「寝返りを打つ瞬間に、右のお尻から腰がズキッと痛む」
「朝起きたときより、夜中に身体の向きを変えるときの方が痛い」
このような「寝返りなど身体の向きを変えた瞬間に、片側のお尻・腰が痛む」症状では、腰や臀部の筋肉、腰椎・骨盤周囲の組織などが動作によって刺激されている場合があります。
痛む場所によっては、仙腸関節周囲、股関節外側の腱などの軟部組織、腰から出る神経が関係していることもあります。
ただし、「寝返りで痛い=仙腸関節」「お尻が痛い=坐骨神経痛」など、症状だけで原因を決めることはできません。
寝返りでは、腰をひねる、骨盤を回す、片側から反対側へ体重を移すといった動きが起こります。
そのため、腰・お尻・骨盤周囲に症状があると、じっと寝ているときより身体の向きを変えた瞬間に痛みが強く出ることがあります。
また、横向きになった際に股関節の外側を下にすると特に痛む場合は、腰ではなく股関節外側の組織が関係していないかも確認します。
寝返りを打った瞬間に痛む場合は、体位変換との関係が重要です。
一方、身体を動かしていなくても強い痛みが続いて悪化する、発熱や強い体調不良を伴う、脚の力が急に入りにくくなるなどの場合は、通常の腰痛とは分けて医療機関での評価が必要です。
「この痛みは整形外科へ行くべき?」受診目安を先に確認する →
寝返りでは、身体を単純に横へ動かしているだけではありません。
身体の向きを変える際には、
といった動きが組み合わさります。
そのため、腰・骨盤・臀部周辺に症状がある場合は、安静にしているときよりも寝返り・起き上がりなどの体位変換で痛みが出ることがあります。
ただし、「寝返りで痛む」という情報だけでは、痛みを生じている組織までは特定できません。
腰やお尻周辺には、姿勢を支えたり、骨盤・股関節を動かしたりする筋肉があります。
長時間のデスクワーク、立ち仕事、スポーツ、普段とは異なる身体の使い方などで局所的に負担がかかると、寝返りで周囲の筋肉が動いた際に痛みを感じることがあります。
例えば、
といった症状がみられることがあります。
ただし、「寝返りで痛いから筋肉痛」と判断することはできません。
腰椎周囲の関節や靱帯などが症状に関係している場合にも、腰をひねる、反らす、起き上がるといった動作で片側に痛みを感じることがあります。
腰痛全般の原因や代表的な疾患については、 腰痛の原因と治療・対処法 をご覧ください。
骨盤の後方には、仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節があります。
仙腸関節周囲が痛みに関係している場合、腰の中央ではなく、片側のお尻に近い場所へ痛みを感じることがあります。
寝返り、立ち上がり、階段、長時間の立位などで症状が強くなるケースもあります。
仙腸関節周囲が痛みに関係する場合にも寝返りで症状が出ることがありますが、この動作だけでは判断できません。
診察では、痛む位置に加えて複数の身体診察などを組み合わせ、普段の痛みが再現されるかを確認します。
「お尻が痛い」と感じていても、実際の痛みの中心が股関節の外側である場合があります。
大転子周囲の臀筋腱などが関係する大転子部痛症候群(GTPS)では、
といった症状がみられることがあります。
特に「寝返りそのもの」より、横向きになって痛い側を下にしたときに強く痛む場合は、そのことを診察時に伝えてください。
股関節周辺の代表的な疾患については、 股関節の痛み・障害 をご覧ください。
寝返り時のお尻の痛みに加えて、
といった症状がある場合は、腰から出る神経への影響についても確認します。
腰椎椎間板ヘルニアなどでも、腰・お尻から脚へ痛みやしびれが広がることがあります。
ただし、お尻から脚が痛む=腰椎椎間板ヘルニアとは限りません。
腰椎椎間板ヘルニアについて詳しくは、 腰椎椎間板ヘルニアの症状・検査・治療 をご覧ください。
今回の記事は主に、転倒などの明確な外傷がない方を対象としています。
転倒・尻もちのあとから寝返りや起き上がりで強く痛む場合には、打撲だけではなく、脊椎・骨盤などの骨折についても確認が必要です。
高齢の方や骨粗しょう症がある方では、比較的小さな転倒でも骨折することがあります。
転倒後から寝返り・起き上がりで痛む方は、 転んで背中を打った|動けても骨折?整形外科へ行く目安 をご覧ください。
「腰」「お尻」と感じる範囲は広いため、実際にどの位置が最も痛むかも重要です。
「朝起きたときに腰が痛いこと」と「寝返りを打つ瞬間に痛いこと」は、同じ意味ではありません。
ただし、どちらか一方だけで病名を判断することもできません。
寝返りをするたびに痛みが出る場合には、時間帯より、
など、体位変換との関係を確認します。
一方、寝返りをしなくても夜間ずっと痛む、朝の強いこわばりが長く続くなどの場合には、別の視点から評価します。
症状が軽く、時間の経過とともに明らかに改善している場合には経過をみられることもあります。
一方、次のような場合は整形外科への相談をご検討ください。
特に、強い腰痛・脚症状に排尿・排便機能の異常や会陰部の感覚異常を伴う場合は、通常の外来予約を待たず救急医療機関などへ速やかに相談してください。
