整形外科のエコー検査とは?レントゲンとの違いやわかる病気、最新治療まで専門の医師が解説 | 子供・小児の低身長治療なら西新宿整形外科クリニック

整形外科のエコー検査とは?レントゲンとの違いやわかる病気、最新治療まで専門の医師が解説

この記事の要約

長引く関節や筋肉の痛みで整形外科を受診し、「レントゲンには異常がありません」と言われた経験はありませんか。骨に異常がない場合、痛みの原因は筋肉や靭帯などの「軟部組織」に潜んでいる可能性が高く、その診断には「エコー(超音波)検査」が非常に有効です。

  • 💡 レントゲンは「骨」、エコーは「軟部組織(筋肉・靭帯など)」を見るのが得意
  • 💡 被曝ゼロで痛みもなく、リアルタイムに関節を動かしながら痛みの原因を特定可能
  • 💡 エコーを活用した最新治療「ハイドロリリース」は、慢性的な肩こりや五十肩にも効果的

レントゲンとエコー検査の比較と明確な違い

整形外科の画像診断において、レントゲンとエコーは「見えやすい組織」が明確に異なります。レントゲンは硬い「骨」の評価に優れ、エコーは柔らかい「軟部組織」の評価に優れています。痛みの原因を正確に特定するためには、両者の特徴を理解し、適切に使い分けることが不可欠です。

【比較表】レントゲン検査とエコー検査の違い

レントゲン検査 エコー(超音波)検査
得意な対象:硬い「骨」 得意な対象:柔らかい「軟部組織」(筋肉、靭帯、神経、血管)
わかること:骨折、骨の変形、関節の隙間の狭小化など わかること:筋肉の断裂、靭帯の損傷、腱の炎症、神経の圧迫、水腫など
画像の特徴:静止画(骨の輪郭が白く写る) 画像の特徴:動画・リアルタイム(動かしながら観察可能)

レントゲンは「骨」の異常を見つけるのが得意

レントゲン検査は、主に骨折や骨の変形、関節の隙間の狭小化など、骨そのものの異常を診断するために用いられます。X線は硬い骨を通り抜けにくいため、骨の輪郭が白くはっきりと写し出されます。
一方で、筋肉や靭帯、腱、軟骨といった柔らかい組織はX線が通り抜けてしまうため、画像上ではほとんど確認することができません。そのため「骨には異常がないが痛い」というケースが頻発します。

エコー検査は「軟部組織(筋肉・靭帯・神経・血管)」を見るのが得意

エコー検査は、超音波を体の表面から当て、跳ね返ってくる音波を画像化する技術です。レントゲンでは見えない筋肉の断裂、靭帯の損傷、腱の炎症、神経の圧迫、関節内の水腫(水が溜まっている状態)などを詳細に観察できます。
近年のエコー機器の解像度向上は目覚ましく、ミリ単位の微細な組織の変化や、毛細血管の血流増加(炎症のサイン)まで鮮明に捉えることが可能になりました。

症状に応じた使い分けと併用の重要性

整形外科の現場では、まずレントゲンで重大な骨折や骨腫瘍などのリスクを除外した上で、軟部組織の異常が疑われる場合にエコー検査を追加するのが標準的な流れです。
日本人が訴える自覚症状のトップは「腰痛」や「肩こり」などの筋骨格系の痛みです。これらの多くは骨以外の組織に原因があるため、エコー検査の重要性は年々高まっています。


診察室でのエコー検査と説明風景

自分の症状はエコーで分かる?発見しやすい代表的な疾患

「自分のこの痛みはエコーで原因がわかるのだろうか」と疑問に思う方も多いでしょう。関節痛やスポーツ外傷など、日常的によく見られる疾患の多くがエコー検査によって正確に診断可能です。

エコー検査で発見しやすい主な症状・疾患

  • 肩・首の痛み: 慢性的な肩こり、五十肩(肩関節周囲炎)、腱板断裂
  • 手・指の痛み: 腱鞘炎、ばね指
  • スポーツ外傷: 肉離れ、野球肘、足底腱膜炎、アキレス腱炎

