首を回すとゴリゴリ・ジャリジャリ音がして痛い|音だけとの違い・受診目安 | SBC整形外科クリニック

首を回すとゴリゴリ・ジャリジャリ音がして痛い|音だけとの違い・受診目安

「首を回すとゴリゴリ・ジャリジャリ音がする」「以前は音だけだったのに、最近は回すと痛い」「首の奥で砂がこすれるような感じがする」――このような症状があると、首の骨や軟骨がすり減っているのではないかと不安になる方もいるでしょう。

首を動かしたときに聞こえるクリック音・ポキッという音・ゴリゴリとした感覚などは、一般に関節雑音・捻髪音(crepitus/クレピタス)などと表現されます。

先に結論

首の音だけで、痛み・しびれ・動かしにくさなどがない場合は、必ずしも病気や治療が必要な状態とは限りません。

一方、音がすると同時に首が痛む、以前より動かしにくい、肩・腕・手まで痛みやしびれが広がる場合は、「音の原因」を当てるのではなく、首の痛みや神経症状を整形外科で評価することを検討します。

経過をみられることが多い
音だけ・痛くない・普通に動かせる
→ 音を消そうとして何度も首を鳴らす必要はありません
整形外科を検討
音+痛み・動かしにくさを繰り返す
→ 首の動きや頚椎周囲の状態を確認します
神経症状を確認
腕・手の痛み、しびれ、力の入りにくさ
→ 頚椎から出る神経への影響も評価します
速やかな医療評価
急な麻痺・ろれつ障害・激しい頭痛、歩行困難など
→ 通常の首こり・関節音として様子を見ないでください

30秒で確認|重要なのは「音の種類」より一緒に出る症状

ゴリゴリ・ジャリジャリ・パキパキ
→ 音の表現だけでは原因を判断できません。

音が鳴ると痛い
→ 痛む方向・場所・動かせる範囲を確認します。

腕・手にも症状がある
→ 神経症状の有無が重要です。

首を回すとゴリゴリ・ジャリジャリ音がするのはなぜ?

首を動かしたときには、「ポキッ」「コキッ」「ゴリゴリ」「ジャリジャリ」などさまざまな音・感覚を自覚することがあります。

関節の動きに伴う圧力変化や、腱・靱帯など周囲組織の動き、関節面の動きなど、複数の要素によって音が生じることがあります。

ただし、聞こえる音の種類から「軟骨がすり減っている」「骨同士が削れている」と判断することはできません。

「ジャリジャリ=骨が削れている」ではありません

首の音は、本人の耳に近い場所で発生するため大きく感じることもあります。音だけでは頚椎の状態や治療の必要性を判断できません。

年齢とともに音が増えたら頚椎症?

年齢とともに頚椎の椎間板や関節などに変化がみられることはあります。

ただし、画像上の加齢変化があっても症状がない人はいます。また、関節音があるという理由だけで頚椎症と診断することもできません。

「音がするか」より、「痛いか・動かしにくいか・神経症状があるか」を見ることが重要です。

首の「音だけ」と「音がして痛い」はどう違う?

首の関節音で最初に分けたいのが、音だけなのか、症状を伴っているのかです。

音だけ
ときどき音がするものの、痛み・腫れ・しびれ・明らかな動かしにくさがない場合は、音だけを理由に治療が必要とは限りません。
音+首の痛み
痛みが出る方向・範囲、どの程度動かせるか、症状の経過を確認します。
音+腕・手のしびれ
頚椎から出る神経根への影響なども確認します。
音+手先の使いにくさ・歩きにくさ
頚髄への影響を含め、早めの評価が必要です。

首の痛み全般については、首が痛いときの原因と整形外科を受診する目安も参考になります。

ゴリゴリ音+痛みは頚椎症やヘルニア?

「ゴリゴリ・ジャリジャリ音がして痛い」と聞くと、頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアを心配する方もいるでしょう。

