「朝、指がこわばって曲げ伸ばししにくい」
「指を伸ばすときにカクンと引っかかる」
「更年期になってから、指の付け根が痛むようになった」
このような症状は、ばね指(弾発指)でみられることがあります。 ばね指は男女どちらにも起こりますが、中高年の女性や妊娠・出産期の女性に多いことが知られています。
先に結論|女性に多いのは事実。ただし「ホルモンだけ」が原因とは限りません
指が引っかかる・伸びにくい方は整形外科で相談できます
「ばね指か分からない」という段階でも問題ありません。症状と指の状態を確認し、必要な検査・治療を判断します。
西新宿本院|整形外科 初診予約へ → 横浜駅前院|整形外科 初診予約へ →※予約画面では「整形外科 初診(別症状を含む)」をご確認ください。
ばね指は、医学的には弾発指(だんぱつし)と呼ばれる疾患です。 指を曲げる腱と、その腱を押さえるトンネル状の組織である腱鞘(けんしょう)の間で通過障害が起こることで症状が現れます。
正常な状態
腱が腱鞘の中を滑らかに通り、指をスムーズに曲げ伸ばしできます。
炎症・肥厚が起こる
指の付け根付近で腱や腱鞘に炎症が起こり、腱鞘が厚くなったり腱が腫れたりします。
引っかかりが生じる
腱が狭くなった部分を通りにくくなり、指を伸ばす際に「カクン」と弾くような動きが生じます。
症状は親指・中指・薬指などにみられやすいですが、どの指にも起こる可能性があります。 朝方に症状が強く、日中に手を使っているうちに少し軽くなる方もいます。
日本整形外科学会は、ばね指について更年期の女性や妊娠・出産期の女性に多いと説明しています。 また、日本の50〜89歳を対象とした住民調査では、ばね指の有病率は女性のほうが男性より高く、 女性であることがリスク因子の一つとして示されています。
日本の50〜89歳を対象とした住民調査
女性 14.3% / 男性 4.4%
※調査対象・年齢層が限定された研究結果であり、すべての年代の一般人口にそのまま当てはまる数字ではありません。
ただし、「女性だから」「更年期だから」という一つの理由だけで発症するわけではありません。 ばね指には、次のような要因が関連します。
更年期や妊娠・出産期にばね指が多くみられることから、女性ホルモンの変動と手の腱・腱鞘の状態との関連が研究されています。 一方で、ばね指の症状だけからエストロゲン低下など特定のホルモン異常を診断することはできません。
「女性ホルモンを補えば、ばね指が治る」とは限りません
ばね指の標準的な治療は、症状が出ている指を診察し、局所の安静、薬物療法、ステロイド注射などを検討することです。 更年期症状そのものについて治療を希望する場合は、婦人科などで別途相談してください。
40〜50代以降では、手指の痛みやこわばりが増える方がいます。 ばね指だけでなく、へバーデン結節、手根管症候群など別の疾患が隠れていることもあるため、 「更年期だから仕方ない」と自己判断しないことが重要です。
妊娠・出産期にもばね指などの手のトラブルがみられます。 さらに産後は、抱っこや授乳などで手指・手首への負担が増える時期です。 妊娠中・授乳中の方は使用できる薬剤や治療方法に配慮が必要な場合があるため、受診時に必ず医師へ伝えてください。
ばね指でみられる主な症状
早めに受診を検討したい状態
「何週間たったら受診」という一律の基準より、引っかかりの程度、動かしにくさ、生活への支障で判断することが大切です。
女性に多い手のトラブルは、ばね指だけではありません。 痛む場所や症状によって、考えられる疾患が異なります。
さらに、関節リウマチや手根管症候群などでも手指のこわばり・痛み・しびれが出ることがあります。 症状だけで自己診断せず、長引く場合は整形外科でご相談ください。
ばね指は、特徴的な症状と診察所見から診断できることが多い疾患です。 必ずしもすべての方に同じ画像検査が必要なわけではありません。
STEP 1|問診
いつから、どの指に、どのような動作で症状が出るか、朝に強いか、仕事・家事・育児での手の使い方などを確認します。
STEP 2|診察
指の付け根の圧痛・腫れ・しこり、引っかかり、ばね現象、指の可動域などを確認します。
STEP 3|必要に応じて画像検査
腱・腱鞘の状態を確認する目的でエコーを使用する場合があります。骨や関節の別の疾患が疑われる場合はX線検査などを検討します。
治療方法は、症状の程度、発症からの期間、生活への支障、糖尿病などの持病、これまでの治療歴によって異なります。
まずは症状を悪化させる握り込みや反復動作を減らします。 必要に応じて装具・シーネなどで患部を保護する場合があります。
痛みや炎症に対して、外用薬や内服薬などを使用することがあります。 妊娠中・授乳中、持病がある方は使用できる薬剤が異なる場合があるため、医師へお伝えください。
症状が続く場合は、腱鞘内へのステロイド注射が検討されます。 ステロイド注射は、ばね指に対する一般的な保存治療の一つで、短期的な症状改善が期待できます。
注射をすれば必ず一度で治るわけではありません。
効果の現れ方には個人差があり、再発することもあります。糖尿病がある方では治療後の血糖値にも配慮が必要です。
注射の回数や間隔は、症状とリスクを確認しながら医師が判断します。
保存療法で改善しない場合や再発を繰り返す場合、指がロックして生活に大きく支障がある場合には、 狭くなった腱鞘の一部を開放する腱鞘切開術が検討されます。 当院で手術が必要と判断した場合は、適切な医療機関への紹介を行います。
ばね指の標準治療と「ホルモン治療」は分けて考えます
ばね指に対する治療の中心は、指の状態を評価したうえで行う保存療法やステロイド注射、必要に応じた手術です。 成長ホルモン療法や再生医療を、ばね指そのものの標準治療として行うものではありません。
軽い症状では、手指への負担を減らすことで改善する場合があります。 ただし、強く引っかかる指を無理に伸ばしたり、痛みを我慢してストレッチしたりすることは避けてください。
握り込む動作を減らす
重いフライパン、雑巾絞り、強く握る工具、長時間のスマートフォン操作など、症状を誘発する動作を減らします。
作業を分けて休憩する
家事・仕事を一度に続けず、手を休ませる時間をつくります。
自己流の強いマッサージ・ストレッチは避ける
強い痛みやロッキングがある場合は、無理に動かさず受診してください。
「年齢のせいだから」「産後だから仕方ない」と我慢する必要はありません。 指が引っかかる、伸ばしにくい、家事や仕事で痛むという方は、整形外科で一度状態を確認してください。
参考情報
西新宿本院・横浜駅前院では、手・指の痛みや動かしにくさなど一般整形外科の診療を行っています。 病名が分からない段階でも、症状からご相談いただけます。
アクセス
西新宿駅より徒歩2分/新宿駅より徒歩7分/都庁前駅より徒歩7分
診療時間
9:15〜18:00
通常の最終受付
平日・土曜日 17:00/日曜日・祝日 16:00
予約
平日:予約優先制/土日祝:完全予約制
所在地
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7階
電話番号
0120-962-992
アクセス
横浜駅徒歩3分/横浜駅西口ジョイナス地下街直結
診療時間
全日 9:15〜18:00
通常の最終受付
17:00
予約
平日:予約優先制/土日祝:完全予約制
所在地
〒220-0004 神奈川県横浜市西区北幸1丁目4-1 横浜天理ビル11階
電話番号
0120-003-943
※診療時間・最終受付・休診日・予約枠などは臨時に変更される場合があります。来院前に公式ページまたはWeb予約画面で最新情報をご確認ください。