2026年9月20日時点の情報です
この記事は、厚生労働省が2026年9月16日に公表した「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」などの一次資料をもとに作成しています。制度は2027年3月からの実施が示されていますが、施行までに対象品目や具体的な運用について追加・変更が行われる可能性があります。
「2027年から病院でもらう湿布が保険適用外になるらしい」
「ロキソプロフェンなどの痛み止めも、全部自費になるの?」
OTC類似薬の保険給付見直しをめぐり、このような情報を目にした方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、「病院でもらう湿布や痛み止めが、すべて保険適用外になる」という理解は正確ではありません。
先に結論
2027年3月から、OTC医薬品との代替性が高い一部の医療用医薬品を使用する場合、原則として薬剤費の4分の1に相当する別途負担が生じます。
2026年9月16日時点の対象は77成分・1,042品目です。ただし、すべての湿布・痛み止めが対象になるわけではなく、病気や治療内容、年齢、使用目的などによって別途負担の対象外になる場合もあります。
「湿布が全部自費になる」は誤りです
今回の制度は、整形外科の診察や処方薬すべてを保険診療から外すものではありません。対象となるOTC類似薬について、一部の費用を別途負担する仕組みです。
この記事でわかること
制度について知りたい方は、このまま読み進めてください。
現在すでに痛みがあり、「湿布や痛み止めだけで様子をみてよいのか」が気になっている方は、症状に近い記事から先に確認することもできます。
OTC医薬品とは、医師の処方箋がなくても薬局・ドラッグストアなどで購入できる一般用医薬品などを指します。
今回の制度で対象となるOTC類似薬は、厚生労働省の資料で、OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、1日最大用量が異ならない医療用医薬品と整理されています。
2026年9月16日時点では、鎮痛消炎剤、抗アレルギー薬、胃腸薬、去痰薬、皮膚保湿剤など、77成分・1,042品目が対象です。
ここで重要なのは、対象薬の薬剤費すべてが保険外になるわけではないことです。
対象となる薬剤費の4分の1に相当する部分について別途負担が生じます。診察料や必要な検査まで一律に自費になる制度ではありません。
出典:厚生労働省「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」2026年9月16日
関係があります。
今回の対象には鎮痛消炎剤が含まれています。ロキソプロフェンなど、整形外科でも使用される成分の一部が制度の対象となり得ます。
整形外科では、診断や症状に応じて、例えば次のような場面で外用薬や内服の鎮痛薬などを使用することがあります。
制度開始後も「対象薬が処方できなくなる制度」ではありません
今回の見直しは薬の使用そのものを禁止する制度ではありません。症状や治療上の必要性を踏まえ、医師が処方を判断します。
いいえ。すべての湿布が一律に追加負担になるわけではありません。
まず、処方される医薬品が今回の対象77成分に該当するかを確認します。
さらに対象成分であっても、処方対象となる病気・効能がOTC医薬品では対応していない場合や、後述する対象外条件に該当する場合には、別途負担の対象外となります。
判断は「湿布かどうか」だけではありません
対象となる医薬品か、OTCで対応できる効能・効果か、治療内容や患者さんの状態が対象外要件に該当するかなどを確認して判断します。
整形外科領域で特に注目したいのが、重度の変形性膝関節症に対する湿布です。
2026年9月16日の医療保険部会のとりまとめでは、重度の変形性膝関節症への湿布について、2028年度末まで別途負担の対象外とする経過措置が示されています。
変形性膝関節症では、進行すると関節の隙間が狭くなり、痛みや動かしにくさが強くなることがあります。湿布だけでなく、症状や進行度に応じて運動療法・薬物療法などを含めた治療方針を検討します。
出典:厚生労働省「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」2026年9月16日
対象77成分に含まれる医薬品でも、必要な医療を確保するため、別途負担を求めないケースが設定されています。
2026年9月時点で、所得面から明確に別途負担の対象外として示されているのは、生活保護受給者が医療扶助を受ける場合です。
住民税非課税世帯であることだけを理由に、一律で追加負担の対象外となる仕組みは示されていません。
内服薬の長期使用については、年間処方日数がおおむね50週であることが目安とされています。
ただし、50週分の処方実績を一律に求める仕組みではありません。
2026年9月16日のとりまとめでは、少なくとも6か月程度の使用実績があり、その後も年間を通じた使用が必要であると医師が医学的に判断した場合には、50週に達する前でも別途負担の対象外とすることが可能とされています。
出典:厚生労働省「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめのポイント」/「OTC類似薬の一部保険外療養の実務フロー」
