介護保険とは?いつ・どんなときに使う?対象者・サービス・申請方法をわかりやすく解説 | SBC整形外科クリニック

介護保険とは?いつ・どんなときに使う?対象者・サービス・申請方法をわかりやすく解説

「介護保険って、どんなときに使うもの?」

「65歳になったら誰でも使える?」

「膝や腰が悪くて歩けない場合も対象になる?」

「病院のリハビリとは何が違う?」

介護保険という言葉を知っていても、実際に必要になるまで制度の仕組みを詳しく知らない方は少なくありません。

特に整形外科では、

骨折後に歩くのが難しくなった
膝や股関節の痛みで入浴や外出が難しくなった
脊柱管狭窄症などで歩ける距離が短くなった

といったことをきっかけに、「治療だけではなく、生活にも支援が必要になってきた」と感じることがあります。

介護保険とは簡単にいうと、

加齢や病気などによって生活に支援・介護が必要になった方が、自立した生活を続けるためのサービスを利用できる公的な保険制度 です。

65歳以上を第1号被保険者、40〜64歳の医療保険加入者を第2号被保険者といい、年齢によって利用できる条件が異なります。

厚生労働省「介護保険とは」を確認する

整形外科との違いを最初に整理しておきましょう。

整形外科・医療保険
痛みや歩行障害の「原因を調べて治療する」
介護保険
その状態でも「生活しやすくする」

どちらか一方を選ぶ制度ではありません。

治療は整形外科、生活支援は介護保険と、両方が必要になる場合があります。

高齢の患者が整形外科医に膝や腰など身体の悩みを相談している様子

まず結論|こんなときに介護保険を考えます

「何歳になったら申請する」というより、日常生活で一人では難しいことが増えてきたときが相談のタイミングです。

最近困っていること 考えたいこと
一人で歩くのが不安になった 介護保険の相談を検討
転倒することが増えた 医療で原因確認+生活支援を検討
浴槽をまたぐのが難しい 入浴支援・住宅改修などを検討
トイレから一人で立てない 介護サービス・福祉用具を検討
買い物や家事が難しくなった 訪問・通所サービスなどを検討
車いす・歩行器が必要になった 福祉用具の利用を検討
家族だけで介護するのが難しい 介護サービスについて相談
急に歩けなくなった・強い痛みがある まず医療機関へ
「介護保険を申請するほどなのか分からない」段階でも相談できます。

65歳以上の方やそのご家族であれば、地域包括支援センターが身近な相談窓口です。

地域包括支援センターを調べる

介護保険は何歳から使える?

対象者は大きく2つに分かれます。

年齢 利用する主な条件
65歳以上 要支援・要介護状態と認定された場合
40〜64歳 医療保険に加入し、16の特定疾病が原因で要支援・要介護状態となった場合
40歳未満 原則として介護保険の対象外

65歳になれば自動的に介護サービスを使える?

いいえ。

一般的な介護保険サービスを利用するには、市区町村へ要介護認定を申請します。

要支援1・2
要介護1〜5

認定調査や主治医意見書などをもとに、介護の必要度が判定されます。

「認定を受けられるか分からないから相談できない」と考える必要はありません。

40〜64歳でも介護保険を使える場合がある

40〜64歳の医療保険加入者でも、16の特定疾病によって要支援・要介護状態となった場合は対象になります。

整形外科と関係が深いものには、

・関節リウマチ
・後縦靱帯骨化症
・骨折を伴う骨粗しょう症
・脊柱管狭窄症
・両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
「腰が痛いから介護保険」
「変形性膝関節症だから必ず介護保険」

というわけではありません。

整形外科の患者様が介護保険を考えるのはどんなとき?

病名だけではなく、その病気によって日常生活がどの程度難しくなっているかを見ると分かりやすくなります。

骨折後に歩行や生活動作が難しくなった

・一人で歩けない
・トイレに行くのに介助が必要
・入浴が難しい
・外出できなくなった

治療・経過観察は整形外科で行いながら、自宅での生活を支えるために介護サービスを利用することがあります。

変形性膝関節症・股関節症で生活範囲が狭くなった

階段が上れない
買い物へ行けない
浴槽をまたげない
長い距離を歩けない

整形外科では関節の状態を診断・治療し、そのうえで必要に応じて生活支援を組み合わせます。

正常な膝関節から初期・中期・末期へ進行する変形性膝関節症の図解

変形性膝関節症について詳しく見る

脊柱管狭窄症などで歩ける距離が短くなった

腰部脊柱管狭窄症では、歩くと足の痛みやしびれが出て休憩が必要になる「間欠性跛行」などがみられることがあります。

「歩けなくなったから介護」だけで終わらせず、なぜ歩きにくくなったのかを医療機関で確認することも重要です。

腰部脊柱管狭窄症について詳しく見る

骨粗しょう症による骨折を繰り返している

骨粗しょう症では骨が弱くなり、転倒などをきっかけに骨折するリスクが高くなります。

正常な骨と骨粗しょう症の骨密度・骨梁の違いを比較した図

医療で骨折を予防・治療する一方、すでに生活上の支援が必要な場合には介護保険を活用する、という役割分担になります。

骨粗しょう症について詳しく見る

膝・腰の痛みや骨折後の歩きにくさは整形外科へ

身体の症状について相談する場合は「整形外科保険診療」を選択してください。

西新宿本院|WEB予約はこちら 横浜駅前院|WEB予約はこちら

介護保険では何ができる?

