成長ホルモンが不足するとどんな症状?子どもの低身長・原因・検査・治療を解説 | SBC整形外科クリニック

成長ホルモンが不足するとどんな症状?子どもの低身長・原因・検査・治療を解説

「最近、身長があまり伸びていない気がする」
「同級生との身長差が少しずつ広がってきた」
「成長ホルモンが少ないと、どんな症状が出る?」

子どもの身長について調べていると、
「成長ホルモンが不足しているのでは?」
と心配になることがあるでしょう。

成長期の子どものイメージ

子どもの成長ホルモンが不足した場合、最も重要なサインの一つが
「身長の伸びが悪くなること」
です。

ただし、身長が低いからといって必ず成長ホルモンが不足しているわけではありません。
現在の身長だけでなく、これまでの成長速度や成長曲線を確認すること
が重要です。

まず知っておきたいポイント
✓ 子どものGH不足では身長の伸びが遅くなることが重要なサイン
✓ 低身長だけで成長ホルモン不足とは判断できない
✓ 乳幼児の重症例では低血糖がみられることがある
✓ 通常の採血1回だけでGH不足を診断することはできない
✓ 診断では成長曲線・骨年齢・血液検査・GH分泌刺激試験などを確認
✓ 原則2種類以上のGH分泌刺激試験による確認が必要

成長ホルモンとは?身長を伸ばすだけのホルモンではありません

成長ホルモン(GH)は、
脳の底にある下垂体から分泌されるホルモン
です。

肝臓などに働きかけて
IGF-1(インスリン様成長因子1)
の産生を促し、骨の成長板にも作用することで、子どもの身長の伸びに関わります。

成長ホルモンの主な働き
・子どもの骨の成長を促す
・筋肉量や身体機能の維持に関わる
・脂肪などの代謝調節に関わる

名前に「成長」とありますが、成長期が終われば不要になるホルモンではありません。成人後も分泌され、身体の代謝や筋肉量などの維持に関わっています。

子どもの成長ホルモンが不足するとどんな症状が出る?

子どもの成長ホルモン不足で最も注目したいのは、
「背が低いこと」だけではなく、身長の伸び方が悪くなること
です。

確認したいサイン 特徴
身長の伸びが遅い 以前より年間の身長増加が少なくなる
同年代との差が広がる 以前は同程度だった子どもとの身長差が徐々に広がる
成長曲線が下がる 成長曲線上で徐々に標準範囲から下方向へ外れてくる
低身長 不足が続くと、同性・同年齢と比較して低身長が目立つようになることがある


「背が低い=成長ホルモン不足」ではありません。


成長ホルモン分泌不全では、現在の身長とともに「どのような速度で伸びてきたか」を確認することが重要です。

乳幼児では「低血糖」が手がかりになることも

重度の成長ホルモン分泌不全がある乳幼児では、
症候性低血糖
がみられることがあります。

低血糖でみられることがある症状
・発汗
・顔色が白くなる
・手足のふるえ
・脈が速くなる
・意識障害
・けいれん など

乳幼児の症候性低血糖は、成長ホルモン分泌不全以外にもさまざまな原因で起こります。上記のような症状がある場合は、身長の問題とは別に速やかな医療機関での評価が必要です。

成長ホルモン不足を疑うなら「成長曲線」を確認

子どもの身長が気になるときに、最初に確認したいのが
成長曲線
です。

成長曲線では、1回だけの身長測定では分からない
「これまでどのようなペースで身長が伸びてきたか」
を確認できます。

一度詳しく確認したいケース
✓ 身長が同性・同年齢の-2SD以下
✓ 成長曲線が徐々に下向きへ外れている
✓ 以前より年間の身長の伸びが低下した
✓ 同年代との身長差が徐々に大きくなっている
✓ 脳腫瘍・頭部放射線治療などの既往がある
✓ 他の下垂体ホルモンの異常を指摘されている

日本小児内分泌学会では、同性・同年齢の標準身長に対して-2SD以下を低身長の一つの目安としています。ただし、病気の有無は身長だけではなく成長速度や検査結果を含めて判断します。

成長ホルモンが不足する原因は?