制度変更を知ると、「それなら病院へ行かず、ドラッグストアで買った方がよいのでは?」と考える方もいるでしょう。
軽い症状で改善傾向があり、市販薬を安全に使用できる場合には、セルフメディケーションが選択肢になることはあります。
一方で、整形外科を受診する目的は、湿布や痛み止めを受け取ることだけではありません。
同じ「腰が痛い」「肩が痛い」「膝が痛い」という症状でも、筋肉・腱への負担、関節疾患、神経障害、骨折など原因はさまざまです。
薬で一時的に痛みが軽くなっても、原因そのものが解決しているとは限りません。
追加負担になるかどうかとは別に、次のような症状がある場合は、薬だけで様子を見るのではなく原因を確認することをご検討ください。
今回のニュースをきっかけに「自分は湿布だけでよいのか?」と気になった方は、現在の症状に近い記事をご覧ください。
膝痛や変形性膝関節症について詳しく知りたい方
肩こりを繰り返し、湿布やマッサージだけでよいか迷う方
痛みに加えてしびれなどの神経症状がある方
受診するタイミングを迷っている方
どの診療科を受診するか迷っている方
首都圏のSBC整形外科クリニックから通いやすい院を確認したい方
いいえ。すべての湿布が一律に保険適用外になる制度ではありません。対象となるOTC類似薬を使用した場合に、原則として薬剤費の4分の1に相当する別途負担が生じます。また、病気や治療内容などによって対象外となるケースもあります。
薬の名称だけで一律には判断できません。今回の制度では、対象となる医薬品か、OTCで対応できる効能・効果か、別途負担の対象外要件に該当するかなどを確認します。
2026年9月16日時点の厚生労働省のとりまとめでは、重度の変形性膝関節症への湿布について、2028年度末まで別途負担の対象外とする経過措置が示されています。今後、診療ガイドラインなどのエビデンスを踏まえて必要な見直しが行われる予定です。
2026年9月時点では、住民税非課税世帯であることだけを理由に一律で対象外となる仕組みは示されていません。所得面で明確に対象外とされているのは、生活保護受給者が医療扶助を受ける場合です。
薬の種類、量、市販価格などによって異なるため一概にはいえません。また、医療機関を受診する目的は薬の処方だけではありません。痛みが改善しない、悪化している、しびれ・力の入りにくさを伴う、けがのあとから痛む場合などは原因を確認することをご検討ください。
2027年3月から、OTC医薬品との代替性が高い77成分・1,042品目について、原則として薬剤費の4分の1に相当する別途負担が始まります。
整形外科で使用する湿布や鎮痛薬も関係しますが、すべての湿布・痛み止めが一律に保険適用外になるわけではありません。
重度の変形性膝関節症への湿布の経過措置や、年齢・病気・治療内容・長期使用などによって別途負担を求めないケースもあります。
制度が変わっても、「薬をもらうために病院へ行くか」ではなく、その痛みの原因を医療機関で確認する必要がある状態かどうかで受診を判断することが重要です。
情報基準日:2026年9月20日
本記事は2026年9月20日時点で公表されている厚生労働省資料に基づいています。対象品目、別途負担の対象外となる要件、医療機関・薬局での具体的な運用については、今後の通知などによって追加・変更される可能性があります。
OTC類似薬の保険給付見直しに関する医療保険部会資料です。
77成分・1,042品目、長期使用者への配慮、経過措置などを確認する一次資料です。
年齢、生活保護の医療扶助、効能・効果、がん・指定難病、処置・手術・検査、長期使用などの対象外判定フローです。
長期使用における「年間おおむね50週」の考え方などを確認しています。
SBC整形外科クリニック 西新宿本院 院長
沼倉 裕堅 医師
日本整形外科学会、日本再生医療学会、日本四肢再建・創外固定学会などに所属。
沼倉 裕堅医師のプロフィールを見る →
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階 |
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| 診療時間 | 9:15〜18:00 |
| 最終受付 | 平日・土曜日 17:00 日曜日・祝日 16:00 |
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| 電話番号 | 0120-962-992 |
| 所在地 | 神奈川県横浜市西区北幸1-4-1 横浜天理ビル11階 |
|---|---|
| アクセス | 横浜駅 徒歩3分 横浜駅西口ジョイナス地下街直結 |
| 診療時間 | 全日 9:15〜18:00 |
| 最終受付 | 17:00 |
| 予約制度 | 平日:予約優先制 土日祝:完全予約制 |
| 電話番号 | 0120-003-943 |
本記事は2026年9月20日時点の情報です。OTC類似薬の対象品目、別途負担の対象外となる要件、制度の具体的な運用等は今後変更される場合があります。最新情報は厚生労働省の公表資料をご確認ください。また、本記事は一般的な医療・制度情報の提供を目的としており、個別の処方内容や自己負担額を示すものではありません。各院の診療時間・休診日・受付時間は臨時に変更される場合があるため、ご来院前に公式ページまたは予約画面で最新情報をご確認ください。