「小学生は1日何kcalくらい必要?」
「中学生になって急に食べる量が増えたけれど大丈夫?」
「部活をしている子は、もっと食べた方がいい?」
成長期の子どもは、日常生活や運動に使うエネルギーだけでなく、身体そのものが成長するためにもエネルギーを必要とします。
先に結論|必要なカロリーの目安は「年齢・性別・活動量」で変わります
表の数字ぴったりに食べる必要はありません。
厚生労働省が示すのは、参照体位をもとにした「推定エネルギー必要量」です。
少ないほどよい・多いほどよい、でもありません。
成長や活動に必要なエネルギーが長期間不足しないことが重要です。
実際に足りているかは、kcalだけでは判断しません。
食事状況に加えて、身長・体重の推移や活動量、体調なども確認します。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、6歳以上について、年齢・性別・身体活動レベルごとに推定エネルギー必要量が示されています。
最初に知っておきたいこと
以下は個々のお子様について「必ずこの量を食べる」という処方量ではありません。食事を考えるための参考値としてご覧ください。
6~7歳
身体活動レベル:低い / ふつう / 高い
男子:1,350 / 1,550 / 1,750 kcal/日
女子:1,250 / 1,450 / 1,650 kcal/日
8~9歳
身体活動レベル:低い / ふつう / 高い
男子:1,600 / 1,850 / 2,100 kcal/日
女子:1,500 / 1,700 / 1,900 kcal/日
10~11歳
身体活動レベル:低い / ふつう / 高い
男子:1,950 / 2,250 / 2,500 kcal/日
女子:1,850 / 2,100 / 2,350 kcal/日
12~14歳
身体活動レベル:低い / ふつう / 高い
男子:2,300 / 2,600 / 2,900 kcal/日
女子:2,150 / 2,400 / 2,700 kcal/日
15~17歳
身体活動レベル:低い / ふつう / 高い
男子:2,500 / 2,850 / 3,150 kcal/日
女子:2,050 / 2,300 / 2,550 kcal/日
※各年齢とも「低い/ふつう/高い」の順です。数値は参照体位での推定エネルギー必要量です。
この表の使い方が重要です
例えば12~14歳男子で身体活動レベル「ふつう」の2,600kcalは、「2,600kcal未満なら不足」「毎日必ず2,600kcal食べる」という意味ではありません。
厚生労働省も、個人のエネルギーの過不足を推定エネルギー必要量だけで判定することは難しく、体重の変化なども確認することが望ましいとしています。
身体を動かす量が増えれば、活動に使うエネルギーも増えるため、必要なエネルギー量が多くなる場合があります。
例えば15~17歳男子の参照値では、身体活動レベル「低い」は2,500kcal/日、「高い」は3,150kcal/日です。
「部活をしている=必ず活動レベル『高い』」ではありません
運動の頻度・時間・強度や、学校生活を含む1日全体の活動量は一人ひとり異なります。競技名だけで必要量を決める必要はありません。
特に、
運動量が増えたのに食事量が変わっていない
活動量に対して食事量が十分か確認します。
昼食から夕食まで長時間空く
必要に応じて補食を利用する方法があります。
活動量が増えてから体重が減り続けている
食事量や体調を確認し、体重減少が続く場合は小児科などへの相談も検討します。
成長期には、生命維持や身体活動だけでなく、身体の組織をつくり成長するためにもエネルギーや栄養が必要です。
そのため、必要なエネルギーや栄養が長期間不足する状態は、正常な成長を妨げる要因になることがあります。
数日食べられなかった=低身長になる、ではありません
一時的な食事量の変化だけから将来身長を判断することはできません。食事量の少ない状態が続いているか、体重や身長の成長経過に変化がないかを確認します。
反対に、必要量を大きく超えて食べれば、その分だけ最終身長が高くなるというものでもありません。
「身長のために高カロリーにする」のではなく、その子の成長や活動に必要な食事を不足させないという考え方が基本です。
同じカロリーでも、どのような食品から摂るかによって、含まれる栄養素は異なります。
食事全体で確認したいこと
主食:ごはん・パン・麺類など
主菜:肉・魚・卵・大豆製品など
副菜:野菜・きのこ・海藻など
その他:乳製品・果物など
お菓子や甘い飲料を一切禁止するという意味ではありません。ただし、それらだけで必要なエネルギーの多くを満たそうとすると、食事全体の栄養バランスが偏る場合があります。
タンパク質・カルシウム・ビタミンDなど、成長期に必要な栄養について詳しく知りたい方は、 骨端線を伸ばす食べ物はある?成長期に必要な栄養素を解説 をご覧ください。
成長期は必要な食事量が増える一方、一度に多く食べられない子どももいます。
3食だけでは必要なエネルギーや栄養を摂りにくい場合には、食事を分ける目的で補食を利用する方法があります。
補食の例
おにぎり
小さめのサンドイッチ
パン
果物
ヨーグルト・牛乳
チーズなど
すべての子どもに補食が必要というわけではありません。
