「昼寝をすると子どもの身長は伸びる?」
「夜に寝不足だった日は、昼寝で補えばいい?」
「小学生や中学生が毎日昼寝をするのは大丈夫?」
「寝る子は育つ」といわれるため、お子様の身長が気になると「昼寝もさせた方がいいのでは?」と考える方もいるでしょう。
先に結論|身長を伸ばすために昼寝を増やす必要はありません
昼寝をすると身長が伸びる?
昼寝を増やすことで、成人時の最終身長が高くなるという明確な根拠はありません。
小学生・中学生も昼寝した方がいい?
身長のために昼寝を習慣化する必要はありません。学童期以降は、夜を中心に必要な睡眠時間を確保することが基本です。
夜の寝不足は昼寝で補える?
一時的に休むことはできますが、慢性的な睡眠不足を毎日の長い昼寝だけで補う生活にはしない方がよいでしょう。
昼寝をしたから身長が高くなる、昼寝をしないから身長が伸びにくくなる、という医学的な決まりはありません。
睡眠は、子どもの心身の健康や発達を支える大切な生活習慣です。
ただし、身長は睡眠だけで決まるものではありません。
これまでの成長経過
遺伝や体質
栄養状態
成長ホルモンなどのホルモン
思春期が始まる時期
骨の成熟状態や病気の有無など
「睡眠中に成長ホルモンが出る」=「昼寝を増やせば身長が高くなる」ではありません
睡眠と成長ホルモンには関係がありますが、一時的なホルモン分泌と、数年間にわたる身長の伸びや成人時の最終身長は分けて考える必要があります。
乳幼児期には昼寝も1日の睡眠の一部ですが、年齢とともに昼寝の習慣は減っていきます。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、学童期以降は夜を中心に必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。
学童期以降の睡眠時間の参考
小学生:9〜12時間
中学生・高校生:8〜10時間
つまり、小学生・中学生では「昼寝を何分するか」より、まず夜に必要な睡眠時間を確保できているかを確認する方が重要です。
年齢別の睡眠時間や生活リズムについて詳しく知りたい方は、 身長を伸ばす最適な睡眠時間は?睡眠の質を上げる方法も紹介 をご覧ください。
「身長のために昼寝は○分」という小児向けの医学的な基準はありません。
眠気が強い日に一時的に休むこと自体が問題というわけではありません。
確認したいのは、昼寝そのものよりも昼寝によって夜の睡眠が崩れていないかです。
昼寝のあと、夜なかなか眠れない
昼寝の長さや時間帯を見直し、夜の睡眠を優先します。
帰宅すると毎日長時間眠ってしまう
夜の睡眠時間が不足していないか確認します。
昼寝をしなくても元気に過ごせる
身長のために無理に昼寝をさせる必要はありません。
前日に寝るのが遅かったなど、一時的に睡眠時間が短くなった日に休むことはあります。
しかし、夜更かしが続き、不足分を毎日の長い昼寝で補う生活を基本にするのはおすすめできません。
昼寝で帳尻を合わせるより、夜の睡眠を優先
学校のある日は朝の起床時刻を大きく遅らせることが難しいため、起床時刻から逆算して夜に必要な睡眠時間を確保できる生活になっているかを確認しましょう。
成長ホルモンは24時間一定量が分泌されるのではなく、波のようにパルス状に分泌されます。
子どもでは、睡眠開始後の徐波睡眠と成長ホルモンの分泌パルスに時間的な関連が報告されています。
一方、思春期の子どもを対象とした研究では、徐波睡眠を一時的に減らしても、成長ホルモン分泌そのものに明確な低下は確認されませんでした。
「深く寝れば寝るほど成長ホルモンが増える」とは単純に考えられません
そのため、「昼寝を増やす→成長ホルモンが増える→最終身長が高くなる」という説明は適切ではありません。
「夜10時〜2時が成長ホルモンのゴールデンタイム?」など、睡眠と成長ホルモンについて詳しく知りたい方は、 成長ホルモンは夜10時〜2時に分泌?子どもの身長と睡眠のゴールデンタイムを解説 をご覧ください。
小学生以降で、毎日のように帰宅後すぐ眠ってしまう場合は、「成長期だからよく寝る」で終わらせず、夜の睡眠や日中の状態も確認しましょう。
小児科などへの相談を検討したい例
・十分寝ているのに日中の眠気が非常に強い
・授業中にも繰り返し眠ってしまう
・朝起きることが非常に難しく、学校生活に影響している
・大きないびきを繰り返す
・睡眠中に呼吸が止まっているように見える
