「寝る前に食べると身長が伸びなくなる?」
「部活のあと、夜遅くにお腹が空いたら食べてもいい?」
「成長ホルモンのためには空腹で寝た方がいい?」
成長期のお子様は、身体の成長や活動量の増加によって食欲が増え、夕食後にお腹が空くことがあります。
一方、「寝る前に食べると成長ホルモンが出なくなる」「身長のためには空腹で寝た方がよい」と聞き、夜食を禁止した方がよいのか迷う方もいるでしょう。
先に結論|夜食を食べたから身長が伸びなくなる、とは言えません
夜食を食べると成長ホルモンが出なくなる?
日常の夜食による血糖値の変化だけから、成長ホルモン分泌や最終身長への影響を判断することはできません。
空腹で寝れば身長が伸びる?
身長を伸ばす目的で、成長期の子どもを意図的に空腹にする必要はありません。
夜食は何でも自由に食べていい?
就寝直前の夜食が習慣になると、睡眠や生活リズムへ影響する場合があります。夜食だけを禁止するのではなく、1日の食事量・活動量・夕食時刻・就寝時刻をまとめて考えることが重要です。
夜食を食べたという理由だけで、子どもの身長が伸びなくなるとは言えません。
子どもの身長には、食事の時間だけではなく、
これまでの成長経過
遺伝や体質
エネルギー・栄養状態
成長ホルモンなどのホルモン
思春期の開始時期・進み方
骨の成熟状態や病気の有無など
複数の要因が関係します。
そのため、「昨日寝る前に食べてしまったから身長に悪影響が出る」と1回の夜食を過度に心配する必要はありません。
見るべきなのは「夜食を食べたか」より、生活全体です
夜食そのものだけではなく、1日に必要な食事を摂れているか、就寝直前の食事が毎日続いていないか、十分な睡眠時間を確保できているか、身長・体重がどのように推移しているかを確認しましょう。
「夜食を食べると血糖値が上がるため、成長ホルモンが出なくなる」という説明を見かけることがあります。
血糖と成長ホルモンには生理学的な関係がありますが、日常生活で夜食を食べたことから、成長ホルモンの分泌不足や最終身長の低下を直接予測することはできません。
成長ホルモンは24時間一定量が分泌されるのではなく、睡眠などとも関連しながらパルス状に分泌されます。
しかし、一時的な成長ホルモンの分泌変化と、数年間にわたる身長の伸びや成人時の最終身長は同じものではありません。
「空腹にすればGHが増えて身長が伸びる」と考えないでください
成長期には、身体そのものを成長させるためのエネルギーや栄養も必要です。身長を伸ばす目的で夕食を減らしたり、必要な食事や補食を我慢させたりする必要はありません。
成長ホルモンと睡眠について詳しく知りたい方は、 成長ホルモンは夜10時〜2時に分泌?子どもの身長と睡眠のゴールデンタイムを解説 をご覧ください。
夜に空腹を訴えること自体は、「食べすぎ」や「悪い生活習慣」を意味するものではありません。
特に成長期には身体の成長に加えて、学校生活やスポーツなどによる活動のためにもエネルギーが必要です。
夕食から就寝までの時間が長い
夕食の時間が早ければ、寝る前に空腹を感じることがあります。
部活動・スポーツで活動量が多い
活動量が増えれば、必要なエネルギー量が多くなる場合があります。
1日全体の食事量が少ない
夜食だけを見るのではなく、朝食・昼食・夕食・補食を含めて確認します。
以前より食事量が増えている
成長段階や活動量の変化に伴って、食事量が変化することもあります。
年齢・活動量別の必要エネルギーや補食について詳しく知りたい方は、 成長期に必要なカロリーは?小学生・中学生・高校生の1日目安と補食 をご覧ください。
強い空腹があるのに、「身長のため」と一律に我慢させる必要はありません。
一方で、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠・覚醒リズムを整える観点から、就寝直前の夜食を控えることが示されています。
つまり、
「夜だから絶対に食べてはいけない」
でも、
「寝る直前でも毎日好きなだけ食べてよい」
という二択ではありません。
夜に食べる必要がある場合は、就寝直前に大量の食事をとるのではなく、1日の必要な食事の一部として量やタイミングを調整します。
身長のために糖質を避けたり、極端に低カロリーにしたりする必要はありません。
成長期には必要なエネルギーを確保することも大切です。
量を多くしすぎない範囲で、普段食べている食品から選びます。
主食を少量
小さめのおにぎり、パンなど
乳製品など
牛乳、ヨーグルトなど
果物など
普段食べているものを少量利用する方法があります。
※食物アレルギーや疾患による食事制限がある場合は、主治医の指示を優先してください。
部活動や塾などで帰宅が遅くなり、夕食が就寝直前になる子どももいます。
この場合も「遅いから夕食を抜く」のではなく、必要な食事を確保しながら、就寝直前に一度に大量に食べる状態を避けることを考えます。
ポイントは「身長のための時間制限」ではありません
「寝る3時間前までなら身長に良い」「○時以降に食べると成長ホルモンが出ない」という固定ルールはありません。食事量・活動量・帰宅時間・睡眠時間を合わせて考えましょう。
毎日のように夜食が必要になる場合は、夜食だけを禁止するより、1日の生活を確認します。
1日の食事量
