寝違えを何度も繰り返すのはなぜ?毎回首が動かしにくくなる原因と受診目安 | SBC整形外科クリニック

寝違えを何度も繰り返すのはなぜ?毎回首が動かしにくくなる原因と受診目安

「朝起きるとまた首が痛い」「数週間・数か月おきに寝違えを繰り返す」「毎回、首を左右へ向けにくくなる」――何度も同じ症状が起こると、「枕が合っていない?」「首の骨に問題がある?」と不安になる方もいるでしょう。

一般に「寝違え」と呼ばれるのは、起床時に首から肩周辺へ痛みが出て、首を動かしにくくなる状態です。ただし、「寝違え」は一つの原因を示す病名ではありません。

先に結論

寝違えのような首の痛みを何度も繰り返す場合でも、「枕が悪い」「寝相が悪い」と一つの原因に決めることはできません。

一時的な首・肩周囲の痛みを繰り返している場合もありますが、症状が以前より強い、治りにくくなった、腕・手のしびれや筋力低下を伴う場合は、頚椎や神経の状態も含めて整形外科で確認することを検討します。

比較的経過をみやすい
数時間〜数日で軽くなり、普段は症状がない
→ 痛みを無理に再現せず、改善経過を確認します
整形外科を検討
回数が増えた・治りにくい・仕事や睡眠に支障がある
→ 「寝方だけの問題」と決めず首の状態を確認します
神経症状を確認
首から腕・手まで痛む、しびれる、力が入りにくい
→ 頚椎から出る神経への影響についても評価します
通常の寝違えとして様子を見ない
突然の激しい頭痛・麻痺・ろれつが回らない・高熱など
→ 通常の外来予約を待たず、速やかな医療相談を検討します
寝違えによる首の痛みのイメージ
寝違えでは、起床時に首から肩周辺が痛み、首を動かしにくくなることがあります。

繰り返す方は、この4点を確認

① 毎回、数時間〜数日で改善しているか

② 以前より頻度・痛み・動かしにくさが増えていないか

③ 首だけか、肩・腕・手にも症状があるか

④ 寝違えと呼んでいる症状が、日中にも残っていないか

寝違えを何度も繰り返すのはなぜ?

日本整形外科学会では、起床時に首が痛くなり、数時間から数日で改善していくような状態を一般に「寝違え」と説明しています。

首・肩周囲の筋肉や関節周囲などが症状に関係すると考えられていますが、寝違えの原因を一つの組織へ特定できるとは限りません。

また、何度も繰り返す場合も、

  • 毎回同じ原因で起きている
  • 首の筋肉が弱いことだけが原因
  • 枕だけが原因
  • ストレートネックだから必ず繰り返す

とは限りません。

「寝違えやすい体質」と決めつけないことが重要です

以前にも首痛があった方では、その後も首の症状が続いたり再発したりすることがあります。反復する首痛では、今回の痛みだけではなく、これまでの経過・仕事内容・運動・外傷歴・神経症状などを合わせて確認します。

一般的な寝違えの症状・対処法については、寝違えの診療案内も参考になります。

寝違えを繰り返すのは枕・寝姿勢が原因?

「毎朝ではないけれど何度も寝違える」という場合、最初に枕を疑う方は多いでしょう。

枕の高さ・形状などが起床時の首の症状に影響する可能性を調べた研究はあります。しかし、すべての人に共通する「寝違えを予防できる理想の高さ・硬さ・素材」が確立されているわけではありません。