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、腰・お尻・股関節周辺の痛みを一般整形外科の保険診療で診察しています。
ご自身で「腰なのか、仙腸関節なのか、股関節なのか」を判断してから受診する必要はありません。 痛む場所、寝返りや起き上がりとの関係、脚の症状などを確認し、必要な検査・治療を医師が判断します。
西新宿本院の一般整形外科を予約する 横浜駅前院の一般整形外科を予約する整形外科では「寝返りで痛む」という一つの症状だけで病名を決めるのではなく、痛む位置やほかの動作との関係を確認します。
まず、
など、痛みの中心となる場所を確認します。
ご本人はすべて「お尻」「腰」と感じていても、実際の位置によって確認する原因が異なるためです。
必要に応じて、
などで症状がどのように変化するかを確認します。
仙腸関節周囲が痛みに関係している可能性を考える場合には、痛む場所に加えて、骨盤へ異なる方向から負荷を加える複数の身体診察などを組み合わせて評価します。
「お尻の同じ場所が痛い」「寝返りで痛い」という情報だけで仙腸関節由来と確定するわけではありません。
脚の痛み・しびれ・力の入りにくさなどがある場合には、必要に応じて筋力・感覚・反射などを確認し、腰から出る神経への影響が疑われないか評価します。
寝返りで痛むという理由だけで、すべての方にレントゲンやMRIを行うわけではありません。
外傷歴、年齢、痛む場所、神経症状、身体診察などから、画像検査が診断や治療方針の判断に必要かを医師が検討します。
腰椎や骨盤に画像上の変化があっても、それが現在の痛みの原因とは限りません。
症状・身体診察・必要な画像検査などを合わせて評価します。
寝返り時の腰・お尻の痛みに対して、一律に同じ治療を行うわけではありません。
症状や診察結果に応じて、
などを検討します。
「この角度なら痛いのか」と、何度も痛みを再現する必要はありません。
睡眠時は比較的楽な姿勢を選び、痛い側を下にすると股関節外側の痛みが明らかに強くなる場合には、無理にその姿勢を続けないようにしましょう。
骨折や重大な疾患などが疑われない一般的な腰痛では、必要以上に長期間安静にするのではなく、症状に合わせて日常生活を続けることが基本です。
ただし、適切な運動や負荷量は原因・症状によって異なります。
SBC整形外科クリニックでは、医師がリハビリの適応を判断した場合、理学療法士による運動器リハビリテーションを行っています。
詳しくは、 SBC整形外科クリニックのリハビリテーション をご覧ください。
症状だけでは判断できません。仙腸関節周囲が痛みに関係する場合にも寝返りで片側のお尻が痛むことがありますが、腰・臀部の筋肉や股関節周囲などでも似た症状が出ます。痛む位置や複数の身体診察などを合わせて評価します。
腰ではなく、股関節外側の臀筋腱などが関係している場合があります。特に痛い側を下にすると強く痛む、股関節外側を押すと痛い場合には、その位置を診察時に具体的に伝えてください。
寝返り時に痛むという理由だけで重症とは判断できません。症状が改善しているか、日中の動作にも支障があるか、脚のしびれ・筋力低下などを伴っていないかを合わせて確認します。
寝返りをした瞬間に痛んで目が覚める場合と、身体を動かしていなくても強い痛みが続く場合は分けて考えます。夜間痛だけで重い病気とは判断できませんが、安静時にも強い痛みが続く、発熱・強い体調不良を伴う、症状が急速に悪化している場合は医療機関へ相談してください。
痛い側を下にすると症状が明らかに強くなる場合、無理にその姿勢を続ける必要はありません。特に股関節外側の痛みでは、直接圧迫されることで症状が強くなることがあります。比較的楽な姿勢を選びましょう。
寝具によって身体への圧力や寝返りのしやすさが変わることはありますが、寝具を変えれば腰・お尻の痛みの原因そのものが治るとは限りません。痛みが続く場合は、寝具だけの問題と決めつけず状態を確認しましょう。
「○日なら必ず受診」という一律の基準はありません。改善傾向がない、同じ症状を繰り返す、睡眠や日常生活へ支障がある、お尻から脚まで症状が広がる場合は、日数だけで判断せず整形外科へ相談してください。
「朝より寝返りを打った瞬間の方が痛い」という情報は、診察で原因を考えるための重要な手掛かりです。
ただし、「寝返りで片側のお尻が痛いから仙腸関節」「横向きで痛いから股関節」と自己判断することはできません。
同じ症状を繰り返す、睡眠が妨げられる、日中の動作にも影響している、お尻から脚まで症状が広がる場合には、整形外科で状態を確認しましょう。
転倒・尻もちのあとから寝返りや起き上がりで痛む方は、 転んで背中を打った|動けても骨折?整形外科へ行く目安 をご覧ください。
尻もち後、お尻の中央・尾てい骨付近を座ると痛む方は、 尾てい骨を強く打った|座ると痛いときは病院へ行くべき? をご覧ください。
お尻から脚まで痛み・しびれが広がる方は、 腰椎椎間板ヘルニア をご覧ください。
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、腰・お尻・股関節周辺の痛みを一般整形外科の保険診療で診察しています。
「腰なのかお尻なのか分からない」「寝返りのときだけ痛い」という段階でもご相談いただけます。