スポーツ中に、親指が大きく横へ持っていかれた。
転倒して手をついたとき、親指だけが手のひらから離れる方向へ強く開いた。
そのあと親指の付け根が腫れ、「動かすことはできるけれど痛い」という状態だと、「ただの捻挫?」「靱帯を傷めている?」「動くなら大丈夫?」と心配になる方もいるでしょう。
先に結論
親指をひねったあと動かせても、捻挫や靱帯損傷を否定することはできません。
親指の付け根には、関節を安定させる靱帯があります。転倒やスポーツなどで親指へ強い力が加わると、靱帯が伸ばされたり、一部または完全に断裂したりすることがあります。
特に、付け根が大きく腫れている、物をつまむと痛い・力が入りにくい、親指を使う動作で強く痛む場合は、整形外科への受診をご検討ください。靱帯が付着する部分の骨折を伴うこともあります。
先に確認|速やかな医療対応を考えたい状態
親指や関節の形が明らかに変わっている
深い傷がある・出血が止まりにくい
親指が白い・青紫色で冷たい
強いしびれ・感覚低下がある
親指をほとんど動かせない
激しい痛みや急激な腫れがある
骨折や脱臼などを伴っている可能性もあります。明らかな変形や血流・感覚の異常などがある場合は、通常の外来予約を待たず速やかな医療機関への受診を優先してください。
まず確認|親指をひねって付け根が腫れたあとの受診目安
親指が動くかどうかだけで、けがの程度を判断することはできません。腫れ・痛む場所・つまむ動作への影響なども確認しましょう。
痛み・腫れが軽く、時間とともに改善している
経過をみることもあります
軽くひねったあとで症状が徐々に改善し、親指を使う日常動作にも大きな支障がない場合などは、負担を減らしながら経過をみることもあります。
整形外科への受診を考えたい状態
親指の付け根が大きく腫れている
内出血が出ている
付け根の限られた場所が特に強く痛む
物をつまむ・ふたを開けると強く痛む
つまむ力が入りにくい
親指を使うと付け根の痛みが強い
症状が改善しない・悪化している
「何日痛かったら病院へ行く」という一律の基準はありません。
日数だけでなく、腫れや痛みが改善しているか、つまむ・握るなど親指を使う動作が戻ってきているかを確認しましょう。
この記事が対象としている親指の痛み
きっかけ
転倒・スポーツなどで
親指をひねった瞬間がある
今の状態
親指は動かせるものの、
つまむ・握る動作で痛む、力が入りにくい
親指をひねったあとの「捻挫・靱帯損傷」とは?
答え
親指の捻挫は、関節を支える靱帯が強く伸ばされたり、部分的・完全に損傷したりした状態です。
靱帯は骨と骨をつなぎ、関節が必要以上にぐらつかないよう支える組織です。
親指が物に引っかかった状態で転倒した、スポーツ中にボールが当たった、親指が手のひらから離れる方向へ強く開かれた、といったときに傷めることがあります。
急性外傷で問題になりやすいのが、親指の付け根に近い関節(MP関節)を支える側副靱帯です。
なかでも尺側側副靱帯(UCL)の損傷が代表的で、スキー中の転倒でも知られています。医学用語を覚える必要はありませんが、親指の付け根が腫れる、物をつまむと痛む、つまむ力が入りにくいといった症状がみられます。
この記事では「けがをした瞬間があり、その直後から親指の付け根が腫れた・痛い」というケースを扱っています。
けがをした覚えのない慢性的な親指の付け根の痛みとは、考える原因が異なります。
親指を動かせても靱帯損傷していることはある?
あります。「動かせる」というだけでは、親指の捻挫・靱帯損傷を否定できません。
靱帯は、親指を曲げ伸ばしする筋肉や腱とは役割が異なり、主に関節を安定させる役割があります。
そのため、靱帯を傷めていても親指そのものは動かせることがあります。
動かせていても、次のような状態がある場合は注意しましょう。
- 親指の付け根が腫れている
- けがをしたあと、付け根の痛みが強く続いている
- 親指と人差し指で物をつまむと痛い
- ペットボトルや瓶のふたを開けると痛む
- つまむ力が弱くなったように感じる
靱帯が切れているか確かめるため、ご自身で親指を横へ何度も強く倒さないでください。
関節の安定性を確認する検査は、医療者が受傷状況や痛みを確認しながら行います。自己流の「ぐらつきチェック」で判断することは避けましょう。
親指をひねったとき、骨折を伴うこともある?