「高い枕=悪い」「低い枕=正しい」とも限りません

枕だけで再発原因を説明するのではなく、寝た姿勢、普段の首痛、日中の仕事、腕・手の症状なども合わせて考える必要があります。

枕を変えてみるなら「症状がどう変わるか」で判断

現在の枕で毎回同じように朝の首痛が出る場合に、枕の高さや形状を調整してみること自体はできます。

ただし、高価な枕へ替えれば治るとは限りません。変更前後で、起床時の痛み・首の動かしやすさなどがどう変化するかを確認します。

「正しい寝姿勢」を一晩中維持する必要はありません

睡眠中には自然に姿勢が変わります。仰向け・横向きなど一つの寝姿勢だけを「正解」として固定し、無理に維持する必要はありません。

何度も繰り返す寝違え|頚椎・神経も確認したい症状

毎回朝だけ首が痛く、数日以内に改善し、その後は何ともない場合と、首以外にも症状が広がっている場合は分けて考えます。

腕・手まで痛い、しびれる

首から肩・腕・手へ痛みやしびれが広がる場合は、頚椎から出る神経根への刺激・圧迫などについても確認します。

代表的な疾患には、頚椎症性神経根症や頚椎椎間板ヘルニアなどがありますが、「寝違え+しびれ=ヘルニア」と症状だけで判断することはできません。

頚椎椎間板ヘルニアの模式図
頚椎椎間板ヘルニアなどで神経根や脊髄に影響が及ぶと、首だけではなく腕・手などへ症状が出る場合があります。

腕・手の症状がある方は、首から腕・手がしびれるときの受診目安もご覧ください。

頚椎椎間板ヘルニアについては、頚椎椎間板ヘルニアの症状・検査・治療で詳しく解説しています。

手が不器用になった・歩きにくくなった

次のような変化がある場合は、単なる寝違えとして繰り返し様子を見るのではなく、頚髄へ影響する病気などがないか早めに確認することが大切です。

  • ボタンを留めにくくなった
  • 箸・ペンなど細かい作業がしにくい
  • 物を落とすことが増えた
  • 足がもつれる
  • 歩きにくい、階段で手すりが必要になった

これらの症状は、頚椎症性脊髄症などでもみられることがあります。首の痛みが目立たない場合もあるため注意が必要です。

毎回同じ側だけが痛む・日中にも残る

寝違えのように感じていても、起床時だけではなく日中も首痛が続く、仕事をすると再び痛む、毎回同じ動きで症状が出る場合は、そのこと自体が診察時の情報になります。

首痛全般については、首が痛い原因・病院へ行く目安も参考になります。

寝違えたときに自分でできること

強い神経症状や外傷などがなく、一般的な寝違えが考えられる場合は、痛みを悪化させない範囲で経過をみます。

① 痛い方向へ何度も首を回さない

「まだ回らないか」を確かめる目的で、何度も痛みが出るところまで首を回す必要はありません。

② 強いストレッチ・強揉みを無理に行わない

痛みが強い時期に、痛みを我慢して首を強く伸ばしたり揉んだりする必要はありません。

特に腕・手のしびれや筋力低下などを伴う場合は、「ほぐせば治る」と自己判断せず状態を確認します。

③ 痛みが落ち着けば、無理のない範囲で動かす

一般的な寝違えでは、症状が改善してきたら痛みを強く誘発しない範囲で徐々に首を動かしていきます。

④ 枕だけを変え続けない

枕の調整で症状が軽くなることはありますが、何度も寝違えを繰り返している場合に、枕だけを次々と変更し続けても原因の確認にはなりません。

デスクワーク後にも首・肩がつらい方は、デスクワークで首・肩がガチガチになる原因と受診目安も参考になります。

寝違えを何度も繰り返す|整形外科を受診する目安

一度寝違えたというだけで、必ず画像検査や治療が必要になるわけではありません。

一方、「また寝違えた」で済ませず、整形外科への相談を考えたいのは次のような場合です。

以前より頻繁に起こる
数か月に一度だったものが短い間隔で繰り返すなど、症状のパターンが変化している。
今回の症状が改善しない
一般的な経過と比べても首の痛み・動かしにくさが続いている。
以前より痛みや可動域制限が強い
振り向く・上を見るなどの日常動作が以前より難しくなっている。
仕事・運転・睡眠へ影響している
繰り返す首痛のため日常生活や仕事を避けるようになっている。
腕・手の痛み、しびれ、力の入りにくさがある
首だけではなく上肢にも症状が広がっている。

