けること

食事や睡眠を整えても身長の伸びが少ない場合、原因がすべて生活習慣にあるとは限りません。

医師が親子に子どもの身長について説明している様子

子どもの身長が気になるときは、現在何cmあるかだけではなく、過去の身長記録を成長曲線に並べて確認します。

例えば、次のような場合は成長経過を詳しく確認することが大切です。

  • 身長が同年齢・同性の−2SD以下にある
  • 以前の成長曲線から継続して下方向へずれている
  • 前年・前々年と比べて年間の伸びが低下している
  • 同年代との差が年々広がっている
  • 思春期の変化がかなり早い、または遅い
  • 体重減少や慢性的な体調不良などもある

−2SDだけで判断しないことも重要です

−2SDは低身長の一つの目安ですが、それだけで病気と診断されるわけではありません。反対に、−2SDより上でも成長曲線が継続して下方向へずれている場合には確認が必要なことがあります。

成長ホルモン分泌不全、甲状腺の病気、染色体や骨の病気、出生時の状態、慢性疾患などが身長の伸びに関係する場合もあります。

病気による成長障害が疑われる場合には、生活習慣だけで長期間様子を見ず、小児科・小児内分泌科など専門医療機関への相談をご検討ください。

子どもの身長は1年で何cm伸びればよい?年間成長速度を確認する

身長は標準範囲なのに成長曲線が下がってきた場合の見方を確認する

「生活習慣」ではなく、この先どのくらい伸びるか知りたい方へ

食事や睡眠を見直すだけでは、「うちの子はあと何cmくらい伸びるのか」を判断することはできません。

将来の身長を考えるときは、現在の身長だけではなく、これまでの成長記録、ご両親の身長、思春期の進み方、骨の成熟状態など複数の情報を参考にします。

骨端線を確認する手のレントゲン画像

SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に「身長予測シミュレーション」を行っています。

「何をすれば伸びる?」ではなく「うちの子は今後どのくらい伸びる?」を確認

これまでの成長記録、ご両親の身長、手のレントゲンによる骨の成熟状態などを参考に、将来身長の目安を確認します。

対象:6歳(小学1年生)〜18歳

料金:15,270円(税込)

想定所要時間:約30分

予約:完全予約制

身長予測シミュレーションについて詳しく見る

※身長予測シミュレーションは将来の最終身長を保証するものではありません。また、病的な低身長の確定診断を目的とした検査とは異なります。成長障害が疑われる場合は、小児科・小児内分泌科など専門医療機関での医学的評価をご検討ください。

身長予測は何歳からできる?調べるタイミングを詳しく見る

子どもの身長と生活習慣についてよくある質問

夜10時までに寝ないと身長は伸びませんか?

「22時〜2時に寝ていなければ身長が伸びない」という医学的な決まりはありません。成長ホルモンは特定の時計時刻だけに分泌されるものではありません。年齢に応じた睡眠を継続して確保することが大切です。

好き嫌いがあると身長が伸びなくなりますか?

好き嫌いがあるだけで身長が伸びなくなるとは判断できません。一方、食べられる食品や食事量が非常に少なく、必要なエネルギーや栄養が長期間不足している場合は確認が必要です。

運動しすぎると身長が止まりますか?

運動そのものを理由に「身長が止まる」と考えることはできません。ただし、運動量が多いのに食事量が不足し、体重減少や慢性的なエネルギー不足が続いている場合には注意が必要です。

カルシウムやプロテインを摂れば身長は伸びますか?

カルシウムやたんぱく質は成長期に必要な栄養素ですが、多く摂ればその分だけ最終身長が高くなるというものではありません。特定の栄養素だけではなく、食事全体を確認することが基本です。

生活習慣を改善しても身長が伸びない場合は?

現在の身長だけでなく、過去の記録から成長曲線と年間成長速度を確認しましょう。成長曲線が継続して下方向へずれている、以前より成長速度が低下しているなどの場合は、小児科・小児内分泌科などへの相談をご検討ください。

まとめ|「やってはいけないこと」より成長の変化を見逃さないことが重要

成長期には、極端な食事制限、慢性的な栄養不足や睡眠不足、運動量に対する食事不足などは避けたいところです。

一方、「夜更かしをしたから」「好き嫌いがあるから」「運動しすぎたから」と、一つの生活習慣だけを身長が伸びない原因にすることも適切ではありません。

身長が気になる場合に重要なのは、現在の身長だけではなく、これまでの成長曲線と年間の成長速度を見ることです。

成長のペースに気になる変化がある場合には、生活習慣だけで長期間様子を見ず、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。

参考情報


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※診療内容・料金・診療時間・予約枠などは変更となる場合があります。受診前に公式ページ・予約画面で最新情報をご確認ください。

監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本四肢再建・創外固定学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
    竹田綜合病院 整形外科
  • 2022年
    山形市立病院済生館 整形外科
    いしがみ整形外科クリニック
    西新宿整形外科クリニック
  • 2025年
    SBC整形外科クリニック 西新宿本院