肩の痛み(五十肩・慢性的な肩こり)の状態評価

五十肩は、肩の関節を包む関節包や腱板が炎症を起こす疾患です。エコー検査では、腱板(肩を動かす筋肉の束)が断裂していないか、滑液包という組織が腫れていないか、関節内に水が溜まっていないかを正確に確認できます。
また、長年悩まされている「慢性的な肩こり」においても、首から肩にかけての筋肉を覆う「筋膜」が分厚く癒着している様子をエコーで視覚的に捉えることが可能です。レントゲンでは骨の隙間しか見えませんが、エコーを用いれば痛みの根本原因を詳細に特定できます。

腱鞘炎(ばね指など)のミリ単位の観察

手首や指を酷使することで生じる腱鞘炎やばね指も、エコー検査が威力を発揮します。エコーで観察すると、炎症を起こして腫れ上がった腱や、それを包む腱鞘(トンネルのような組織)が肥厚している様子がリアルタイムで確認できます。
腱の周囲にどれくらい炎症性の血流が増加しているかを評価することで、重症度の判定や治療方針の決定に大いに役立ちます。

肉離れ・野球肘・足底腱膜炎などのスポーツ外傷

スポーツによる急なケガや慢性的な障害にもエコーは不可欠です。

  • 肉離れ: 筋肉が部分的に断裂する状態。断裂部位の広がりや内出血の程度を把握できます。
  • 野球肘: 投球動作で肘を痛める状態。靭帯の緩みや微小な断裂、軟骨の障害を発見できます。
  • 足底腱膜炎: 歩き始めにかかとが痛む状態。足の裏の腱膜が厚くなっている様子を客観的に評価できます。


スポーツ外傷におけるエコー検査と診断

エコー検査の基本情報:痛い?時間はかかる?費用は高い?

検査を受けるにあたり、「痛みはないか」「待ち時間は長くないか」「費用はどのくらいか」といった不安を持つ患者様は少なくありません。エコー検査は、患者様への身体的・経済的負担が非常に少なく、かつ得られる情報量が多い非常に優れた検査方法です。

被曝ゼロで痛みなし!安全性の高さ

エコー検査の最大のメリットは、X線を使用しないため放射線被曝の心配が一切ないことです。そのため、小さなお子様や妊娠中の方でも、何度でも安全に繰り返し検査を受けることができます。
検査方法は、対象部位の皮膚に専用のゼリーを塗り、プローブ(端子)を軽く当てるだけなので、痛みや不快感は全くありません。

診察室でリアルタイムに動かす「動態観察」のメリット

MRIやレントゲンは「静止画」しか撮影できませんが、エコー検査は「動画」で体の中を観察できます。診察室で医師と一緒にモニターを見ながら、実際に肩や肘の関節を動かし、筋肉や腱がどのように動いているか、どこで引っかかって痛みが起きているかをリアルタイムで確認する「動態観察」が可能です。
これにより、静止状態では隠れてしまう痛みの原因をピンポイントで探し出すことができます。

検査にかかる費用と時間の目安

エコー検査は、大規模な装置を必要とするMRI検査に比べて、非常にスピーディーかつ安価に実施できます。

検査時間 通常 5〜10分程度
エコー検査費用目安
(3割負担の場合)
約 1,500円前後
※初診料や再診料は別途かかります。健康保険が適用されます。

エコーを活用した最新治療「ハイドロリリース」

近年、整形外科領域で注目を集めているのが、エコーの「見る」機能と「治す」機能を組み合わせた治療法です。ただ診断するだけでなく、エコー画像をガイドとして用いることで、より安全で確実な治療効果をもたらすことが可能になりました。

慢性的な肩こりや五十肩に有効な「ハイドロリリース(筋膜リリース)」

エコーを活用した代表的な治療法の一つが、頑固な肩こりや五十肩に有効な「ハイドロリリース(筋膜リリース)」です。
筋肉を包む「筋膜」が分厚く癒着してしまうと、筋肉の滑走性が悪くなり、慢性的な痛みや可動域制限の大きな原因となります。エコーを用いてこの癒着している部位を正確に特定し、そこに生理食塩水や局所麻酔薬をピンポイントで注入します。
注入された薬液によって癒着を物理的に引き剥がし(リリース)、筋肉の動きを滑らかにします。注射後、比較的早い段階で痛みの緩和や可動域の改善が実感できるケースが多く見られます。