答え
あります。靱帯が強く引っ張られた際に、付着している骨の一部が一緒にはがれるように骨折することがあります。
このような骨折を剥離骨折(はくりこっせつ)と呼びます。
また、転倒やスポーツなどで大きな力が加わった場合には、靱帯損傷とは別の骨折や脱臼を伴うこともあります。
親指が動くかどうかだけでは、骨折の有無も判断できません。
強い腫れ、限られた場所の強い圧痛、変形などがある場合は、必要に応じて画像検査で骨の状態を確認します。
親指をひねって付け根が腫れたときは何科?整形外科へ
受診先
スポーツや転倒など、明確なけがのあとに親指の付け根が腫れた・痛む場合は整形外科で相談できます。
整形外科では、捻挫・靱帯損傷だけでなく、骨折や脱臼などを含めて運動器の外傷を診療します。
「ただの捻挫なのか、靱帯を傷めているのか」が分からない段階から受診できます。
「転んで親指をひねった」「動かせるけれど付け根が腫れて痛い」と、そのまま症状をお伝えください。
親指をひねって、付け根が腫れた・痛む方へ
「動かせるけれど靱帯損傷が心配」という段階でも受診できます。
Web予約では「整形外科保険診療」をお選びください。
西新宿本院の一般整形外科を予約する
横浜駅前院の一般整形外科を予約する
※必要な固定・追加検査・専門医療機関への紹介などは、状態を確認したうえで医師が判断します。
※明らかな変形、深い傷、親指の色・温度・感覚の異常などがある場合は、通常の外来予約を待たず速やかな医療対応を優先してください。
ひねった覚えがなく、親指の付け根が慢性的に痛む場合は?
この記事は、転倒やスポーツなど「けがをした瞬間がある親指の痛み」を対象としています。
明確なけががなく、物をつまむ、瓶のふたを開けるといった動作で親指の手首寄りの付け根が慢性的に痛む場合は、母指CM関節症など別の原因も考えます。
整形外科では何を確認する?レントゲンは必要?
受診時には、親指がどのようにひねられたのか、腫れや痛む場所、親指を使ったときの症状、関節の安定性などを確認します。
- どのような状況で親指をひねったか
- 付け根のどこが特に痛むか
- 腫れ・内出血・変形がないか
- 曲げ伸ばしやつまむ動作に支障がないか
- 関節の安定性に問題が疑われないか
レントゲンでは骨折を伴っていないか確認します
受傷状況や症状から骨折が疑われる場合は、X線(レントゲン)検査を検討します。靱帯損傷では骨折を伴わないこともあるため、X線だけですべてを判断するわけではありません。
骨折が疑われる場合は、受傷状況や症状に応じてX線検査を検討します。
レントゲンで骨折がなければ、靱帯も大丈夫?
いいえ。X線で骨折が確認されなくても、靱帯損傷がないとは言い切れません。
X線は骨の状態を確認する検査で、靱帯そのものは通常のX線では直接評価しにくい組織です。
靱帯損傷が疑われる場合は診察所見をもとに評価し、必要に応じて超音波(エコー)やMRIなどの追加検査が検討されます。
SBC整形外科クリニックの画像検査
西新宿本院・横浜駅前院には
X線撮影・超音波(エコー)検査設備があります。両院とも院内CTには対応しておらず、MRIなど、より詳しい画像検査が必要と判断された場合は、提携・近隣の専門医療機関への紹介を検討します。
※診察・画像検査・処置などの内容や順序は、症状や受傷状況によって異なります。
親指の捻挫・靱帯損傷はどのように治療する?