「寝違えなのか、頚椎の病気なのか分からない」という段階から整形外科へ相談できます。

通常の寝違えとして様子を見ず、速やかに医療相談したい症状

  • 突然、経験したことのない激しい頭痛・後頭部痛と首痛が始まった
  • 顔や片側の手足が動かしにくい
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 急速に手足の脱力が進んでいる
  • 高熱と強い首の痛み・首の硬さがある
  • 交通事故・転倒・スポーツ外傷のあとから強く痛む

このような場合は通常の整形外科予約を待たず、症状に応じて救急受診を含む速やかな医療評価を受けてください。

寝違えのような首痛を何度も繰り返している方へ

以前より頻度が増えた、治りにくくなった、日常生活へ影響している、腕・手のしびれなどを伴う場合は、一般整形外科で首の状態を確認できます。病名が分からない状態から受診して構いません。

お近くのSBC整形外科クリニックを確認する

整形外科では何を調べる?

整形外科では「また寝違えた」という情報だけで診断せず、症状の経過や神経症状などを確認します。

① これまでの経過を確認

いつから寝違えを繰り返しているか
1回の症状がどのくらい続くか
毎回同じ場所・同じ側が痛むか
仕事・運動・睡眠との関係があるか
症状がない時期にも首痛・肩痛が残っていないか

② 首の動き・腕や手の神経症状を確認

首を動かせる範囲や痛む場所を確認し、必要に応じて腕・手の筋力、感覚、反射などを診察します。

手の不器用さや歩きにくさなどがある場合は、神経根だけでなく脊髄への影響についても確認します。

③ X線・MRIは全員に行うわけではありません

寝違えを繰り返しているという理由だけで、毎回X線やMRIを行うわけではありません。

症状、診察所見、外傷歴、神経症状などを確認し、画像検査の結果が診療方針へ影響すると考えられる場合に検討します。

SBC整形外科クリニック西新宿本院のX線撮影設備
X線では主に頚椎の骨の配列や変形、外傷などを確認します。すべての寝違えで撮影するわけではありません。
X線
頚椎の骨の配列・変形・外傷などを確認する必要がある場合に用います。
MRI
椎間板・神経根・脊髄などの詳細な評価が診療上必要な場合に検討します。

西新宿本院・横浜駅前院には院内MRI・CT設備がないため、詳細な画像検査が必要と判断された場合は、対応可能な医療機関への紹介を検討します。

④ 必要な場合に治療・リハビリを検討

診察結果に応じて、薬物療法、生活・動作の調整、運動療法やリハビリテーションなどを検討します。

「寝違えを繰り返すから必ずリハビリ」というわけではありません。まず状態を評価し、必要性を判断したうえで治療方針を決めます。

寝違えを何度も繰り返す場合によくある質問

寝違えを何度も繰り返すのは枕が原因ですか?

枕の高さ・形状などが起床時の首の症状へ影響する可能性はありますが、繰り返す寝違えを枕だけで説明することはできません。普段の首痛、仕事、運動、腕・手の症状なども合わせて確認します。

寝違えやすいのはストレートネックだからですか?

ストレートネックは頚椎のカーブが少なく見える状態を表す言葉で、それだけで首痛や寝違えの原因とは判断できません。画像上ストレートネックでも症状がない方はいます。

寝違えたら首をストレッチした方がいいですか?

痛みが強い時期に、痛い方向へ無理に伸ばす必要はありません。症状が改善してきたら、痛みを強く誘発しない範囲で徐々に動かします。

マッサージで毎回治るなら病院へ行かなくてもいいですか?

一時的に楽になっても、以前より頻繁に繰り返す、症状が強くなる、腕・手へしびれが出るなど変化がある場合は、首の状態を一度確認する選択肢があります。

腕や手のしびれがあると頚椎椎間板ヘルニアですか?

必ずしもそうではありません。頚椎症性神経根症、頚椎椎間板ヘルニア、腕や手の末梢神経の問題など複数の原因が考えられるため、症状の分布や神経学的所見を合わせて評価します。

寝違えだけでも整形外科へ行っていいですか?

受診できます。特に痛みが強い、改善しない、何度も繰り返して生活に影響している、腕・手の症状を伴う場合などは一般整形外科で相談できます。

寝違えを繰り返すときはMRIを撮った方がいいですか?