これらの疾患で首の痛みが生じる場合はありますが、関節音があること自体は診断根拠になりません。

頚椎症性神経根症|肩・腕・手にも症状がある場合

頚椎の加齢変化などにより神経根が刺激・圧迫されると、首だけではなく肩から腕、手指へ痛みやしびれが現れる場合があります。

上肢の筋力低下や感覚障害を伴うこともあります。

頚椎症性神経根症で頚椎から腕へ向かう神経根が影響を受けるイメージ
首の音ではなく、肩・腕・手へ広がる痛みやしびれ、筋力低下などが神経症状を考える重要な情報です。

詳しくは、頚椎症性神経根症の症状・原因・治療をご覧ください。

頚椎症性脊髄症|手先や歩行にも変化がある場合

頚椎で脊髄が圧迫される頚椎症性脊髄症では、首の症状よりも、

  • ボタンを留めにくい
  • 箸を使いにくい
  • 字を書きにくい
  • 物を落としやすい
  • 足がもつれる
  • 階段で手すりが必要になった

といった手先・歩行の変化が重要になります。

このような症状がある方は、頚椎症性脊髄症についてもご確認ください。

音が大きいほど重症、ではありません

「ジャリジャリ音がかなり大きい」「自分の耳にはすごく響く」という情報だけでは、頚椎疾患の重症度を判断できません。痛み、神経症状、日常生活への影響などを優先して評価します。

首を回したあと急に痛くなった・外傷後から音がする場合

交通事故、転倒、スポーツ中の衝突など、首へ強い外力が加わったあとから音や痛みが出た場合は、普段から鳴る関節音とは分けて考えます。

「動かせるから大丈夫」とは限らないため、強い痛み、明らかな可動域低下、腕・手のしびれや脱力などがある場合は受診してください。

外傷がきっかけの場合は、首をひねって痛い・動かしにくい場合の受診目安も参考になります。

首がゴリゴリ鳴って痛いときに自分でできること

① 音を鳴らすために首を何度も大きく回さない

「ゴリゴリをなくしたい」「鳴らすとスッキリする」と、音が出る位置まで何度も首を回す必要はありません。

痛みを再現する動きを繰り返すと症状が悪化する場合があります。

② 勢いをつけて自分で首を鳴らさない

自分で首を強くひねり、意図的に「ポキッ」と鳴らす必要はありません。

特に現在すでに痛みがある、外傷後である、腕・手のしびれなどがある場合は、強い回旋を避けてください。

③ 首を完全に固定し続ける必要もありません

軽い首痛で重大な病気や外傷が疑われない場合、怖がって首をまったく動かさない状態を長く続ける必要はありません。

痛みが強くない範囲で、日常生活の中で無理なく身体を動かします。

④ デスクワーク中は同じ姿勢を長く続けない

首・肩の張りを伴う場合は、長時間同じ姿勢を続けず、作業の合間に姿勢を変えることも一つの方法です。「完璧な正しい姿勢」を固定することより、同じ姿勢を続けすぎないことを意識します。

首を回すと音がして痛い|整形外科を受診する目安

受診するかどうかは、ゴリゴリ音の大きさ・回数だけでは判断しません。

痛みが改善しているか、動かしにくさがあるか、仕事・睡眠などへ影響しているか、神経症状を伴うかを確認します。

音が鳴るたびに痛む
同じ方向へ動かすと毎回痛みが出る。
痛み・動かしにくさが改善しない
時間が経っても良くならない、または以前より強くなっている。
仕事・睡眠・運転などへ影響している
後ろを振り向けない、首痛で眠りにくいなど生活へ支障がある。
肩・腕・手へ症状が広がる
痛み、しびれ、感覚の変化などを伴う。
腕・手に力が入りにくい
神経への影響について評価が必要です。

「病名が分からない」「音の原因が骨なのか筋肉なのか分からない」という段階から整形外科で相談できます。

通常の「首のゴリゴリ音」として様子を見ない症状

  • 突然、経験したことのない激しい頭痛・後頭部痛と首痛が出た
  • 顔・片側の手足が急に動かしにくい
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 急速に腕・脚の筋力が低下している
  • 歩きにくい、脚が急にもつれる
  • 強い外傷後に首が痛い、手足がしびれる
  • 高熱を伴う強い首の痛みや強い体調不良がある

このような場合は通常の外来予約を待たず、救急受診を含め速やかな医療評価を受けてください。

音だけではなく「痛み」もある方へ

首を回すたびに痛む、以前より動かしにくい、痛みが改善しない、仕事や運転へ影響している、腕・手にも症状がある場合は、整形外科で現在の状態を確認できます。

音の原因をご自身で特定してから受診する必要はありません。

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整形外科では首のゴリゴリ音+痛みをどう調べる?

