「腰骨の少し上を押すと、そこだけピンポイントで痛い」
「腰全体ではなく、右側・左側の一点だけ押すとズキッとする」
このような「押した場所で痛みが再現される局所的な腰痛」では、腰・骨盤周囲の筋肉などの軟部組織が関係している場合があります。
一方、骨盤の上側にある腸骨稜付近では、上殿皮神経などの末梢神経が痛みに関係する場合もあります。
ただし、押して痛む場所が、そのまま痛みの原因とは限りません。
腰骨の少し上を押して痛む場合、筋肉などの軟部組織に局所的な負担がかかっていることがあります。
また、腸骨稜付近を通る上殿皮神経などの感覚神経が刺激され、局所的な痛みやピリピリ・灼けるような痛みを感じる場合もあります。
一方で、腰椎や骨盤周囲の組織などが症状に関係するケースもあります。圧痛点だけで「筋肉痛」「神経痛」と自己判断しないことが重要です。
「この痛みは整形外科へ行くべき?」受診目安を先に確認する →
「腰骨」という言葉で指している場所は、人によって異なります。
背中側から触れる骨盤上部の縁は腸骨稜(ちょうこつりょう)と呼ばれます。
その周辺には腰椎だけでなく、骨盤、筋肉、靱帯、関節周囲の組織、末梢神経などがあります。
診察では、
など、実際に痛む位置を確認します。
「腰が痛い」だけでなく、指一本で示せる一点なのか、手のひらほどの範囲なのかも重要な情報です。
押して痛むという症状だけでは、原因となる組織を特定できません。
代表的には、次のような状態を確認します。
腰から骨盤周囲には、姿勢を維持したり身体を曲げたりひねったりするときに働く筋肉があります。
スポーツ、重い荷物を扱う作業、長時間の立ち仕事などで局所的に負担がかかると、その周辺を押した際に痛みを感じることがあります。
例えば、
といった症状がみられることがあります。
ただし、 「押すと痛い」「運動後に痛い」という情報だけで筋肉痛とは断定できません。
腰椎や骨盤周囲の関節・靱帯などが症状に関係し、背骨そのものではなく少し外側に痛みを感じる場合もあります。
この場合は圧痛だけではなく、
などで症状が変化するかも確認します。
腰痛全般の原因や代表的な病気については、 腰椎(こし)の痛み・障害 をご覧ください。
尻もちをついた、腰や骨盤を強くぶつけたなど、明確な外傷のあとから一点だけ強く痛む場合には、打撲などの軟部組織損傷だけでなく骨折の有無についても確認します。
「歩ける」「腫れていない」といった情報だけでは、骨折を完全に否定できません。
強い外力が加わったあとに局所的な痛みが続く場合は、整形外科への受診をご検討ください。
尻もちのあと、お尻の中央付近が座ると痛い方は、 尾てい骨を強く打った|座ると痛いときは病院へ行くべき? をご覧ください。
あります。
ただし、腰骨の近くを押して痛む方の多くが神経痛という意味ではありません。 あくまで考えられる原因の一つです。
骨盤上部の腸骨稜付近には、上殿皮神経と呼ばれる細い感覚神経が走っています。
この神経が周囲組織で刺激・圧迫され、腰やお尻上部の痛みに関係することがあります。
上殿皮神経が症状に関係する場合には、
などが報告されています。
上殿皮神経が関係する腰痛では、限局した圧痛が診断の手掛かりになることがあります。
ただし、同じ周辺には筋肉や骨盤周囲の組織などもあります。圧痛点だけで上殿皮神経由来の痛みと判断することはできません。
「神経が原因」と聞くと、腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛を思い浮かべる方もいるでしょう。
上殿皮神経は主に皮膚感覚に関係する末梢神経です。
そのため、上殿皮神経の問題だけでは通常、明らかな脚の筋力低下は起こしません。
一方、
場合には、腰椎から出る神経への影響など、別の原因についても確認する必要があります。
脚まで痛みやしびれが広がる方は、 腰椎椎間板ヘルニアの症状・検査・治療 も参考にしてください。
「押すと痛い」という情報だけでなく、痛みの性質・広がり・動作との関係を確認することが重要です。
「ここが原因なのか確かめたい」と考えて、痛い場所を何度も強く押す必要はありません。
刺激を繰り返すことで、一時的に痛みが強くなる場合があります。
