「歩くと足の親指の付け根が痛い」「親指を上へ反らそうとしても動きにくい」「外反母趾のように曲がってはいないのに痛む」。
このような症状では、足の親指の付け根にある第1MTP関節の動きが悪くなる強剛母趾(きょうごうぼし)などを原因の一つとして確認します。
先に結論
「親指が横へ曲がる」より、「親指を上へ反らしにくい」「歩くときの蹴り出しで付け根が痛い」が目立つ場合は、外反母趾以外に第1MTP関節そのものの問題を確認します。
代表的な病態の一つが強剛母趾です。関節の変性や骨棘などによって母趾の動きが制限され、歩行・階段・ランニングなどで痛みが出ることがあります。
親指の付け根が痛い=強剛母趾ではありません
足裏側が中心なら種子骨障害、外傷直後なら関節・靱帯損傷、突然赤く腫れて激しく痛む場合は痛風など、別の原因も確認します。
親指を上へ反らしにくい+蹴り出しで痛い
→ 強剛母趾など第1MTP関節を確認
親指が人差し指側へ曲がり、付け根の内側が突出
→ 外反母趾を確認
親指の付け根の足裏側を踏むと痛い
→ 種子骨障害などを確認
突然赤く腫れて、触れるのもつらいほど痛い
→ 痛風など急性関節炎も確認
受診判断は「痛み+動かしにくさ+歩行への影響」で
歩くたびに痛む、以前より親指が反らなくなった、痛みを避けるため歩き方が変わってきた場合は、整形外科で関節の状態を確認する目安になります。
「外反母趾ではなさそうだけど受診した方がいい?」という方は、 受診を考えたい症状を先に確認する →
この記事で分かること
強剛母趾は、足の親指の付け根にある第1MTP関節に変性が生じ、痛みや可動域制限を起こす病態です。
関節軟骨の変性が進むと、関節のすき間が狭くなったり、関節の背側に骨棘と呼ばれる骨の出っ張りが形成されたりすることがあります。
特に親指を上へ反らしたとき、骨棘などが関節背側でぶつかると、付け根の上側に「詰まる」「引っかかる」ような痛みを感じることがあります。
歩行では、かかとが地面から離れて前へ蹴り出すときに第1MTP関節を反らす必要があります。そのため、強剛母趾では歩行の蹴り出しで痛みを感じることがあります。
見た目の変形が目立たなくても起こります
外反母趾のように親指が大きく横へ曲がっていなくても、第1MTP関節に痛みや可動域制限が起こることがあります。「見た目は普通だから関節には問題がない」とは判断できません。
強剛母趾では、次のような症状がみられることがあります。
「反らした最後だけ痛いか」「動かす途中から痛いか」も確認します
関節を最大まで反らしたときだけ痛む場合と、動かす途中から関節全体が痛む場合では、関節の状態が異なることがあります。痛みの場所と動作を合わせて評価します。
親指の付け根には関節・種子骨・靱帯など複数の組織があります。「付け根が痛い」という症状だけでは原因を決められません。
強剛母趾|反らしにくい・蹴り出しで痛い
第1MTP関節の動きが狭くなり、親指を上へ反らすときや歩行の蹴り出しで痛みが出ることがあります。
外反母趾|親指が人差し指側へ曲がる
親指が外側へ曲がり、付け根の内側が突出する変形が特徴です。突出部分が靴に当たって痛むことがあります。
種子骨障害|付け根の足裏側が痛い
第1MTP関節の足裏側にある種子骨周辺へ負荷が加わり、踏み込みや蹴り出しで足裏側に痛みが出ることがあります。
痛風など|突然赤く腫れて激しく痛い
痛風では、親指の付け根に突然強い関節炎が起こることがあります。急激な赤み・熱感・腫れを伴う場合は、慢性的な強剛母趾以外の原因も確認します。
親指が人差し指側へ曲がっている方は、 外反母趾の症状・原因・治療 をご覧ください。
スポーツで親指の付け根の足裏側が痛む方は、 種子骨障害を含む足の慢性障害 も参考にしてください。
突然、親指の付け根が赤く腫れて激しく痛む方は、 痛風の症状・検査・治療 もご確認ください。
一時的な軽い痛みで、負荷を減らすことで明らかに改善している場合は経過を見ることもあります。
一方、次のような場合は整形外科への相談をご検討ください。
外反母趾のような見た目の変形がなくても受診できます
親指の付け根の痛みでは、見た目だけでなく第1MTP関節の可動域や圧痛、歩行時の症状、必要に応じたレントゲン所見などを確認します。「何の病気か分からない」という段階で問題ありません。
急な腫れ・強い外傷がある場合は通常の様子見を続けないでください
骨折・脱臼、急性関節炎、感染、血流への影響などを確認する必要があります。症状が強い場合は早めの医療評価を受けてください。
受診時に伝えると原因を整理しやすいポイント