成長ホルモンは下垂体から分泌されるため、
視床下部や下垂体に関連する異常
があると分泌量が低下することがあります。

原因・背景
先天的な要因 下垂体の形成異常など
頭蓋内の病気 下垂体・視床下部周辺の腫瘍など
治療による影響 頭蓋部への放射線治療など
周産期の影響 重い周産期障害など
原因を特定できない場合 明らかな器質的原因が確認できないケースもあります

成長ホルモンだけが不足する場合もあれば、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンなどほかの下垂体ホルモンの不足を伴う場合もあります。

成長ホルモン不足はどうやって調べる?

子どもの成長に関する検査を検討する医療従事者のイメージ

成長ホルモン分泌不全性低身長症は、
「血液検査でGHが低かったから確定」
という単純な診断ではありません。

主に確認する内容
✓ これまでの身長・体重と成長曲線
✓ 年間の身長の伸び(成長速度)
✓ 骨年齢
✓ IGF-1
✓ 甲状腺機能(TSH・FT4など)
✓ 成長ホルモン分泌刺激試験
✓ 必要に応じて頭部MRIなど

IGF-1が低ければ成長ホルモン不足?

IGF-1は成長ホルモンの作用を受けて産生されるため、評価の参考になる検査です。

ただし、IGF-1は年齢や栄養状態などの影響も受けるため、
IGF-1の値だけで成長ホルモン分泌不全を確定することはできません。

成長ホルモン分泌刺激試験とは?

成長ホルモンを分泌させる刺激を加え、その後の血液中GH濃度の変化を時間を追って調べる検査です。

現在の基準では原則2種類以上の刺激試験を確認
成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断・治療適応を判断する際は、原則として2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験で低反応を確認します。

ただし、乳幼児に症候性低血糖がある場合や、頭蓋内器質性病変・他の下垂体ホルモン分泌不全が明らかな場合などには、1種類の試験で判断できるケースがあります。実際の検査方法は専門医が判断します。

骨年齢・骨端線も重要な評価項目です

子どもの骨年齢と骨端線を確認する手のレントゲン画像

子どもの成長を評価するときは、
暦年齢だけでなく骨の成熟度である「骨年齢」
も参考になります。

成長ホルモンによって骨を長く伸ばすためには、骨端線が閉鎖していないことが必要です。

成長ホルモン分泌不全性低身長症に対するGH治療でも、
骨端線が閉鎖していないことが治療の前提
となっています。

成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療

成長ホルモン注射のイメージ

成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断され、治療適応を満たす場合には、
不足している成長ホルモンを注射で補充する治療
を行います。

治療によって成長速度の改善を目指しますが、治療効果には個人差があります。

治療中は、
・身長と成長速度
・体重
・IGF-1
・骨年齢
・血液検査
・体調や副作用の有無
などを確認しながら経過をみます。

成長ホルモン不足=将来必ず生活習慣病になる?

元記事では、子どもの頃から成長ホルモンが不足すると「将来、生活習慣病になる恐れがある」と説明されていました。

すべての子どもに一律に当てはまる説明ではありません。
成長ホルモンがほとんど分泌されない重症型が成人後も続く場合には、体組成や代謝の異常、QOL低下などが問題になることがあります。

子どもの時点では、将来の病気を過度に心配するより、
成長速度と原因を正しく評価し、必要な場合に適切な治療につなげること
が重要です。

子どもの低身長は成長ホルモン不足だけが原因ではありません

子どもの身長が低い原因で最も多いのは、遺伝や体質によるものです。

一方で、治療や経過観察が必要な病気が隠れていることもあります。

主な原因
遺伝・体質 家族性低身長、体質性の成長の遅れなど
ホルモン 成長ホルモン分泌不全、甲状腺機能低下症など
出生時の体格 SGA性低身長症など
染色体・遺伝子 ターナー症候群、SHOX異常症など
骨の病気 軟骨無形成症・軟骨低形成症など
全身の病気・栄養 慢性疾患、十分な栄養を摂取できない状態など

そのため、
「身長が低いから成長ホルモンを測れば原因が分かる」わけではありません。
成長曲線や出生歴、家族歴、身体所見などを含めて総合的に評価します。

「成長ホルモンが少ないかも」と思ったら何科へ相談する?