3食で必要な食事量を摂れている場合もあります。一方、活動量が多い、昼食から夕食まで長時間空く、一度に多く食べられないといった場合には補食を利用することがあります。
推定エネルギー必要量を見て「こんなに食べられない」と感じても、一食で無理に食事量を増やす必要はありません。
一日の中で食事を分けるなど、お子様が食べられる範囲で考えます。
食欲低下や体重減少が続く、極端に食事量が少ない、腹痛・下痢などほかの症状がある場合は、食事の工夫だけで長期間様子を見ず、小児科などへご相談ください。
「食事量には気をつけているのに、身長の伸びが少ない」
という場合は、カロリーだけを増やし続けるのではなく、お子様自身の成長経過を確認します。
現在の身長
年齢・性別に対してどの位置にいるか確認します。
一定期間の身長の伸び
1年間など一定期間でどの程度伸びているか確認します。
成長曲線の推移
以前の成長軌道から継続して下方向へずれていないか確認します。
日本小児内分泌学会では、子どもの身長が気になる場合、過去の身長・体重を成長曲線に記録して成長パターンを確認することを勧めています。
1年間の身長の伸びについて詳しく知りたい方は、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安 をご覧ください。
「カロリー不足」と決めつけないことも重要です
成長曲線が継続して下方向へずれている、以前より伸びが低下している、体重や体調にも気になる変化がある場合には、食事以外の要因についても確認します。
病的低身長や成長障害の原因を調べたい場合は、小児科・小児内分泌科などで医学的な評価をご検討ください。
1日に何kcal食べているかだけでは、お子様がこの先あと何cm伸びるのかを判断することはできません。
低身長の原因となる病気がないか調べたい
小児科・小児内分泌科などで医学的な評価を受けることが適しています。
「大人になったら何cmくらい?」という目安を知りたい
これまでの成長記録や骨の成熟状態などから将来身長の目安を予測する方法があります。
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に、身長予測シミュレーションを行っています。
これまでの成長記録、現在の身長、ご両親の身長、手のレントゲンで確認する骨の発育状態などを参考に、将来身長の目安を予測します。
現行の診療案内では、結果説明後に採血を行い、その結果を踏まえて食生活の見直しや栄養指導も行っています。
対象年齢
6歳(小学1年生)〜18歳
料金
15,270円(税込)
想定所要時間
約30分
予約
完全予約制
※6歳〜18歳はSBC整形外科クリニックの身長予測シミュレーションの対象年齢であり、医学的な低身長評価に共通する年齢基準ではありません。
受診の流れや持ち物については、 小児低身長診療を初めて受ける方へ|持ち物・予約・診察・検査の流れ をご覧ください。
食事量だけでは分からない「うちの子自身の成長」を確認したい方へ
必要カロリーの表だけでは、この先どの程度身長が伸びるかは分かりません。
成長記録や骨の成熟状態などから、将来身長の目安を確認したい方は、身長予測シミュレーションをご検討ください。
※身長予測は現在得られる情報から将来身長を考えるための目安であり、成人時の身長を保証するものではありません。また、病的低身長の確定診断を目的とする検査とは異なります。
年齢・性別・身体活動レベルによって異なります。身体活動レベル「ふつう」の参照値では、6~7歳は男子1,550kcal・女子1,450kcal、8~9歳は男子1,850kcal・女子1,700kcal、10~11歳は男子2,250kcal・女子2,100kcalです。個々のお子様の毎日のノルマを示す数字ではありません。
12~14歳で身体活動レベル「ふつう」の参照値は、男子2,600kcal、女子2,400kcalです。実際に必要な量には体格や活動量などによる個人差があります。
15~17歳で身体活動レベル「ふつう」の参照値は、男子2,850kcal、女子2,300kcalです。身体活動レベル「高い」では男子3,150kcal、女子2,550kcalです。
必要なエネルギーや栄養を不足させないことは重要ですが、必要量を超えて食べるほど成人時の最終身長が高くなるというものではありません。
すべての子どもに必須ではありません。活動量が多く3食だけでは必要な食事量を摂りにくい場合や、食事と運動の間隔が長い場合などに補食を利用することがあります。
食が細いという情報だけでは判断できません。食事量が少ない状態が続いていないか、身長・体重がどのように推移しているか、体調に問題がないかなどを確認します。
必要なエネルギー量の目安は年齢・性別・身体活動レベルによって異なる
推定エネルギー必要量は個人の「毎日のノルマ」ではない
長期的なエネルギー不足は避ける一方、多く食べるほど身長が高くなるわけではない
3食で必要量を摂りにくい場合には補食を利用する方法がある
身長の伸びが気になる場合は、カロリーだけでなく成長曲線や身長・体重の推移を確認する
必要カロリーの表は、食事を考えるための参考です。数字だけに合わせるのではなく、お子様の活動量、食欲、体調、身長・体重の成長経過を合わせて確認しましょう。
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