介護保険サービスには多くの種類があります。すべて覚える必要はありません。

自宅で支援を受ける

訪問介護
ホームヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活援助などを行います。
訪問看護
看護師などが自宅を訪問し、療養生活を支援します。
訪問リハビリテーション
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが自宅を訪れ、生活環境に合わせたリハビリを行います。

施設へ通う

デイサービス(通所介護)

食事・入浴・日常生活上の介助・機能訓練などを受けます。
デイケア(通所リハビリテーション)

医療機関や介護老人保健施設などへ通い、医師の指示のもとでリハビリを受けます。

車いす・住宅改修・介護保険の費用

車いす・歩行器・介護ベッド

条件を満たせば、福祉用具貸与などを利用できます。

・車いす
・特殊寝台(介護ベッド)
・手すり
・スロープ
・歩行器
・歩行補助つえ
介護保険を使う予定なら、自己判断で先に購入しないことが重要です。

ケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ相談してから選びましょう。

手すりや段差解消にも使える

介護保険には住宅改修費の制度があります。

・手すりの取り付け
・段差の解消
・滑りにくい床材などへの変更
・引き戸などへの扉の変更
・洋式便器などへの取り替え
支給限度基準額:原則20万円

1割負担:保険給付 最大18万円
2割負担:保険給付 最大16万円
3割負担:保険給付 最大14万円
住宅改修は、工事を始める前の手続きが重要です。

介護保険の費用は無料ではありません

65歳以上
原則1割負担。所得によって2割または3割負担。
40〜64歳の第2号被保険者
原則1割負担。

介護保険を使いたいときの申請方法

大まかな流れは次のとおりです。

STEP1|まず相談する

住んでいる市区町村の介護保険担当窓口、または地域包括支援センターへ相談します。

STEP2|要介護認定を申請する

市区町村へ要介護認定の申請を行います。

STEP3|認定調査を受ける

・立ち上がり
・歩行
・食事
・排泄
・入浴
・認知機能
・日常生活で必要な介助

など、心身の状態を確認します。

STEP4|主治医意見書が作成される

市区町村から主治医へ、心身の状態や病気について主治医意見書の作成が依頼されます。

STEP5|審査・認定

・非該当
・要支援1・2
・要介護1〜5

認定後は、ケアマネジャーなどと相談しながら必要なサービスを組み合わせます。

厚生労働省「サービス利用までの流れ」を確認する

整形外科へ通院している方は「生活でできなくなったこと」も医師に伝える

介護保険の申請を考えている患者様の場合、「膝が痛いです」だけでなく、痛みによって生活がどう変わったのかも重要です。

・以前は500m歩けたが、今は50mで休む
・階段は手すりがないと上れない
・椅子から一人で立ち上がれない
・浴槽をまたぐのが難しい
・最近3回転倒した
・買い物へ一人で行けなくなった

介護保険の認定では主治医意見書が使われます。日頃診てもらっている医師にも、実際の日常生活で困っていることを伝えておきましょう。

医療保険のリハビリと介護保険のリハビリは何が違う?

医療保険のリハビリ 介護保険のリハビリ
病気・けがに対する医療の一環 日常生活機能の維持・改善が中心
病院・クリニックなど 通所施設や自宅など
医師の診断・治療計画に基づく ケアプラン等と連携して利用
治療過程で行うことも多い 生活期の支援として利用されることが多い
同じ病気について、医療保険と介護保険のリハビリを自由に二重利用できるわけではありません。

実際の利用については、主治医・リハビリスタッフ・ケアマネジャーへ確認してください。

リハビリ150日ルールとは?期限後の対策を詳しく見る

SBC整形外科クリニックで理学療法士による運動器リハビリを受ける様子

「介護保険なのか病院なのか分からない」とき

介護保険を利用していても、必要な医療は引き続き受けます。

整形外科

・痛みや歩行障害の原因を調べる
・X線などで状態を確認する
・薬・注射・リハビリなどで治療する
介護保険

・歩行器を利用する
・通所サービスを利用する
・入浴を支援してもらう
・自宅へ手すりを取り付ける
治療か介護か、ではなく「治療+生活支援」と考えるのが分かりやすいでしょう。

