「足首骨折のギプスが外れたのに、まだうまく歩けない」「足首が硬くて曲がらない」「リハビリはいつから始めればいい?」
足首を骨折して一定期間固定したあとには、関節の硬さや筋力低下、腫れなどによって、固定解除後も歩きにくさが残ることがあります。
ただし、ギプスが外れたからといって、すぐに体重をかけて普通に歩いてよいとは限りません。
先に結論
足首骨折後のリハビリは、固定解除日だけで開始時期が決まるわけではありません。
足首を動かす・体重をかける・松葉杖を外すの3つは、それぞれ骨折の治癒状況や身体機能に応じて判断します。
固定後の歩きにくさが続く場合は、骨折部の状態と足首の動き、筋力、歩き方を整形外科で確認することが大切です。
ギプスや装具による固定は、骨折した部分を安定させて治癒を促すために必要な治療です。
一方、足首を長期間動かさなかったり、骨折した側の足へ体重をかけない期間が続いたりすると、固定が外れたあとも関節や筋肉の機能が十分に戻っていないことがあります。
足首の関節が硬くなっている
足首を上に反らしたり、下に伸ばしたりする動きが制限されることがあります。特に足首を上へ反らしにくいと、歩行中に身体を前へ進めにくくなります。
ふくらはぎなどの筋力が低下している
固定期間や免荷期間に足を使う量が減ると、ふくらはぎや足首周囲の筋力が低下し、地面を蹴り出す動きが弱くなることがあります。
腫れや痛みが残っている
固定が外れたあともしばらく腫れや違和感が続くことがあります。痛みを避けようとして、無意識に反対側の足へ体重を逃がすこともあります。
体重をかける感覚が戻っていない
松葉杖などを使用していた場合、荷重が許可されたあとも左右均等に体重をかけにくく、歩幅が小さくなったり、足を引きずったりすることがあります。
固定が外れたあとにうまく歩けないからといって、骨がついていないとは限りません。
骨折部の治癒が進んでいても、関節の硬さ・筋力低下・腫れ・歩き方の変化によって歩きにくさが生じます。
骨の回復と歩行機能の回復は別です
骨折部が治癒に向かっていても、関節や筋肉の機能がすぐに元どおりになるとは限りません。現在の状態に合わせて、歩行機能を段階的に回復させることが大切です。
「リハビリはギプスを外した日から始めるもの」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
骨折部の安定性や治療方法によっては、固定中や手術後の早い段階から運動を始める場合もあります。
一般的には、骨折部の状態と許可された運動・荷重に応じて進めます。
固定中・手術後早期
骨折部を守りながら運動する
医師から許可された範囲で足の指や膝などを動かし、筋力低下や関節の硬さを抑えるための運動を行うことがあります。
固定解除後
足首の動きや筋力を回復させる
骨折部の状態を確認しながら、足首を動かせる範囲や筋力の回復を目指した運動を進めます。
荷重が許可されたあと
立つ・体重をかける・歩く練習へ
許可された荷重量を守りながら、立つ練習、歩行練習、バランス練習などへ進みます。
ただし、全員が同じ順序や期間で進むわけではありません。手術の有無、骨折部の安定性、骨の治癒状況によって運動や荷重の開始時期は異なります。
日本整形外傷学会でも、足関節骨折の手術後について、骨折の状態に応じた早期運動や部分荷重が紹介されています。
固定解除後には足首を動かす練習を行うことがありますが、動かしてよい範囲や負荷は骨折の状態によって異なります。
強く曲げれば早く柔らかくなるわけではありません。 痛みを我慢して無理に動かすと、腫れや痛みが強くなることもあります。
足首を動かすこととは別に確認したいのが、骨折した側の足へどの程度体重をかけてよいかという「荷重」です。
荷重には、主に次の3つの考え方があります。
免荷
骨折した足へ体重をかけないよう指示されている状態です。松葉杖などを使用して移動します。
部分荷重
医師が許可した範囲で、骨折した足へ体重の一部をかけます。松葉杖などを使用しながら歩行練習を行うことがあります。
全荷重
骨折した足へ体重をかけることが許可された状態です。ただし、すぐに松葉杖なしで正常に歩けるとは限りません。
荷重制限は自己判断で変更しないでください
ギプスが外れていても、部分荷重や松葉杖の使用が必要な場合があります。痛みが少ないからといって、許可されていない荷重を始めないことが重要です。
松葉杖を外す時期は、骨折してから何週間たったかだけでは判断できません。
主に以下のような点を確認します。
松葉杖を早く外すことより、安全に歩ける状態へ移行することが大切です。
足首骨折後のリハビリは、硬くなった足首を動かす練習だけではありません。
関節の動き・筋力・荷重・バランス・歩き方を確認し、骨折部に許可された負荷の範囲で段階的に進めます。
足首を上へ反らす、下へ伸ばすなどの動きがどの程度制限されているか確認します。必要に応じて、許可された範囲で関節の動きを回復させる練習を行います。
固定や免荷によって低下した足首周囲やふくらはぎの筋力を確認し、現在かけられる負荷に合わせて運動を進めます。