診察では、必要な範囲で圧痛の場所や周囲の状態を確認します。
軽い痛みで、負担をかけたきっかけが明確にあり、その後少しずつ改善している場合には経過をみられることもあります。
一方、次のような場合は整形外科への相談をご検討ください。
特に強い腰痛や脚症状に加えて、新たな排尿・排便機能の異常や会陰部の感覚異常がある場合は、通常の外来予約を待たず速やかな医療評価が必要です。
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、腰・骨盤周辺の痛みを一般整形外科の保険診療で診察しています。
ご自身で原因や病名を判断してから受診する必要はありません。痛む位置、圧痛、動作との関係、脚の症状などを確認し、必要な検査・治療を医師が判断します。
西新宿本院の一般整形外科を予約する 横浜駅前院の一般整形外科を予約する「押すと一点だけ痛い」という場合も、痛い場所だけを確認して診断するわけではありません。
主に、
などを確認します。
腰を曲げる、反らす、ひねる、立ち上がるなどの動作によって症状が変化するかを確認します。
圧痛だけでは分からない情報を合わせることで、どのような原因を考える必要があるか判断します。
脚に痛み・しびれがある場合は、必要に応じて筋力・感覚・反射などを確認します。
明らかな筋力低下などがあれば、局所の感覚神経だけでなく、腰椎から出る神経への影響についても評価します。
押すと痛いという理由だけで、すべての方にレントゲンやMRIを行うわけではありません。
外傷歴、年齢、症状の経過、神経症状、身体診察などから、画像検査が診断や治療方針の判断に必要かを医師が検討します。
また、末梢神経や軟部組織が痛みに関係している場合には、一般的な画像検査だけで原因を明確にできないこともあります。
「押すと痛い」という症状に対して、一律に同じ治療を行うわけではありません。
診察結果に応じて、
などを検討します。
SBC整形外科クリニックでは、医師が適応を判断した場合、理学療法士による運動器リハビリテーションを行っています。
詳しくは、 SBC整形外科クリニックのリハビリテーション をご覧ください。
筋肉などの軟部組織が関係する場合もありますが、圧痛だけで筋肉痛とは判断できません。骨盤周囲の組織や末梢神経などが症状に関係する場合もあります。
感覚神経への刺激でビリッとした痛みやピリピリ感が出ることはあります。ただし、その症状だけで神経痛とは診断できません。痛みの位置や広がり、動作との関係なども合わせて確認します。
上殿皮神経は主に感覚に関係する神経であり、この神経の問題だけでは通常、明らかな筋力低下は起こしません。脚に力が入りにくい場合は、腰椎から出る神経への影響など別の原因を含めて評価する必要があります。
そうとは限りません。レントゲンは主に骨の状態を確認する検査です。大きな異常がなくても、筋肉などの軟部組織や神経など複数の原因が考えられるため、診察結果を合わせて判断します。
原因が分からない状態で、痛みを我慢しながら強く押したり揉んだりすることは避けてください。刺激によって症状が強くなることがあります。痛みが続く場合は、状態を確認したうえでセルフケアを相談しましょう。
「押すとピンポイントで痛む」という情報は、診察で原因を考えるための大切な手掛かりです。
一方、押して痛む場所がそのまま原因とは限りません。
「筋肉痛だろう」「神経痛だから仕方ない」と自己判断せず、同じ場所の痛みが続く、繰り返す、症状が広がる場合は整形外科で状態を確認しましょう。
突然強い腰痛が出て動くのがつらい方は、 ぎっくり腰は何科?新宿で今日受診したいときの目安 をご覧ください。
尻もちをついたあと、お尻の中央を押す・座ると痛い方は、 尾てい骨を強く打った|座ると痛いときは病院へ行くべき? をご覧ください。
「あと何日様子を見ればいい?」と迷っている方は、 その痛み、何日続いたら整形外科?受診の目安 をご覧ください。
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、腰や骨盤周辺の痛みを一般整形外科の保険診療で診察しています。
「筋肉なのか神経なのか分からない」「押した一点だけ痛い」という段階でもご相談いただけます。