睡眠不足だけでなく、睡眠障害などが関係する場合もあります。気になる状態が続く場合は、昼寝時間だけを調整し続けず、かかりつけの小児科などへご相談ください。
「夜はしっかり寝ている。それでも身長があまり伸びない」
という場合は、さらに睡眠時間を増やすより、お子様自身の成長経過を確認することが重要です。
現在の身長
年齢・性別に対してどの位置にいるか確認します。
一定期間の身長の伸び
1年間など一定期間で、どの程度伸びているかを確認します。
成長曲線の推移
以前の成長軌道から継続して下方向へずれていないか確認します。
日本小児内分泌学会でも、子どもの身長が気になる場合には、過去の身長・体重から成長曲線を確認することが勧められています。
年間の身長の伸びについて詳しく知りたい方は、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安 をご覧ください。
「睡眠不足が原因」と決めつけないことも大切です
成長曲線上の位置が継続して下がる、以前より身長の伸びが低下している、体重や全身状態にも気になる変化がある場合は、睡眠以外の原因についても確認します。
病的低身長や成長障害の原因を調べたい場合は、小児科・小児内分泌科などでの医学的な評価をご検討ください。
昼寝の有無や睡眠時間だけでは、お子様がこの先あと何cm伸びるのかを予測することはできません。
低身長の原因となる病気がないか調べたい
小児科・小児内分泌科などで医学的な評価を受けることが適しています。
「大人になったら何cmくらい?」という目安を知りたい
成長記録や骨の成熟状態などから、将来身長の目安を予測する方法があります。
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に、身長予測シミュレーションを行っています。
これまでの成長記録、現在の身長、ご両親の身長、手のレントゲンで確認する骨の成熟状態などを参考に、将来身長の目安を予測します。
対象年齢
6歳(小学1年生)〜18歳
料金
15,270円(税込)
想定所要時間
約30分
予約
完全予約制
※6歳〜18歳はSBC整形外科クリニックの身長予測シミュレーションの対象年齢であり、医学的な低身長評価に共通する年齢基準ではありません。
受診時の持ち物や流れについては、 小児低身長診療を初めて受ける方へ|持ち物・予約・診察・検査の流れ をご覧ください。
昼寝では分からない「うちの子自身の成長」を確認したい方へ
「昼寝を増やした方がいい?」という疑問だけでは、この先どの程度身長が伸びるかは分かりません。
成長記録や骨の成熟状態などから、将来身長の目安を確認したい方は、身長予測シミュレーションをご検討ください。
※身長予測は現在得られる情報から将来身長を考えるための目安であり、成人時の身長を保証するものではありません。また、病的低身長の確定診断を目的とする検査とは異なります。
昼寝を増やすことで成人時の最終身長が高くなるという明確な根拠はありません。睡眠は健康な成長に重要ですが、昼寝の長さと最終身長を単純に結びつけることはできません。
身長のために20〜30分昼寝するという小児向けの医学的基準はありません。昼間に休む場合でも、夜の睡眠に影響していないか確認することが大切です。
昼寝をしないことだけで身長が伸びにくくなるとは言えません。年齢が上がるにつれて昼寝習慣が減っていくのは自然な変化です。
夜の睡眠が不足していないか、昼寝によって夜の就寝時刻が遅くなっていないか確認しましょう。十分寝ているのに強い眠気が続く場合や、いびき・呼吸停止などがある場合は小児科などへの相談を検討してください。
睡眠と成長ホルモンの分泌には関連がありますが、「昼寝を増やせば成長ホルモンが増え、その分だけ最終身長が高くなる」とは言えません。
昼寝を増やせば最終身長が高くなるという明確な根拠はない
小学生・中学生に「身長のための昼寝○分」という基準はない
学童期以降は夜を中心に必要な睡眠時間を確保する
長い昼寝によって夜の睡眠が崩れていないか確認する
十分寝ても身長が気になる場合は、成長曲線・成長速度を確認する
昼寝は、その日の眠気や年齢によって必要になることがあります。しかし、身長を高くするために昼寝を増やす必要はありません。学童期以降はまず夜の睡眠を確保し、それでも身長の伸びが気になる場合は、その子自身の成長経過を確認しましょう。
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