前腕が重くだるく、親指や人差し指がジンジンする。「手根管症候群なのかな」と考える一方で、手首よりも前腕の違和感が強く、原因が分からない方もいるでしょう。
親指・人差し指のしびれは手根管症候群でみられる症状の一つです。ただし、しびれる指だけで手根管症候群と判断することはできません。首から出る神経や、手首より上の前腕を通る神経が関係して、似た症状が現れることもあります。
先に結論
「前腕がだるい+親指・人差し指がしびれる」場合は、手首だけでなく首・肘・前腕まで確認することが重要です。
夜間や明け方に手のしびれが強い場合は手根管症候群が候補になります。一方、首の動きで症状が変わる、前腕から指まで違和感が続く場合などは、手首以外の神経も確認します。
突然始まったしびれは別です
顔や片側の手足が突然しびれた、急に力が入らない、ろれつが回らない、言葉が出にくいなどの症状がある場合は、脳卒中などの可能性があります。通常の外来予約を待たず、119番への連絡を検討してください。
救急症状ではなく、しびれが続いている方は 整形外科を受診する目安を確認する →
この記事で分かること
「どの指がしびれるか」は原因を考える手がかりになります。しかし、同じ親指・人差し指のしびれでも、神経が影響を受けている場所は一つとは限りません。
夜中・明け方に手のしびれが強い
手根管症候群を考える手がかりです。手を振ったり、指を曲げ伸ばししたりすると一時的に楽になる場合があります。
首を反らす・向きを変えると腕や指まで症状が変わる
頚椎から出る神経が関係していないか確認します。首の痛みが目立たず、腕・手のしびれが主症状となる場合もあります。
手よりも前腕のだるさ・痛みが目立つ
手根管症候群でも前腕側に違和感を感じることはありますが、前腕症状が強い場合は、手首より上の正中神経なども含めて診察します。
物を落とす・つまみにくいなど力の入りにくさがある
しびれだけでなく筋力低下がある場合は、神経への影響を確認する必要があります。症状が進んでいる場合は早めに整形外科を受診してください。
手根管症候群は、手首にある「手根管」というトンネルの中で正中神経が圧迫される病気です。
初期には人差し指・中指のしびれや痛みが現れ、進行すると親指から薬指の親指側まで症状が広がることがあります。
特に次のような症状は手根管症候群を考える手がかりになります。
一方で、「前腕がだるいから手根管症候群ではない」とは限りません。手根管症候群でも痛みや異常感覚を前腕側に感じる場合があります。
手根管症候群そのものの原因・検査・治療について詳しく知りたい方は、 手根管症候群の診療ページ をご覧ください。
親指・人差し指がしびれても、手首以外で神経が影響を受けている場合があります。前腕のだるさを伴う場合に確認する代表的な場所を紹介します。
頚椎症性神経根症などでは、首から腕へ向かう神経根が刺激・圧迫され、肩から腕・前腕・手指に痛みやしびれが現れることがあります。
首を後ろへ反らしたときに症状が強くなることがあり、感覚の低下や上肢の筋力低下を伴う場合もあります。
「前腕だけでなく肩から症状が続いている」「首の姿勢でしびれが変わる」という方は、 頚椎症性神経根症の症状 も参考にしてください。
正中神経は、上腕から肘・前腕を通り、手首の手根管へ向かっています。そのため、まれではありますが、手首より上の前腕付近で正中神経が圧迫される場合があります。
回内筋症候群などの近位部正中神経障害では、前腕の痛み・だるさと、正中神経領域のしびれがみられることがあります。
ただし、手根管症候群より頻度は高くありません。「前腕がだるい=この病気」と自己判断せず、診察から神経が影響を受けている場所を絞り込みます。正中神経について詳しくは、 正中神経麻痺の診療ページ をご覧ください。
長時間のパソコン作業や手を使う作業のあとに、前腕の筋肉が重くだるくなることはあります。
ただし、親指・人差し指など特定の指のしびれを繰り返している場合は、単なる筋肉疲労だけとは限りません。休んでも改善しない、しびれの範囲が広がる場合は神経への影響も確認してください。
一時的な姿勢や圧迫のあとにしびれが出ても、短時間で完全に改善する場合があります。一方、次のような症状がある場合は整形外科を受診する目安です。
両手のしびれ+歩きにくさがある場合
ボタンを留めにくい、箸を使いにくいなど手先の動作が難しくなり、さらに脚がもつれる・歩きにくい症状がある場合は、頚椎の脊髄への影響も確認する必要があります。早めに整形外科を受診してください。
「手根管なのか、首・前腕なのか分からない」という方へ
SBC整形外科クリニックでは、一般整形外科の保険診療で、しびれる範囲・筋力・感覚・首や肘、手首の状態などを確認し、原因となる場所を絞り込みます。
医師の診察 → 必要に応じて院内レントゲン → MRIなど院内で対応できない精査が必要な場合は連携医療機関をご案内という流れで対応します。
西新宿本院|整形外科保険診療を予約する 横浜駅前院|整形外科保険診療を予約する※Web予約では「整形外科保険診療」をお選びください。必要な検査・治療は診察後に医師が判断します。
整形外科では「親指がしびれている」という情報だけで判断するのではなく、症状の始まり方・広がり方・悪化する動作などから原因となる場所を絞り込みます。
頚椎の関与が疑われる場合などには、必要に応じてレントゲンで骨の並びや変形などを確認します。
ただし、レントゲンでは神経そのものを見ることはできません。骨の変化が見つかった場合も、それだけでしびれの原因と断定せず、症状や診察所見と合わせて判断します。
症状や診察結果によっては、MRIや神経伝導検査など、より詳しい検査が検討される場合があります。院内で対応できない検査や専門的治療が必要と医師が判断した場合は、対応可能な連携医療機関をご案内します。
手根管症候群は考えられる原因の一つですが、しびれる指だけでは診断できません。夜間・明け方に強いか、前腕や首にも症状があるか、首や手首の動きで変化するかなどを確認します。
前腕のだるさがあるだけで手根管症候群を否定することはできません。手根管症候群でも前腕側に違和感を感じる場合があります。一方、前腕症状が目立つ場合は、頚椎や手首より上の神経も確認します。
あります。頚椎症性神経根症などでは、首の痛みより腕や手の痛み・しびれが目立つことがあります。首の動きで症状が変化する場合は、頚椎から出る神経も確認します。
一時的な筋肉疲労であれば休息で改善する場合もあります。ただし、特定の指のしびれが続いている場合は神経が関係している可能性があります。しびれが強くなるマッサージやストレッチは中止し、症状が続く場合は受診してください。
「親指がしびれるから手根管症候群」「前腕がだるいから使いすぎ」と症状だけで決めつけず、どこで神経が影響を受けているのかを確認することが重要です。
症状の中心が違う方はこちら
首・肩から腕・手まで広くしびれる方
→ 首から腕・手がしびれるときの受診目安
夜間・明け方の手のしびれが中心の方
→ 手根管症候群について詳しく見る
首を反らすと腕・手まで症状が強くなる方
→ 頚椎症性神経根症について詳しく見る
前腕のだるさや親指・人差し指のしびれが続いている方は、SBC整形外科クリニックの一般整形外科へご相談ください。