成長ホルモン分泌不全性低身長症など、
病気による低身長の診断を希望する場合は、小児科・小児内分泌科への相談が基本
です。

受診時にあると役立つもの
✓ 母子健康手帳
✓ 出生時の身長・体重
✓ 幼稚園・保育園の身長記録
✓ 学校健診の身長・体重記録
✓ 過去数年分の成長記録
✓ 両親の身長

SBCで子どもの現在の成長状態を確認する方法

SBC整形外科クリニックでは、
小児低身長無料カウンセリング

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を案内しています。

成長ホルモン分泌不全性低身長症など、保険診療による病気の診断・治療を希望する場合は、小児科・小児内分泌科へご相談ください。
SBC整形外科クリニックの小児低身長に関する診療・検査・治療は自由診療です。

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費用 無料 15,270円(税込)
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成長ホルモン不足についてよくある質問

▼ Q. 成長ホルモンが不足するとどんな症状が出ますか?
子どもでは身長の伸びが悪くなり、徐々に低身長が目立つことが代表的です。重度の分泌不全がある乳幼児では、症候性低血糖がみられることもあります。

▼ Q. 身長が低ければ成長ホルモン不足ですか?
いいえ。子どもの低身長は遺伝や体質によるものが多く、甲状腺疾患、SGA性低身長症、染色体・遺伝子疾患、骨の病気などでも起こります。

▼ Q. 成長ホルモンが少ないか家庭で判断できますか?
成長曲線から身長の伸びが低下していることに気づくことはできますが、成長ホルモン分泌不全の診断はできません。医療機関での検査が必要です。

▼ Q. 普通の血液検査で成長ホルモン不足は分かりますか?
1回の通常採血だけで確定することはできません。成長曲線やIGF-1などを確認し、必要に応じて成長ホルモン分泌刺激試験を行います。

▼ Q. 成長ホルモン分泌刺激試験は何回必要ですか?
原則として2種類以上の分泌刺激試験による確認が必要です。ただし、症候性低血糖や明らかな頭蓋内器質性病変、他の下垂体ホルモン分泌不全などがある場合には例外があります。

▼ Q. IGF-1が低ければ成長ホルモン不足ですか?
IGF-1は重要な参考項目ですが、IGF-1だけで成長ホルモン分泌不全を確定することはできません。年齢や栄養状態なども考慮して評価します。

▼ Q. 成長ホルモンが正常ならGH治療は絶対にできませんか?
成長ホルモン分泌不全性低身長症とは別に、SGA性低身長症、ターナー症候群、SHOX異常症など、GH分泌不全がなくても一定の条件を満たすと成長ホルモン治療の適応となる疾患があります。

▼ Q. 成長ホルモン不足は治療できますか?
成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断され、治療の条件を満たす場合には、不足している成長ホルモンを注射で補う治療が行われます。

まとめ|「今の身長」より「これまでの伸び方」を確認

✓ GH不足では身長の伸びが悪くなることが代表的なサイン
✓ 徐々に成長曲線が下向きへ外れることがある
✓ 乳幼児の重症例では症候性低血糖がみられることもある
✓ 低身長だけでGH不足とは判断できない
✓ 診断では成長曲線・骨年齢・IGF-1などを総合的に評価
✓ 原則2種類以上のGH分泌刺激試験で確認
✓ 適応を満たす場合は成長ホルモン補充療法を行う

子どもの身長を見るときに大切なのは、同級生との一時点の身長差だけではありません。

母子健康手帳や学校健診の記録を確認し、
「毎年どのくらい伸びているのか」「以前と比べて伸び方が変わっていないか」
を確認しましょう。

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監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
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お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本四肢再建・創外固定学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
    竹田綜合病院 整形外科
  • 2022年
    山形市立病院済生館 整形外科
    いしがみ整形外科クリニック
    西新宿整形外科クリニック
  • 2025年
    SBC整形外科クリニック 西新宿本院