「豆乳を飲ませると子どもの身長は伸びる?」「牛乳より豆乳のほうが成長期にいい?」と気になる方もいるでしょう。
豆乳は、大豆由来のたんぱく質などを摂れる食品です。ただし、豆乳そのものに子どもの身長を高くする特別な作用があるわけではありません。
結論:豆乳を飲めば、その量に応じて子どもの身長が高くなるとはいえません。
豆乳は成長期の食事に取り入れられる食品の一つですが、大切なのは豆乳だけではなく、必要なエネルギーと栄養素を食事全体から摂ることです。
この記事のポイント
健康な子どもが豆乳を飲むことで、最終身長を本来より高くできることは確立していません。
豆乳にはたんぱく質などが含まれているため、成長期の食事を構成する食品の一つとして利用できます。
ただし、次の2つは分けて考える必要があります。
正常な成長に必要な栄養を不足させない
≠ 特定の食品を追加して、本来以上に身長を高くする
日本小児内分泌学会も、健康な子どもの身長を本来以上に高くする効果が科学的に証明された特定の食品・成分はないとの見解を示しています。
つまり豆乳も、「成長期の食事に取り入れられる食品の一つ」であり、「背を伸ばすための飲み物」ではありません。
日本小児内分泌学会|「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解
豆乳は大豆から作られ、大豆由来のたんぱく質などを含みます。
文部科学省の食品成分データベースによると、一般的な豆乳100gの主な栄養成分は次のとおりです。
※100gあたり。調製豆乳・豆乳飲料・栄養強化商品などは製品によって成分が異なります。実際の商品は栄養成分表示をご確認ください。
たんぱく質は、筋肉だけでなく身体を構成するさまざまな組織の材料になります。成長期には不足を避けることが重要です。
一方で、豆乳やたんぱく質を多く摂れば摂るほど、最終身長が高くなるわけではありません。
どちらか一方を飲めば、子どもの身長が高くなるというものではありません。
ただし、一般的な牛乳と豆乳では栄養構成が異なります。
たんぱく質量は比較的近い一方、一般的な豆乳は普通牛乳よりカルシウム量が少なくなっています。
牛乳と豆乳は「同じ栄養の飲み物」ではありません。
牛乳を豆乳へ置き換える場合は、カルシウムなどをほかの食品から十分に摂れているかも確認しましょう。
カルシウム強化タイプなど、商品によって栄養成分が異なる場合もあります。購入時にはパッケージの栄養成分表示を確認してください。
牛乳と身長の関係については、 牛乳を飲むと身長は伸びる?子どもの1日量・カルシウム・栄養との関係 で詳しく解説しています。
牛乳が苦手な場合に、豆乳を食事の一部として取り入れることはできます。
ただし、牛乳と豆乳では栄養構成が異なるため、単純に同じ量を置き換えれば栄養的にも同じになるわけではありません。
特に牛乳アレルギーなど医学的な理由で食品を除去している乳幼児・子どもでは、自己判断だけで代替食品を決めず、小児科や管理栄養士などへ相談してください。
乳児では注意が必要です。
一般的な市販豆乳を、母乳や乳児用調製乳と同じ栄養源として置き換えることはできません。
大豆食品には、大豆イソフラボンが含まれています。
「女性ホルモンに似た働きがあるなら、子どもの思春期を早めてしまうのでは?」と心配する方もいるでしょう。
2021年の系統的レビュー・メタ解析では、乳児期に大豆ベースの食事を摂取した子どもと、そうでない子どもを比較し、思春期早発の頻度や初経年齢などに統計学的な明確な差は確認されませんでした。
ただし、研究数は限られており、思春期早発や初経年齢に関するエビデンスの確実性も低いと評価されています。
現在の研究だけから「通常の大豆食品で思春期が早まる」とはいえません。
一方で、子どもについて成人と同じレベルまで安全量が明確になっているわけでもありません。
食品安全委員会は、15歳未満の乳幼児・小児について、大豆イソフラボンの安全性上の量的な目安を科学的に設定できなかったとしています。
そのため、成人向けの数値から「子どもなら半分」「豆乳なら○mLまで」といった計算をすることは適切ではありません。
通常の大豆食品と、高濃度のイソフラボンを追加する食品・サプリメントは分けて考えます。
食品安全委員会は、乳幼児・小児について、通常の食生活に加えて特定保健用食品などから大豆イソフラボンを上乗せして日常的に摂取することは推奨していません。
なお、食品安全委員会が通常の豆乳そのものについて「子どもは1日○mLまで」という一律の上限を設定しているわけではありません。
食品安全委員会|子どもの豆乳・大豆イソフラボンに関するQ&A
「身長を伸ばすためには豆乳を1日○mL飲む」という医学的な基準はありません。