繰り返すという理由だけでMRIが必要とは限りません。まず症状の経過や神経症状を診察し、MRIなどの画像検査が診療方針に影響すると考えられる場合に検討します。

まとめ|「また寝違えた」で終わらせず、変化がないか確認する

寝違えのような首痛を何度も繰り返しても、必ずしも重大な病気があるとは限りません。

  • 寝違えは一つの原因を示す病名ではない
  • 繰り返す理由を枕・寝相だけに限定できない
  • 普遍的に「正しい枕」があるわけではない
  • 以前より頻度・痛み・動かしにくさが増えていないか確認する
  • 腕・手の痛みやしびれがあれば神経症状も評価する
  • 手の不器用さ・歩きにくさがあれば早めに相談する
  • 痛みが強い時期に無理なストレッチや強揉みを行わない
  • 改善しない・繰り返して生活へ影響する場合は整形外科で相談できる

「今回もいつもの寝違え」と考えるだけでなく、以前より治りにくい、頻度が増えた、腕・手へ症状が広がったなど、症状の変化を見ることが大切です。

あわせて読みたい

寝違えの症状・対処法

今回の症状が一般的な寝違えに近い方へ

首が痛い原因・病院へ行く目安

寝違え以外も含めて首痛全般を確認したい方へ

首から腕・手がしびれるときの受診目安

首だけではなく腕・手にも症状がある方へ

頚椎症性神経根症の症状・治療

肩から腕・手へ痛みやしびれが広がる方へ

参考情報

監修医師

SBC整形外科クリニック 西新宿本院
院長 沼倉 裕堅 医師

主な所属学会:日本整形外科学会、日本再生医療学会、日本四肢再建・創外固定学会

沼倉 裕堅医師のプロフィールを見る →

SBC整形外科クリニック 西新宿本院

寝違え、繰り返す首の痛み、肩から腕・手へ広がる痛みやしびれなどを一般整形外科の保険診療でご相談いただけます。

SBC整形外科クリニック西新宿本院
所在地 〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階
アクセス 西新宿駅 徒歩2分
新宿駅 徒歩7分
都庁前駅 徒歩7分
診療時間 9:15〜18:00
最終受付 平日・土曜日 17:00
日曜日・祝日 16:00
予約 平日:予約優先制
土日祝:完全予約制
電話 0120-962-992
SBC整形外科クリニック西新宿本院 整形外科保険診療の予約

※一般整形外科をご希望の場合は、Web予約で「整形外科保険診療」をお選びください。診療時間・受付時間は変更される場合があるため、来院前に公式ページまたは予約画面をご確認ください。

SBC整形外科クリニック 横浜駅前院

横浜駅前院でも、寝違え、首の痛み、手足のしびれなど一般整形外科の診療を行っています。

SBC整形外科クリニック横浜駅前院
所在地 〒220-0004
神奈川県横浜市西区北幸1-4-1 横浜天理ビル11階
アクセス 横浜駅 徒歩3分
横浜駅西口ジョイナス地下街直結
診療時間 9:15〜18:00
最終受付 17:00
予約 平日:予約優先制
土日祝:完全予約制
電話 0120-003-943
SBC整形外科クリニック横浜駅前院 整形外科保険診療の予約

※一般整形外科をご希望の場合は、Web予約で「整形外科保険診療」をお選びください。診療時間・受付時間は変更される場合があるため、来院前に公式ページまたは予約画面をご確認ください。

※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としています。「寝違えを何度も繰り返す」という症状だけで原因や病名を特定することはできません。症状が改善しない、以前より強くなっている、腕・手のしびれや筋力低下、手の不器用さ、歩行の変化などがある場合は医療機関へご相談ください。突然の激しい頭痛、麻痺、言語障害、高熱を伴う強い首痛などがある場合は、通常の寝違えとして様子を見ず速やかな医療評価を受けてください。

監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
整形外科部門統括医師
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本成長学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
    竹田綜合病院 整形外科
  • 2022年
    山形市立病院済生館 整形外科
    いしがみ整形外科クリニック
    西新宿整形外科クリニック
  • 2025年
    SBC整形外科クリニック 西新宿本院