活動量や成長段階に対して不足していないか確認します。
夕食の時間と量
就寝まで長時間空いていないか確認します。
運動量
部活動やスポーツの開始後に食欲が変化していないか確認します。
睡眠時間
夜更かしが続き、起きている時間が長くなっていないかも確認します。
夜にお腹が空くことだけで病気を疑う必要はありません。
ただし、次のような変化を伴う場合は、夜食だけの問題と考えず医療機関へ相談してください。
・食べているのに体重が減り続ける
・非常に強い喉の渇きや頻尿などがある
・腹痛や下痢などの症状が続いている
・食事量や食行動の変化が極端である
・身長や体重の成長経過にも気になる変化がある
「食事量にも気をつけているし、睡眠も取れている。それでも身長があまり伸びない」
という場合は、夜食をさらに制限するのではなく、お子様自身の成長経過を確認することが重要です。
現在の身長
年齢・性別に対してどの位置にいるか確認します。
一定期間の身長の伸び
1年間など一定期間でどのくらい伸びたか確認します。
成長曲線の推移
以前の成長軌道から継続して下方向へずれていないか確認します。
日本小児内分泌学会でも、子どもの身長が気になる場合には過去の記録から成長曲線を確認することが勧められています。
1年間の身長の伸びについて詳しく知りたい方は、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安 をご覧ください。
「夜食のせいで伸びない」と決めつけないでください
成長曲線が継続して下がっている、以前より身長の伸びが低下している、体重や体調にも気になる変化がある場合は、食生活以外の原因も含めて確認します。
病的低身長や成長障害の原因を調べたい場合は、小児科・小児内分泌科などでの医学的な評価をご検討ください。
夜食を食べているかどうかだけでは、お子様がこの先あと何cm伸びるのかは分かりません。
低身長の原因となる病気がないか調べたい
小児科・小児内分泌科などで医学的な評価を受けることが適しています。
「大人になったら何cmくらい?」という目安を知りたい
これまでの成長記録や骨の成熟状態などから、将来身長の目安を予測する方法があります。
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に、身長予測シミュレーションを行っています。
これまでの成長記録、現在の身長、ご両親の身長、手のレントゲンで確認する骨の成熟状態などを参考に、将来身長の目安を予測します。
対象年齢
6歳(小学1年生)〜18歳
料金
15,270円(税込)
想定所要時間
約30分
予約
完全予約制
※6歳〜18歳はSBC整形外科クリニックの身長予測シミュレーションの対象年齢であり、医学的な低身長評価に共通する年齢基準ではありません。
受診時の持ち物・検査の流れについては、 小児低身長診療を初めて受ける方へ|持ち物・予約・診察・検査の流れ をご覧ください。
「夜食をやめれば伸びる?」ではなく、お子様自身の成長を確認したい方へ
夜食の有無だけでは、この先の身長は分かりません。
成長記録や骨の成熟状態などから、将来身長の目安を確認したい方は、身長予測シミュレーションをご検討ください。
※身長予測は現在得られる情報から将来身長を考えるための目安であり、成人時の身長を保証するものではありません。また、病的低身長の確定診断を目的とする検査とは異なります。
夜食を食べたことだけで最終身長が低くなるとは言えません。食事量・活動量・睡眠・その子自身の成長経過などを合わせて考えます。
日常の夜食による血糖値の上昇だけから、「成長ホルモンが出なくなる」「身長が伸びなくなる」と判断することはできません。一時的なホルモン分泌と成人時の最終身長は分けて考える必要があります。
身長を伸ばす目的で、成長期の子どもを意図的に空腹にする必要はありません。成長には十分なエネルギーや栄養を確保することも重要です。
「身長のために必ず○時間前まで」という医学的な時間基準はありません。厚生労働省では睡眠・覚醒リズムの観点から就寝直前の夜食を控えることを案内しています。
夜遅いという理由だけで夕食を抜く必要はありません。活動量に対して必要なエネルギーや栄養を不足させないことも大切です。就寝直前に大量に食べる状態を避けられるよう、1日全体の食事時間・量を調整します。
夜食だけに原因を求めず、過去の身長記録から成長曲線や一定期間の成長速度を確認してください。成長曲線が継続して下がるなど気になる変化がある場合は、小児科・小児内分泌科への相談を検討します。
夜食を食べたことだけで最終身長が低くなるとは言えない
「血糖値を下げればGHが増えて身長が伸びる」と単純には考えない
身長のために子どもを意図的に空腹にする必要はない
就寝直前の夜食を毎日の習慣にすることは、睡眠・生活リズムの観点から見直す
実際の身長が気になる場合は、夜食ではなく成長曲線・成長速度を確認する
成長期の食事では、「何時以降は食べてはいけない」と一律に考えるのではなく、必要なエネルギーや栄養を確保しながら、夜の睡眠を大きく妨げない生活リズムをつくることが大切です。
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