【治療費用に関するご案内】

  • ハイドロリリースは自費診療となり、両肩で5,500円(税込)となります。


エコー下で行うハイドロリリース(筋膜リリース)の様子

従来の手探りの注射との違いと安全性

これまでの関節や筋肉への注射は、医師の「指先の感覚」と「解剖学的知識」を頼りに、いわば手探り(ブラインド)状態で行われていました。そのため、意図せず神経に触れてしまったり、薬液が目的の場所に十分に届かなかったりする不確実性がありました。
一方、ハイドロリリースなどの治療では、エコー画像で神経、血管、筋肉の層を直接見ながら針を進めます。針の先端がどこにあるかを常にモニターで確認できるため、周囲の組織を傷つけるリスクを抑え、より安全で正確なアプローチが可能です。

従来の注射(手探り) エコーを用いた注射
  • 医師の感覚と経験が頼り
  • 薬液が的確に届かない場合がある
  • 神経や血管に触れるリスクがある
  • 画面で直接見ながら行う
  • 病変部に的確に届く
  • 周囲の組織を避けるため安全性が高い

まとめ:長引く痛みや肩こりはエコー検査で正確な診断を

レントゲン検査は「骨」を見るのに適していますが、筋肉や靭帯、神経などの「軟部組織」に原因がある痛みは診断できません。長引く関節痛やスポーツ外傷において「レントゲンで異常なし」と言われた場合は、エコー検査による精密な評価が不可欠です。

本記事のポイント

  • エコー検査はレントゲンでは見えない「筋肉・靭帯・筋膜」の異常を発見できる
  • 被曝の心配がなく、関節を動かしながら痛みの原因を探る「動態観察」が可能
  • エコー画像を見ながら行う「ハイドロリリース」で、慢性的な肩こりなどの改善が期待できる

SBC整形外科クリニックでは、最新のエコー機器を導入し、専門の医師が患者様一人ひとりの症状に寄り添った丁寧な診察と的確な治療を提供しています。
「どこに行っても痛みが取れない」「原因がわからないまま湿布だけ出されている」「慢性的な肩こりが辛い」とお悩みの方は、我慢せずにぜひ当院へご相談ください。

【出典・参考】

  • ※1 厚生労働省:国民生活基礎調査(有訴者率に関するデータ)
  • ※2 日本整形外科学会:超音波(エコー)検査の有用性について
  • ※3 日本超音波医学会:整形外科領域における超音波診断ガイドライン


診療のご案内

SBC整形外科クリニック
【所在地】 〒160-0023
東京都新宿区西新宿7丁目-21-3 西新宿大京ビル7階
【電話番号】 0120-962-992
(電話受付時間 9:15~18:00)
【最寄り駅】 西新宿駅より徒歩2分
新宿駅より徒歩7分
都庁前駅より徒歩7分
【診療日】 土日祝日も全日診療

監修医師

沼倉 裕堅 院長

■ 経歴

2017年 Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
2018年 東北大学医学部医学科 卒業
湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
スカイ整形外科クリニック
2020年 いわき市医療センター整形外科
2021年 竹田綜合病院 整形外科
2022年 山形市立病院済生館 整形外科
いしがみ整形外科クリニック
整形外科クリニック西新宿本院
2025年 SBC整形外科クリニック 西新宿本院

■ 備考(所属学会)

日本整形外科学会
日本再生医療学会
日本四肢再建・創外固定学会
日本小児内分泌学会
日本成長学会

監修医情報

SBC整形外科クリニック
西新宿本院院長

沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
SBC整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック SBC整形外科クリニック 西新宿本院
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師
医師紹介
SBC整形外科クリニック 新宿本院
沼倉 裕堅 院長
Hirokata Numakura
【所属学会】
  • 日本整形外科学会
  • 日本再生医療学会
  • 日本四肢再建・創外固定学会
【経歴】
  • 2017年
    Mahidol University Faculty of Medicine Ramathibodi Hospital 整形外科 留学
  • 2018年
    東北大学医学部医学科 卒業
  • -
    湘南藤沢徳洲会病院 救急科・内科・整形外科
  • -
    スカイ整形外科クリニック
  • 2020年
    いわき市医療センター 整形外科
  • 2021年
    竹田綜合病院 整形外科
  • 2022年
    山形市立病院済生館 整形外科
    いしがみ整形外科クリニック
    西新宿整形外科クリニック
  • 2025年
    SBC整形外科クリニック 西新宿本院