荷重が許可された段階では、左右への体重移動やバランス、歩行時の足の運び方を確認します。歩幅が左右で違う、足を引きずるといった動作も確認します。
歩行が安定してきたら、階段の昇降や長距離歩行、仕事、スポーツなど、日常生活で必要な動作の回復を目指します。
リハビリの目的
ただ足首を柔らかくするのではなく、安全に立つ・歩く・日常生活へ戻ることを目指します。
必要なリハビリの内容は、現在の骨折部の状態や身体機能によって異なります。すべての方が通院リハビリを必要とするわけではありません。
当院では整形外科の診察結果に基づき、必要に応じて理学療法士によるリハビリテーションを検討します。
固定解除後に足首が硬い、筋力が落ちた、多少腫れが残っているといった変化はみられることがあります。
一方、歩きにくさが改善しない、痛みや腫れが悪化している場合には、骨折部や足関節の状態を確認することが大切です。
こうした場合には、骨折部の治癒状況や足首の動き、筋力、歩行状態などを確認し、必要に応じてリハビリテーションを検討します。
次のような症状がある場合は、通常の予約を待たずに医療機関へ相談してください。
下肢の骨折や固定後には血栓症が問題になることもあります。突然の息苦しさや胸痛、失神などがある場合には、救急要請が必要です。
固定後の歩きにくさは整形外科へ相談できます
足首がうまく曲がらない、歩行が安定しない、リハビリが必要か分からない場合も、整形外科で現在の状態を確認できます。
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、骨折後の症状について一般整形外科の保険診療でご相談いただけます。
足首骨折後の診察・リハビリ相談
固定後の歩きにくさが続く方は、現在の足首と歩行の状態を確認しましょう。
Web予約では「整形外科保険診療」をお選びください。診察結果に応じてリハビリの必要性を判断します。
固定が外れた直後に、骨折前と同じように歩けるとは限りません。
歩行が回復するまでの期間は、骨折した場所や重症度、手術の有無、固定期間、荷重を始めた時期、年齢などによって異なります。
そのため、「ギプスが外れてから何週間で元どおり」と一律には決められません。
回復の経過を確認するポイント
時間がたっても改善がほとんどない、途中から回復が止まった、むしろ症状が悪化している場合は整形外科で再評価を受けましょう。
「骨折を治療した病院が遠いので、固定が外れたあとは自宅や職場の近くでリハビリを続けたい」という方もいるでしょう。
他院で骨折の治療を受けた場合でも、転院先が対応可能で、医師がリハビリの適応があると判断すれば、別の整形外科で継続できることがあります。
紹介状や画像など、手元にある情報を持参すると、これまでの治療経過を共有しやすくなります。
ただし、手術直後や骨折部が不安定な時期、具体的な荷重制限が続いている場合などは、現在の主治医へ転院時期を確認することが大切です。
治療中の荷重・運動・装具の指示は、自己判断で変更しないでください。
関連記事:他院で診断された骨折の経過観察を西新宿で続けたい方へ →
固定解除後に多い疑問をまとめました。
必ずしも固定解除日が開始日になるわけではありません。固定中や手術後早期から許可された範囲で運動する場合もあります。骨折の状態に応じて段階的に進めます。
固定が外れたことだけでは判断できません。骨折した足へどの程度体重をかけてよいか、医師からの荷重に関する指示を確認してください。
骨折の治癒状況や身体機能によっては、自宅で許可された運動を行う場合もあります。歩行が不安定な場合や動きの制限が強い場合などは、医療機関でのリハビリが必要か確認しましょう。
腫れが改善するまでの期間には個人差があります。骨折の程度や固定期間、活動量などによって異なります。腫れが悪化している、強い痛みを伴う、急にふくらはぎが腫れた場合などは医療機関へ相談してください。
足首の動きや筋力、バランスが十分に回復していないことがあります。歩き方が改善しない場合は、整形外科で歩行状態を確認し、必要に応じてリハビリを検討します。
足首骨折で一定期間固定していると、固定解除後に足首が硬い、筋力が低下している、うまく体重をかけられないといった理由で歩きにくくなることがあります。
「ギプスは外れたけれど、この歩き方で大丈夫なのか」「どこまで体重をかけてよいのか分からない」といった場合は、現在の骨折部と歩行状態を整形外科で確認しましょう。
SBC整形外科クリニック 西新宿本院 院長
沼倉 裕堅 医師
東北大学医学部医学科卒業。整形外科診療に携わり、骨折や外傷、運動器疾患の診療を行っています。
沼倉 裕堅医師のプロフィールを見る →SBC整形外科クリニック西新宿本院では、骨折などのけがに対する一般整形外科診療と、診察結果に応じたリハビリテーションに対応しています。
ギプスが外れたあとも足首が硬い、歩きにくい、リハビリが必要か分からないといった場合にご相談いただけます。
西新宿駅から徒歩2分、新宿駅から徒歩7分の場所にあり、土日祝日も診療しています。
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