「最近歩けなくなった」は介護だけで考えない

急に歩けなくなった原因を確認することも重要です。

・変形性膝関節症
・変形性股関節症
・腰部脊柱管狭窄症
・骨折
・骨粗しょう症による圧迫骨折
・神経などの異常
急に歩けなくなった
転倒後から立てない
強い痛みがある
急にしびれや力の入りにくさが出た

このような場合は、介護サービスの検討だけで済ませず医療機関へ相談してください。

相談先を整理すると

困っていること 主な相談先
介護保険を使えるか知りたい 地域包括支援センター・市区町村
要介護認定を申請したい 市区町村
介護サービスを相談したい ケアマネジャー等
車いす・歩行器を相談したい ケアマネジャー・福祉用具専門相談員
膝や腰が痛い 整形外科
転倒後から痛い・歩けない 整形外科
急に歩けなくなった まず医療機関

介護保険についてよくある質問

質問を押すと回答が開きます。

▼ Q. 介護保険は何歳から使えますか?

原則として65歳以上で、要支援・要介護状態と認定された場合に利用できます。40〜64歳の医療保険加入者も、16の特定疾病が原因で介護が必要になった場合には利用できる可能性があります。

▼ Q. 65歳なら誰でも介護サービスを使えますか?

いいえ。一般的な介護保険サービスを利用するには、原則として市区町村へ申請して要支援・要介護認定を受けます。

▼ Q. 介護保険について誰に相談すればいいですか?

まずはお住まいの市区町村や地域包括支援センターへ相談できます。

▼ Q. 膝が痛ければ介護保険を使えますか?

膝が痛いという診断だけで利用できるわけではありません。65歳以上では生活上どの程度の支援が必要かを含めて要介護認定を受けます。40〜64歳では特定疾病の条件も関係します。

▼ Q. 骨粗しょう症なら介護保険を使えますか?

65歳以上では、骨粗しょう症という病名だけでなく介護の必要度によって認定されます。40〜64歳の場合、特定疾病として定められているのは「骨折を伴う骨粗しょう症」です。

▼ Q. 手すりをつける費用はいくらまで介護保険の対象ですか?

住宅改修費の支給限度基準額は原則20万円です。工事前の手続きが重要なので、先に市区町村やケアマネジャーなどへ相談してください。

▼ Q. 介護保険の自己負担はいくらですか?

65歳以上では原則1割ですが、所得に応じて2割または3割となります。40〜64歳の第2号被保険者は原則1割です。

▼ Q. 主治医意見書は自分で病院にもらいに行くのですか?

通常は市区町村から主治医へ作成を依頼します。主治医がいない場合は、市区町村が指定する医師の診察が必要になる場合があります。

▼ Q. 介護保険のリハビリと病院のリハビリは両方受けられますか?

病気や利用状況によって異なります。同一疾患については医療保険と介護保険のリハビリに給付調整があるため、主治医・リハビリスタッフ・ケアマネジャーへ確認してください。

▼ Q. 介護保険を使っていると整形外科へ通えなくなりますか?

いいえ。介護保険を利用していても、必要な医療は受けられます。整形外科では病気やけがの診断・治療、介護保険では生活上の支援というように、それぞれ役割があります。

まとめ|介護保険は「生活に困り始めたとき」に相談できる制度

介護保険は、65歳になったら自動的に何でも使える制度でも、寝たきりになってから初めて使う制度でもありません。

・歩くのが難しくなった
・転倒が増えた
・一人で入浴できなくなった
・立ち上がるときに介助が必要になった
・買い物や外出が難しくなった
・車いすや歩行器が必要になった
・家族だけで介護を続けるのが難しくなった

このように、日常生活に困りごとが出てきた段階で相談できます。

介護保険
=生活を支える

整形外科
=身体の原因を調べ、治療する

膝や腰の痛み、骨折、骨粗しょう症、歩行障害などについては、医療による診断・治療が必要な場合があります。

膝・腰の痛みや転倒後の症状がある方へ

介護保険の申請やサービス選びについては、市区町村・地域包括支援センターなどが相談窓口です。

「最近急に歩きにくくなった」
「膝や腰の痛みで生活が難しくなった」
「転倒してから痛くて歩けない」

という場合には、まず原因を確認することも重要です。

SBC整形外科クリニックでは、一般整形外科で骨折・関節痛・腰痛・骨粗しょう症などの診察や、必要に応じた運動器リハビリテーションを行っています。

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監修

SBC整形外科クリニック 西新宿本院
院長 沼倉 裕堅 医師

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〒160-0023
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アクセス
西新宿駅 徒歩2分
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最終受付
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予約
平日:予約優先制
土日祝:完全予約制
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監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本四肢再建・創外固定学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
    竹田綜合病院 整形外科
  • 2022年
    山形市立病院済生館 整形外科
    いしがみ整形外科クリニック
    西新宿整形外科クリニック
  • 2025年
    SBC整形外科クリニック 西新宿本院