
整形外科でリハビリを受けていると、「リハビリの計画書です」と書類を渡されることがあります。
「これは何のための書類?」
「前にももらったのに、なぜまた渡されるの?」
「サインしなくても大丈夫?」
「計画書の分だけ料金がかかる?」
と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
この書類は、一般に「リハビリテーション実施計画書」と呼ばれます。
簡単にいうと
現在の身体の状態や生活上の課題を整理し、これから何を目標にリハビリを進めるのかを確認するための書類です。
疾患別リハビリテーションでは、医師が定期的な機能検査などをもとに効果を判定し、原則としてリハビリ開始後7日以内、遅くとも14日以内に実施計画書を作成します。
また、計画書の作成時とその後3か月に1回以上、患者さんや家族などへ内容を説明したうえで交付することが定められています。
そのため、
何度か計画書を渡されたとしても、それだけで症状が悪化したという意味ではありません。
この記事では、整形外科のリハビリで渡される計画書について、患者さんが疑問に感じやすいポイントをわかりやすく解説します。
目次

リハビリテーション実施計画書とは、患者さんの現在の状態やリハビリの目標、今後の方針などを整理するための書類です。
整形外科では、骨折や捻挫などのけが、腰痛、膝痛、肩の痛み、手術後の機能低下など、さまざまな理由でリハビリが行われます。
しかし、同じ病名や症状であっても、患者さんが困っていることや目標は一人ひとり異なります。
同じ「膝が痛い」でも目標は異なります
・買い物に行けるようになりたい
・仕事に復帰したい
・スポーツを再開したい
そのためリハビリでは、単に痛みのある部分を動かしたり筋力を鍛えたりするだけではなく、現在どのような問題があり、どこまでの改善を目指すのかを明確にすることが重要です。
計画書は、その方向性を患者さんと医療者で確認するために使用されます。

リハビリは、最初に決めた運動をずっと同じ内容で続けるとは限りません。
開始時には「歩くと膝が痛い」という状態だった方が、リハビリを続けることで歩行時の痛みが軽減し、その後は「階段の上り下り」が次の課題になることもあります。
反対に、筋力や関節の動きが改善していても、日常生活ではまだ困る動作が残っている場合もあります。
リハビリは評価と見直しを繰り返しながら進めます
現在の状態を評価する
↓
目標を設定する
↓
リハビリを行う
↓
再び評価する
計画書には、このように
「今どこにいて、次にどこを目指すのか」
を確認する役割があります。

疾患別リハビリテーションでは、医師が定期的な機能検査などをもとに効果を判定し、リハビリテーション実施計画書をリハビリ開始後、原則として7日以内、遅くとも14日以内に作成する必要があります。
原則:開始後7日以内
遅くとも:開始後14日以内
そのため、必ずしもリハビリ初日に完成した計画書を渡されるとは限りません。
計画書の作成前にリハビリを実施する場合についても、医師が自ら実施する場合や、実施するリハビリについて医師から具体的な指示がある場合など、診療報酬上の取り扱いが定められています。
「何回かリハビリを受けてから突然計画書を渡された」という場合でも、それだけで特別な問題が起きたということではありません。

「前にももらったのに、また同じような計画書を渡された」と疑問に感じる方もいるでしょう。
疾患別リハビリテーションでは、
計画書の作成時と、その後3か月に1回以上
、患者さんまたは家族などへ計画内容を説明して交付することが求められています。
つまり、長期間リハビリを継続している場合、計画書を一度だけ作成して終わるわけではありません。
身体の状態や生活上の課題はリハビリの経過とともに変化するため、定期的に状態を確認し、必要に応じて目標や方針を見直します。
そのため、「3か月ごとに計画書を渡された=症状が悪くなった」ではありません。リハビリの経過を確認するための機会のひとつと考えるとわかりやすいでしょう。

計画書では、患者さんの身体機能や日常生活の状態などを確認しながら、リハビリの目標や方針を整理します。
2026年度の診療報酬改定では、リハビリテーション実施計画書と総合実施計画書について様式の整理・簡素化が行われています。
計画書を受け取ったら、ここを確認
✓ 今どのようなことが課題になっているのか
✓ どのような状態を目標としているのか
✓ これからどのような方針でリハビリを進めるのか
専門用語などでわからないところがあれば、そのままにせず担当者へ確認して問題ありません。

以前リハビリを受けていた方のなかには、「以前は計画書にサインした気がする」という方もいるかもしれません。
2026年度の診療報酬改定では、
リハビリテーションの計画書に設けられていた患者等の署名欄が廃止されました。
現在は、疾患別リハビリテーションの実施計画書について、患者さん等の署名は不要とされています。
そのため、「以前はサインをしたのに、今回は求められなかった」ということがあっても不自然ではありません。
注意:
署名が不要になったことと、計画内容の説明が不要になったことは同じではありません。患者さんや家族などへの説明・交付は引き続き行われます。