いつから痛むか、親指の上側・内側・足裏側のどこが最も痛いか、反らすと痛むか、歩行・階段・ランニングで悪化するか、けがのきっかけがあったかをお伝えください。
親指が反らしにくく、歩くたびに付け根が痛む方へ
SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院では、足・足指の痛みを一般整形外科の保険診療でご相談いただけます。
「外反母趾ではなさそう」「関節が硬いだけなのか分からない」という段階でも、親指の可動域・圧痛・足の形・歩行時の症状などを確認し、必要に応じてレントゲン検査を検討します。
西新宿本院|整形外科保険診療を予約する 横浜駅前院|整形外科保険診療を予約する※Web予約では「整形外科保険診療」をお選びください。必要な検査・治療は診察後に医師が判断します。
強剛母趾の評価では、親指の動きと痛む場所を確認し、必要に応じてレントゲン検査を行います。
診察では、例えば次のような点を確認します。
強剛母趾が疑われる場合、足部のレントゲンは基本的な画像検査です。
関節のすき間が狭くなっていないか、背側を中心に骨棘がないかなど、変形性関節症に伴う骨性変化を確認します。
必要に応じて体重をかけた状態で撮影し、足部全体の配列を確認することもあります。
MRI・CTを全員に行う病気ではありません
典型的な強剛母趾では、診察とレントゲンを中心に評価します。症状と画像所見が一致しない場合や、別の骨・軟部組織の病変が疑われる場合などに追加画像検査を検討します。SBC整形外科クリニック西新宿本院・横浜駅前院には院内MRI・CTはないため、必要と判断された場合は対応可能な医療機関への紹介を検討します。
治療は、痛みの強さ、親指の可動域、関節の変形、歩行やスポーツへの支障などに応じて決めます。
症状に応じて、
硬い親指を無理に反らし続ければよいわけではありません
関節背側の骨棘による衝突などがある場合、強く反らす動作そのものが痛みを誘発します。自己流で何度も強くストレッチするのではなく、可動域制限の原因を確認してから運動方法を考えることが重要です。
保存的治療でも痛みが続き、歩行・仕事・スポーツなどへの支障が大きい場合には、足の外科領域で手術治療が検討されることがあります。
手術方法は関節の変形や残っている可動域などによって異なり、骨棘を処置する関節温存手術や、進行した関節症で検討される関節固定術などがあります。
「親指が反らしにくい=手術」ではありません。
まず症状の原因と関節の状態を確認し、保存的治療で痛みや生活への支障を軽減できるかを検討します。
強剛母趾は原因の一つですが、可動域制限だけでは判断できません。痛む場所、外傷歴、腫れ、足の形、レントゲン所見などを合わせて確認します。
異なります。外反母趾は親指が人差し指側へ曲がる変形が特徴です。強剛母趾では第1MTP関節の変性を背景に、痛みや可動域制限が生じます。
強剛母趾でも痛み方には個人差がありますが、足裏側の局所痛が中心の場合は種子骨障害なども確認します。どこを押すと最も痛いかは重要な手がかりです。
原因によって異なります。骨棘などによる機械的な衝突がある場合は、強い背屈を繰り返すことで痛みが増えることがあります。自己流で無理に反らし続けないでください。
強剛母趾だけとは限りません。突然の激痛、強い赤み・熱感・腫れがある場合は、痛風などの急性関節炎や感染なども確認する必要があります。
足の親指が反らしにくく、歩くと付け根が痛む場合は、外反母趾だけでなく第1MTP関節そのものの問題も考えます。歩行や階段、スポーツに支障が出ている、以前より関節の動きが狭くなった場合は、原因を確認するため整形外科へご相談ください。
症状が今回の記事と違う方はこちら
親指が人差し指側へ曲がり、付け根の内側が痛む方
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外反母趾
親指の付け根の足裏側がスポーツで痛む方
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種子骨障害を含む足の慢性障害
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痛風
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足・足指の痛み・障害:部位別症状一覧
参考情報
足の親指の付け根の痛みや動かしにくさでお困りの方は、SBC整形外科クリニックの一般整形外科へご相談ください。