豆乳も食事を構成する食品の一つです。そのため、特定の量を「身長対策」として毎日確保する必要はありません。
豆乳を多く飲んで満腹になり、主食・肉・魚・卵・野菜など、ほかの食品を食べる量が減ってしまえば、食事全体では栄養が偏る可能性があります。
特に小食のお子様では、「身体によさそうだから」と飲み物を増やすよりも、まず1日の食事量そのものが十分かを確認しましょう。
子どもの身長は、豆乳を飲んでいるかどうかだけで決まりません。
遺伝的な要因、思春期が始まる時期、骨の成熟度、栄養状態、ホルモン、慢性的な病気など、複数の要因が関係します。
「毎日豆乳を飲ませているのに伸びない」と感じた場合は、豆乳の量を増やす前に、これまでどのようなペースで身長が伸びてきたかを確認しましょう。
確認したいポイント
現在の身長が平均範囲でも、成長曲線上の位置が継続して下がっている場合には注意して経過を見る必要があります。
逆に、身長が低めでも、その子なりの成長曲線に沿って伸びている場合もあります。「現在何cmあるか」だけではなく、成長の経過を見ることが重要です。
以前より年間の伸びが明らかに低下している、体重減少や体調不良を伴うなどの場合には、豆乳や食事だけの問題と決めつけないようにしましょう。
病気による低身長・成長障害の診断や原因精査が必要な場合は、小児科・小児内分泌科など専門医療機関へご相談ください。
年間の成長速度について詳しく知りたい方は、 子どもの身長は1年で何cm伸びれば正常?小学生・中学生の成長速度と受診目安 をご覧ください。
成長速度の低下や体調変化がある
→ 病気による成長障害の可能性も含め、小児科・小児内分泌科などでの評価を検討してください。
まず今までの成長記録について相談したい
→ SBC整形外科クリニックの平日限定・小児低身長無料カウンセリングをご利用いただけます。
骨年齢や今後の身長の目安まで確認したい
→ 6歳(小学1年生)〜18歳を対象とした身長予測シミュレーションがあります。
「豆乳を増やすべき?」と迷っている段階でもご相談いただけます
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、平日限定で小児低身長の無料カウンセリングをご案内しています。
「食事が足りているのか気になる」「最近の身長の伸びについて一度相談したい」「何を確認すればよいのか分からない」という段階で利用できます。
※無料カウンセリングは相談を目的としたメニューです。レントゲン・採血・骨端線の検査は行いません。
平日限定|小児低身長無料カウンセリングを予約するまず相談したい方はこちら
SBC整形外科クリニックでは、6歳(小学1年生)〜18歳のお子様を対象に「身長予測シミュレーション」を行っています。
これまでの成長記録などを確認し、手のレントゲンで骨年齢・骨端線など骨の成熟状態を評価して、今後の身長の目安を予測します。
※身長予測シミュレーションは将来の最終身長を保証するものではありません。また、病的低身長の確定診断を目的とした検査とは異なります。
豆乳はたんぱく質などを摂れる食品ですが、毎日飲めばその分だけ最終身長が高くなるとはいえません。必要な栄養を食事全体から不足なく摂ることが基本です。
どちらか一方を飲めば身長が高くなるというものではありません。一般的な豆乳と普通牛乳では、たんぱく質量は比較的近い一方、カルシウム量などが異なります。
子どもの豆乳そのものについて「一律に1日○mLまで」という上限は示されていません。また「身長のために○mL飲む」という基準もありません。一つの食品へ偏らず、食事全体で考えましょう。
乳児期の大豆ベースの食事を調べた研究では、思春期早発などとの明確な関連は確認されませんでした。ただし、研究の確実性には限界があります。子どもの身長を目的に高濃度の大豆イソフラボンを追加する必要はありません。
年齢やアレルギーの状態などによって異なります。特に乳幼児では自己判断で母乳・乳児用ミルク・牛乳などを一般的な豆乳へ置き換えず、医師へ相談してください。
豆乳は、大豆由来のたんぱく質などを摂れる食品の一つです。
しかし、豆乳を飲めば身長が高くなる、たくさん飲めばさらに伸びる、というものではありません。
また、一般的な豆乳と普通牛乳ではカルシウム量などが異なります。単純に「牛乳の代わり」と考えるのではなく、食事全体で必要な栄養を摂れているか確認しましょう。
身長が気になるときは、豆乳の量より、これまでの成長曲線や年間成長速度を確認することが重要です。
※病気による低身長や成長障害の診断・原因精査が必要な場合は、小児科・小児内分泌科など専門医療機関へご相談ください。
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