あります。
2026年度の診療報酬改定では、回復期リハビリテーション病棟など一部を除き、計画書を作成した医師が他職種による説明が可能と判断し指示した場合、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が計画書の説明を行うことが可能になりました。
そのため、外来のリハビリでは、担当する理学療法士などから計画について説明を受ける場合があります。「医師ではなく理学療法士から説明されたけれど大丈夫なのかな」と心配する必要はありません。

「計画書を渡された日は、いつもより料金が高くなるの?」という疑問もあります。
ここで注意したいのが、リハビリテーション実施計画書を作成・交付することと、「リハビリテーション総合計画評価料」が算定されることは同じではないという点です。
疾患別リハビリテーションでは、実施計画書の作成そのものが診療上求められています。
一方、「リハビリテーション総合計画評価料」は、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士などの多職種が共同して総合的な計画書を作成し、その計画に基づくリハビリの効果や実施方法などを共同で評価した場合に算定される診療報酬です。
「計画書を1枚受け取ったから、一律で計画書代が追加される」という考え方は正確ではありません。
実際の医療費は、その日に受けた診察やリハビリの内容、算定された診療報酬、患者さんの自己負担割合などによって異なります。
会計や診療明細書について疑問がある場合は、受診した医療機関の受付へ確認してください。

基本的には、計画書を渡されたという事実だけから、症状が悪化したと判断することはできません。
計画書はリハビリの状態や目標を定期的に確認するために作成・交付されるものだからです。
改善している場合でも、次の目標へ更新されます
例1:歩くときの痛みが減った
→ 次は階段の上り下りを目標にする
例2:日常生活には支障が少なくなった
→ 仕事やスポーツへの復帰を目標にする
計画書を受け取った際には、「なぜまたこの紙を渡されたのだろう」と心配するだけでなく、以前と比べて何が変わったのかを確認する機会として活用するとよいでしょう。

SBC整形外科クリニックでは、一般整形外科の診療に加えてリハビリテーションを行っています。
医師による診察で症状や身体の状態を確認し、必要に応じて理学療法士によるリハビリテーションなどを検討します。
たとえば、次のような症状で「リハビリが必要かわからない」という場合も、まずは整形外科へご相談ください。
・膝が痛く、歩行や階段がつらい
・けがの後から関節の動かしにくさが残っている
・肩が痛い、腕が上げにくい
・腰痛が続いている
・手足のしびれや動かしにくさがある
西新宿本院・横浜駅前院では、整形外科保険診療のWeb予約を受け付けています。

現在の身体の状態や生活上の課題を確認し、リハビリの目標や今後の方針を整理するための書類です。
疾患別リハビリテーションでは、医師が定期的な機能検査などをもとに効果を判定し、実施計画書を作成することが定められています。
疾患別リハビリテーションでは、計画書の作成時とその後3か月に1回以上、患者さんや家族などへ計画内容を説明し、交付することが求められているためです。
何度も渡されること自体は、症状の悪化を意味するものではありません。
2026年度診療報酬改定後は、リハビリテーション実施計画書について患者さん等の署名は不要となっています。
ただし、計画内容についての説明・交付は引き続き行われます。
外来などでは、医師の指示を受けた理学療法士などが計画書について説明することが認められています。
計画書を受け取ったことだけで、一律に「○円追加される」とは限りません。
多職種による計画作成・評価など、所定の要件を満たした場合には「リハビリテーション総合計画評価料」が算定されることがありますが、通常のリハビリテーション実施計画書の交付とは区別して考える必要があります。
実際の診療費については、診療明細書を確認するか受診した医療機関へお問い合わせください。

リハビリテーション実施計画書は、単なる事務手続きのための書類ではありません。
現在の身体の状態を確認し、これから何を目標としてリハビリを進めるのかを整理するための書類です。
✓ 原則としてリハビリ開始後7日以内、遅くとも14日以内に作成
✓ 作成時とその後3か月に1回以上、説明・交付
✓ 2026年度から患者さん等の署名は不要
✓ 計画書を渡されたこと自体は症状悪化を意味しない
✓ 計画書を受け取ったら現在の課題と次の目標を確認する
計画書を渡された際は、
「今はどこまで改善しているのか」
「次に何を目指しているのか」
を確認してみてください。
肩・腰・膝などの痛み、けがの後の動かしにくさなどでお困りの方や、「自分の症状にリハビリが必要なのかわからない」という方は、SBC整形外科クリニックへご相談ください。
一般整形外科やリハビリテーションについては、各院で診療内容が異なるため、各院ページをご確認ください。受診時は症状や身体の状態を確認し、必要な検査・治療・リハビリテーションを検討します。

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