整形外科では「ゴリゴリ」「ジャリジャリ」という音の表現だけで原因を決めず、痛みの場所、首の可動域、外傷歴、腕・手の神経症状などを確認します。

整形外科医が首の痛みや動かしにくさについて診察している様子
首の診察では、音だけでなく、痛む方向・可動域・腕や手の神経症状などを確認します。

① どの動きで音と痛みが出るか

右・左のどちらへ向くと痛むか
音が鳴る瞬間だけ痛むか、その後も続くか
首を反る・前へ曲げる動作でも痛むか
以前より動かせる範囲が狭くなっていないか
外傷をきっかけに始まっていないか

② 腕・手だけでなく、必要に応じて歩行や手先の動作も確認

腕・手の痛みやしびれがある場合は、筋力・感覚・反射などを確認します。

手先が使いにくい、両手足に症状がある、歩きにくいといった場合には、脊髄への影響がないかも含めて評価します。

③ レントゲンは必要性を判断して行います

「ゴリゴリ音がする」という理由だけで、すべての方へX線やMRIを行うわけではありません。

症状・診察所見・外傷歴などを確認し、必要性がある場合に画像検査を検討します。

頚椎のX線側面画像の例
頚椎X線では骨の配列や変形などを確認できます。ただし、画像所見だけで「ゴリゴリ音」や首痛の原因を決めることはできません。
X線
頚椎の配列、骨の変形、椎間の状態、外傷時の骨折などを確認する際に用います。
MRI
椎間板・神経根・脊髄など、より詳細な評価が診療上必要な場合に検討します。

西新宿本院・横浜駅前院には院内MRI・CT設備がないため、詳しい画像評価が必要と判断された場合には、対応可能な医療機関への紹介を検討します。

首のゴリゴリ・ジャリジャリ音についてよくある質問

首がゴリゴリ鳴るのは骨がすり減っているからですか?

音だけでは判断できません。関節の動きに伴う圧力変化や周囲組織の動きなど、複数の理由で関節音が生じることがあります。「ゴリゴリ=骨・軟骨が削れている」とは限りません。

首がジャリジャリ鳴るだけなら病院へ行かなくてもいいですか?

ときどき音がするだけで、痛み・しびれ・明らかな動かしにくさなどがない場合は、音だけを理由に治療が必要とは限りません。新たに痛みや神経症状が出た場合は受診を検討してください。

ゴリゴリ音がするのはストレートネックが原因ですか?

関節音だけからストレートネックが原因とは判断できません。ストレートネックは頚椎のカーブが少なく見える状態を表す一般的な呼び方で、画像上のカーブと痛みが必ず一致するわけでもありません。

首を鳴らすとスッキリするので、自分で鳴らしてもいいですか?

日常動作の中で自然に鳴る音まで過度に心配する必要はありませんが、音を出すことを目的に首を勢いよくひねったり、痛みが出る位置まで何度も回したりする必要はありません。特に痛み・しびれ・外傷後の症状がある場合は強い操作を避けてください。

首の音と腕・手のしびれが同時にあります。

音そのものより、腕・手の痛みやしびれの方が診察上重要です。頚椎症性神経根症や頚椎椎間板ヘルニアなど、頚椎から出る神経への影響がないかを確認します。

音が大きくなってきたら悪化しているということですか?

音の大きさだけでは病状の悪化を判断できません。痛みが強くなった、以前より動かしにくい、腕・手の症状が出た、手先や歩行に変化が出たなど、ほかの症状の変化を確認してください。

レントゲンを撮れば音の原因が分かりますか?

必ず分かるわけではありません。X線では頚椎の配列や骨の変形などを確認できますが、画像上の変化が関節音や痛みの原因と直接一致するとは限りません。症状と診察所見を合わせて判断します。

まとめ|首の音より「痛み・しびれ・動かしにくさ」を確認

首を回したときにゴリゴリ・ジャリジャリ・パキパキと音がすること自体は珍しい現象ではありません。

  • 音だけなら必ずしも病気や治療が必要とは限らない
  • 音の種類だけで骨・軟骨・椎間板など原因を判断できない
  • 痛みを伴う場合は、痛む方向・可動域・経過を確認する
  • 腕・手のしびれや筋力低下があれば神経症状を確認する
  • 手先の使いにくさや歩行変化は脊髄症の評価が必要になることがある
  • 音を出す目的で首を何度も強く回さない
  • 改善しない・悪化する・生活へ影響する場合は整形外科へ相談できる

「音がするから危険」と考えるのではなく、「音に何が伴っているか」で受診の必要性を考えることが大切です。

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参考情報

監修医師

SBC整形外科クリニック 西新宿本院
院長 沼倉 裕堅 医師

所属学会:日本整形外科学会、日本再生医療学会、日本四肢再建・創外固定学会

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監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 西新宿本院
整形外科部門統括医師
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本成長学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
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  • 2022年
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