治療は、靱帯の損傷の程度、関節の安定性、骨折の有無などによって異なります。
軽度の捻挫や部分的な損傷では、親指への負担を減らし、状態に応じて装具などによる固定が検討されます。一方、靱帯が大きく断裂して関節が不安定な場合や骨折を伴う場合には、専門的な治療が必要になることがあります。
「捻挫だから放っておけば治る」と一律に考えないことが大切です。
つまむ力が入りにくい、付け根の腫れや痛みが強い、症状が改善しない場合は状態を確認しましょう。
親指をひねった直後|受診までにしてよいこと・避けたいこと
受診までの間は、痛む親指へさらに強い力を加えないことが大切です。
受診までにしてよいこと
- 傷めた親指を休ませる
- 強く握る・つまむ動作を控える
- 冷やす場合はタオル越しに行う
- 無理のない範囲で手を少し高くして休ませる
避けたいこと
- 親指を横へ強く倒してぐらつきを確かめる
- 痛い部分を何度も強く押す
- 腫れている部分を強く揉む
- 痛みを我慢してスポーツを続ける
- 変形した親指を自分で戻そうとする
親指をひねって付け根が腫れたときによくある質問
質問を押すと回答が開きます。
▼ Q. 親指をひねって付け根が腫れました。捻挫ですか?
親指の捻挫・靱帯損傷で腫れや痛みが出ることがあります。ただし、骨折や脱臼でも似た症状がみられるため、腫れだけでは判断できません。
▼ Q. 親指を動かせるなら靱帯は切れていませんか?
動かせることだけでは靱帯損傷を否定できません。靱帯は主に関節を安定させる組織のため、損傷していても曲げ伸ばしできることがあります。
▼ Q. 親指の靱帯損傷ではどんな症状が出ますか?
親指の付け根の痛み・腫れ・内出血のほか、物をつまむと痛む、つまむ力が入りにくいといった症状がみられます。症状の強さは損傷の程度によって異なります。
▼ Q. 親指をひねって何日痛かったら病院へ行くべきですか?
一律の日数では判断できません。痛み・腫れが強い、つまむ動作に支障がある、症状が悪化している場合は日数を待たず整形外科への受診をご検討ください。
▼ Q. レントゲンで靱帯損傷は分かりますか?
通常のX線では靱帯そのものを直接評価しにくい一方、骨折を伴っていないか確認する目的でX線検査を行うことがあります。必要に応じてほかの画像検査を検討します。
まとめ|親指をひねって付け根が腫れたら、つまむ動作の痛みや腫れも確認
親指をひねったあとの付け根の痛み・腫れは、捻挫や靱帯損傷で起こることがあります。強い外力では、骨折や脱臼を伴うこともあります。
付け根が大きく腫れている、つまむと強く痛む、つまむ力が入りにくい場合は、親指を動かせても整形外科への受診をご検討ください。
「ただの捻挫なのか、靱帯を傷めているのか」が分からない段階から受診できます。
ご自身で親指を横へ強く倒して確認せず、けがをした状況と現在の症状をそのまま医師へお伝えください。
新宿・西新宿で親指をひねって腫れた方へ
SBC整形外科クリニック西新宿本院では、捻挫・骨折などのけがを含む一般整形外科の保険診療を行っています。
「親指をひねって付け根が腫れた」「動かせるけれど靱帯損傷が心配」という段階からご相談ください。
所在地
〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階
アクセス
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新宿駅 徒歩7分
都庁前駅 徒歩7分
最終受付
平日・土曜日 17:00
日曜日・祝日 16:00
画像検査
X線撮影・超音波(エコー)検査あり
院内CTなし・MRIは院外検査
※詳しい画像検査が必要な場合は、提携・近隣の専門医療機関への紹介を検討します。
※臨時休診・受付時間変更がある場合があります。来院前に公式ページ・Web予約画面で最新情報をご確認ください。
横浜駅周辺で親指をひねって腫れた方へ
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横浜駅 徒歩3分
横浜駅西口ジョイナス地下街直結
南8番出口方面
画像検査
X線撮影・超音波(エコー)検査あり
院内CTなし・MRIは院外検査
※詳しい画像検査が必要な場合は、提携・近隣の専門医療機関への紹介を検討します。
※臨時休診・受付時間変更がある場合があります。来院前に公式ページ・Web予約画面で最新情報をご確認ください。
監修医師
沼倉 裕堅
SBC整形外科クリニック西新宿本院 院長
最終更新日:2026年8月27日
本記事について
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断を行うものではありません。親指をひねったあとの痛み・腫れは、捻挫、靱帯損傷、骨折、脱臼などによって生じることがあります。必要な検査・固定・治療・専門医療機関への紹介などは、受傷状況や症状をもとに医師が判断します。明らかな変形、深い傷、親指の色・温度・感覚の異常などがある場合は、通常の外来予約を待たず速やかな医療対応をご検討ください。